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無料記事【Gマガ高校サッカー】前橋育英、前橋商を4−0で撃破し新人戦制覇!Jスカウトの視線釘付け

【Gマガ高校サッカー】前橋育英、前橋商を4−0で撃破し新人戦制覇!

 

 

パワフルなポストプレーをみせた宮崎鴻

 

キレ味鋭いドリブルをみせた右MF飯島陸

 

全国屈指のタレント軍団・前橋育英

 

世代屈指の左足の精度を誇る新司令塔・田部井涼

 

ダイナミックな攻撃参加をみせた左SB渡邉泰基

 

4点目を決めた1年生FW石井陽向

 

 

準優勝となった前橋商

 

2連覇を決めた前橋育英

 

 

1月29日、群馬県高校サッカー新人戦決勝が県営サッカー・ラグビー場で行われ、前橋育英が4-0で前橋商を下し2年連続の優勝を果たした。

 

前橋育英は今年1月の全国高校サッカー選手権で準優勝。決勝の舞台で勝てなかった悔しさを胸に新チームは始動した。一方の前橋商は選手権県予選決勝で前橋育英に逆転負けしたため雪辱を期す。

 

1月28日、前橋育英は準決勝で伊勢崎商を2対0で下して決勝へ。前橋商は、健大高崎を1対0で撃破し決勝のチケットを得た。

 

決勝は午前10時半キックオフ。田部井涼、飯島陸、渡邉泰基ら選手権準優勝主力メンバーを多く残す前橋育英は序盤からポゼッションを支配し、ゲームを優位に進めていく。新チーム始動からわずか3週間弱のためコンビネーションは未熟だったが、それを個でカバー。相手陣地へとボールを押し込んでいく。

 

先制は開始10分だった。身長185センチ体重80キロのオーストラリアハーフFW宮崎鴻が、ゴール前で浮き上がったボールを相手GKと競り合いながらヘッドで押し込んで先制に成功する。宮崎は「相手GKをしっかりと抑えることができた」と笑みをみせた。ちなみに宮崎の得意科目は英語という。

 

1点を奪ったことで緊張がほぐれた前橋育英は27分、田部井涼が右FKをゴール前へ入れると、宮崎のヘッドのはね返りを松田陸が詰めて追加点。30分には、田部井涼が自慢の左足で技ありのミドルシュートをゴール右角へ蹴り込み、3対0で前半を折り返す。

 

前半、2点に絡んだ田部井涼は「試合前に、監督からセットプレーで点が入っていないと言われて、責任を感じていた。難しい流れだったがセットプレーで点が取れたことで楽になっていった。今年はヤンチャなヤツが多いチームだが、なんとかまとめていきたい(笑)」と話した。

 

後半、前橋育英は前橋商の決死の反撃に苦しみながらもゲームの主導権は譲らない。70分には、渡邉泰基のロングスローを宮崎が流すと、その背後に走り込んだ1年生のスピードスター石井陽向が4点目を流し込んで4対0としてゲームを決めた。

 

4点目を演出した大型左SB渡邉は、選手権の活躍が記憶に新しいが、このゲームでもダイナミックなオーバラップを繰り返し、スタンドを沸かせた。バランスを崩しても倒れないタフなドリブルでチャンスを演出、駆けつけた大宮、鹿島らのJスカウトの目を釘付けにした。山田耕介監督は「あいつのプレーは別格だった」と目を細めた。

 

前橋育英は、宿敵前橋商を倒して新人戦2連覇を達成。悲願の全国制覇を達成するための新シーズンを、幸先良い結果でスタートさせた。飯島陸は「選手のメンバーが残っているのは大きいが、ここからが大切。選手権決勝での大敗の悔しさを忘れずに、もう一度決勝へ行くため努力していく」と引き締めた。

 

山田監督は「この大会はセットプレーからなかなか点が取れなかったので、そこから取れたのは良かった。今年は、前でパワフルなポストプレーをする選手(宮崎)がいるし、涼(田部井)のキックの精度も高い。ポリバレントな選手が揃っているので、しっかりと競争させてチームを作っていく。選手権メンバーもレギュラーは保証されない。可能性があると思いますよ、今年のチームは。決勝の舞台を経験した選手が残っているし、逆にここ何年かで全国制覇できなかったら、(今後は)なれないと思っている」と語った。

 

前橋育英の悲願の全国制覇の旅路は、ここから始まる。(伊藤寿学)

 

 

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