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 【コラム】ザスパはどう戦ったのか?

 【コラム】ザスパはどう戦ったのか?

 

 

試合前にアクシデントが起きていたという。

 

 

先発予定だったDFがコンデション不良により出場を回避、急遽、岡村大八が先発することになった。

 

「準備の面では難しかったが、自分のやるべきことをやろうと思った。(岡村大八)

 

ザスパは、リーグ前節藤枝戦からスタメン9人を入れ替える「ターンオーバー制」で、天皇杯1回戦・東京国際大戦へ臨んだ。

 

驚きだったのは、GKにキムチョルホが入ったこと。開幕当初からコンディションが整わず4月には一時帰国する状態だったため調整が遅れていたが、布啓一郎監督はこのタイミングでチャンスを与えた。

 

この機会を逃せば、公式戦で試すチャンスはなかなかない。当初、正GKとして期待されていたキムチョルホがどれだけできるかは、夏場への巻き返しのカギ。未知なるポテンシャルを秘める韓国人GKのテストの場でもあった。

 

さらに指揮官は、左SBに大卒ルーキー吉田将也を起用、若きサイドプレーヤーをピッチに送り込んだ。

 

この試合の先発メンバーは、いわばリーグ戦向けての最終テスト。選手たちは、成果をみせなければいけなかったが、合格ラインに達したプレーヤーは決して多くなかった。

 

東京国際大が前半にチャージをかけてきた中で、中盤が機能しなかった。ザスパは、奪ったボールを効果的につなぐことができずに、相手のプレッシャーに負けて中盤でミスが多発。布監督は、テクニカルエリアで渋い表情をみせていた。

 

前半のシュート数は、ザスパの2本に対して、東京国際大は7本。ザスパは攻撃の迫力不足を露呈、それが早めの選手交代を促した。

 

【前半フォメ】

==高澤===辻==

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田中======中村

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==青木翼=姫野==

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吉田=岡村=福田=ジャス

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====キム====

 

 

【後半フォメ】

==高澤===辻==

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田中======中村

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==ジャス=姫野==

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光永=岡村=福田=吉田

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====キム====

 

 

【延長フォメ】

==高澤==青木翔==

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加藤======岡田

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==田中稔=姫野==

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光永=岡村=福田=吉田

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====キム====

 

 

 

指揮官は、前半ハーフタイムにボランチ青木翼を下げて、配置転換を図った。光永祐也を左SBに入れると、吉田将也を右SBへ。そしてジャスティンをボランチへ移動させた。チームは、前半よりもボールが動くようになったが、それでもまだ劣勢だった。

 

後半16分には切り札・加藤潤也を投入、さらに後半31分には、岡田翔平がピッチに出た。加藤、岡田が入ったことで、チームには落ち着きが生まれる。いまのザスパにおいて、この2選手の質は別格だ。加藤、岡田がタメを作ることで、光永、吉田がサイドを上がる時間ができていく。後半を終えてもスコアレスだったが、この時点で東京国際大の体力は底に近かった。

 

東京国際大・前田秀樹監督は「前半の勝負かけて、前からプレスをかけて、ゴールを奪いにいった。先にとって、後半に守りたかったが、前半に点が取れなかったことでプランが変わってしまった」と明かす。延長については、PK用のGKを準備し、PK戦での勝利を狙ったというが、大学生の体力では延長後半まで耐えられなかった。

 

ザスパは延長後半11分に、カウンターを仕掛けると、右SB吉田将がオーバーラップからセンタリング、そのボールはゴール前のFWに合わず、ゴールを横切る形となったが、その2次攻撃から加藤が再度、右クロスを送り込む。そのボールをニアへ入った高澤がヘッドで流し込んで、猛暑の消耗戦にピリオドを打った。

 

高澤は「潤也くん(加藤)からのクロスが、回転がかかっていて、難しかったが、うまくヘッドで合わせることができた。これまでなかなか決められていなかったので、うれしかった」と、ベンチの仲間の元へ走った。

 

決勝ゴール演出のカウンターに加わった吉田将は「良いタイミングで攻撃参加することができた。アシストにはならなかったが、チームの勝利に貢献できてうれしい。自分にとってプロでのデビュー戦になったが、プロでの一歩を踏み出せた」と話した。左右のポジションで鋭い攻撃参加をみせた吉田将のプレーは、チームにとって大きい。サイドにケガ人が出ている中で、吉田将はリーグ戦の貴重な戦力になるかもしれない。

 

GKキムチョルホは、DF陣に支えられて大きなピンチこそなかったものの、落ち着いたパフォーマンスをみせた。キック精度に課題を残したが、GKとしての存在感を感じさせた。このゲームによって、キムチョルホの序列が上がったことは確実で、リーグ戦での先発も近いかもしれない。今ゲーム、中盤のプレーヤーは再試験となったが、吉田将とキムチョルホは合格ラインに達した。二人のプレーは収穫となった。

 

 

攻撃陣は、岡田が完全復帰したことでメドは立った。GKDFも新戦力が加わり、層は厚くなった。残すは、中盤の構成力。このゲームでは、青木翼が途中交代させられ、姫野宥弥、ジャスティンも課題を残した。クラブには、中盤の補強の動きがあり、移籍ウインドーオープンへ向けて、今後、動きがあると見られる。チームの態勢が徐々に整う中で、リーグ戦再開の6月は、まさに正念場。ここをどう乗り切るか。天皇杯の収穫を、リーグ戦へつなげれることが上位追撃の鍵となる。

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