【草魂ストーリー】ザスパFW常盤聡 〜現役引退の理由〜
ザスパFW常盤聡 〜現役引退の理由〜
11月8日、クラブから一通のプレスリリースが配信された。シーズン終盤のリリースは、監督、選手の契約問題が絡むケースが多い。可能性があるとすればスタッフ・選手の去就、もしくは契約満了…。内容的には、それらが想定された。しかし、今回のリリースはちょっと事情が違っていた。そして、それは予想できないものだった。
「常盤聡選手 現役引退のお知らせ」
常盤聡、29歳。プレーヤーとしてを成熟期を迎えている生粋のストライカー。今季、ザスパに加入し40節時点で22試合に出場、3ゴールを決めている。ゴール後に、正田スタでみせた鮮やかなバク宙は、サポーターの脳裏にくっきりと焼き付いている。シーズン中盤以降は、ケガの影響や若手の台頭などがあり、決して納得のできる時間は過ごしていなかったが、FWとしてのクオリティーはチーム随一。ザスパにとっては欠かせない戦力だった。
今回のリリースの驚きは、「契約満了」や「移籍」ではなく、「現役引退」だったこと。万が一、契約満了であれば、次の舞台で常盤の勇姿を見ることはできる。だが、もう彼のプレーを見ることはできない。「現役引退」は、文字どおりサッカー選手としての道を閉ざす、本人からの意思表示だ。クラブ関係者によると、ザスパと常盤は来季までの2年契約を結んでいたという。1年の契約を残しながらの「現役引退」。常盤にとっては、覚悟の決断だった。(取材・ 伊藤寿学)
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