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無料記事【結果】 関東サッカーリーグ2部後期第6節 ザスパ草津チャレンジャーズ対アイデンティみらい

【結果】

関東サッカーリーグ2部後期第6節

ザスパ草津チャレンジャーズ対アイデンティみらい

 

霧の中に消えた勝ち点3。

掴んだ自身と、掴めぬ勝利にチームは何を思う?

 

 

 

 

 

【結果】

 

チャレ 00 アイデンティみらい

 

前半(00)

後半(00)

 

【スタメン】

 

GK24 岩﨑勇希

DF2 仙葉秀一

MF22 大澤靖信

DF8 吉原隼加

MF20 藤井惇

MF23 吹田諒

MF25 高松琢人

DF6 関口蓮

DF9 高橋優人

FW10 操将真

FW28 清水大士

 

 

 

【控え】

 

GK32 後藤聡志

DF5 田沼和樹

DF16 末田翔

DF30 木村直樹

MF7 荻谷嵩人

MF19 畠山友志

FW18 渡辺悠太

 

 

【交代】

なし

 

 

 

 

 

 

無念のスコアレスドロー

 

タイムアップのホイッスルが吹かれた瞬間、チャレンジャーズの選手たちはピッチに臥せってしまった。その姿は、まさに敗者のようでもあったがそれも無理はない。目標である関東リーグ1部昇格のために1試合も取りこぼせない状況の中で、2戦連続のドローで終わってしまい、勝点を積み上げられず昇格争いから一歩後退してしまったのだから。

 

ここまでの5試合で、1勝2分2敗、勝ち点5(得失点差+2)という成績のチャレ。内容だけで見た場合、後期2節の桐蔭横浜大学FC戦以外、主導権を握れなかった試合はなく、カテゴリーが一つ上がっても「十分戦えている」ことは間違いないのだが、いかんせん「選手層の薄さ」という部分はどうしてもカバーできておらず、選手交代をうまく使えこなせていない点は課題にもなっている。

 

前節・東邦チタニウム戦は終了間際に失点

 

そして前節・東邦チタニウム戦は、気温35℃を超える灼熱の消耗戦の中、アディショナルタイムを凌ぎきれば2勝目が目前という状況になりながらも、セットプレーの際のマーク確認が徹底できておらず、交代で入っていた選手をフリーにしてしまい、痛恨の同点弾を許してしまった。

 

攻撃面に関しては、前線で惜しみなく動いてくれる清水が戻ってきたこともあり、課題は解消されつつあったが、守備面ではセットプレーの課題が改めて浮き彫りになったからこそ、この1週間はその部分の修正に重点に置きながら準備を積み重ねてきた。

 

今節は無失点も攻撃陣が不発

  

そんな準備があったからこそ、アイデンティみらい戦では危ない場面も少なかったし、課題となったセットプレーにおいてもしっかり体を寄せて対応し、無失点で終えることができた。そしてもう一つ、後期4節からゴールを守るGK岩﨑勇希の成長も見逃せない部分でもあった。

 

ディフェンスラインとの連携面も考慮され、当初は控えに甘んじていた彼だが、コーチ兼任である後藤のコンディション不良が重なったこともあり、東京国際大学FC戦でスタメンデビューを飾ることとなったが、試合は惜しくも0-1の敗戦。そしてこの試合後、普段の練習において、彼をマンツーマンで指導している西村孝允コーチ(元リエゾン草津GK)は、こんな言葉を伝えた。

 

「いいプレーはあったし、しっかり声も出ていた。でもね、GKはいくついいプレーをしようが、いくつ良いセーブをしようが、試合に負けてしまったらその責任を負うポジションでもあるんだ。自分の(プレーに)ミスはなかったとかではなく、無失点で終われるのか?ということがより大事なんだよ。それを、しっかり頭に入れて次の試合に向けて準備しよう」

 

こんな言葉があったからこそ、東チタ戦の失点に誰よりも責任を感じていた岩崎。そして最初はぎこちなかった試合前のマーク確認伝達も、この試合では徹底していたし、何より「最後は自分が絶対に守る」という強い責任感も湧き出るようになってきたからこそ、この日は無失点で抑えることができた。

 

 

しかしだ、どんなに守備が頑張って無失点に抑えても、得点を奪えなければ勝利に結びつかない。木村監督も前節を振り返る中で、「セットプレーを含めた、交代出場選手へのマーク確認の徹底」と並んで、「シュート数が少ないこと」も課題に取り上げ、アイデンティみらい戦では相手より1本でも多くシュートを打とうという意識付けを行ってきたこともあり、相手を上回るシュートを放つことはできたのだが、相手GKのファインセーブもあり1点を奪うことが最後までできなかった。

 

6試合で1勝という厳しい現実

 

結果抜きに語れば、地域リーグカテゴリーの中でも「見ごたえも内容もあるおもしろいゲーム」を展開できたし、決して悲観するような試合内容ではなかった。だが、天皇杯出場を逃し、そしていま、関東1部昇格という目標まで逃してしまう危機にあるチャレ。だからこそ「いいゲームだった」で満足している選手は誰もいないし、6試合経過してまだ1勝(7位/10チーム中)という厳しい現実を受け止めているからこその、試合後の落胆でもあった。

 

たった「9試合」という短期決戦で結果を求められるチャレ。短期決戦かつ、限られた人数で戦うことを余儀なくされているが、このチームはどんな困難な状況でも諦めない「チャレンジャー」なのである。ザスパ前身のリエゾン草津からのメンバーだった木村直樹監督は、かつて「こんな田舎にJクラブなんかできる訳がない」と冷たい目で見られたこともあったが、彼らの諦めない心がやがて大西忠生(元GM、元社長)、植木繁晴(元総監督)を動かし、いまのザスパに結びついていったのだが、そんな「ザスパの原点」とも言える木村の教えを引き継ぐチャレが諦めてはいけない。

 

そして次節だが、天皇杯予選でPK戦で敗れた「tonan前橋」が相手となる。「今度こそ決着をつける」と選手たちの意識も高い。泣いても笑ってもあと3試合。最後まで望みをつなぐために絶対に負けられない戦いとなる、ライバルとの戦いは、修正や準備などを超えた「気持ちの差」が勝敗を分けることになるだろう。

 

 

次戦情報

関東サッカーリーグ2部後期第7節

tonan前橋vs ザスパ草津チャレンジャーズ

9月19日(土) 11:00キックオフ

会場:NTT図南スーパーグランド

※試合は無観客で開催となります

 

 

 

 

 

(2020.09.17)

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