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無料記事【結果】関東サッカーリーグ2部後期第8節 ザスパ草津チャレンジャーズ対エスペランサSC

【結果】関東サッカーリーグ2部後期第8節

ザスパ草津チャレンジャーズ対エスペランサSC

 

2位エスペランサに敗れ1部昇格の夢断たれる

1点差に詰め寄るものの時すでに遅し

 

 

【結果】

チャレ 1−2 エスペランサ

 

前半(0−1)

後半(1−1)

 

【得点】

8分:カベッサ(エスペランサ)

46分:カベッサ(エスペランサ)

90分+6分:田沼和樹(チャレ)

 

【スタメン】

GK24 岩﨑勇希

DF9 高橋優人

DF8 吉原隼加

DF2 仙葉秀一

DF6 関口蓮

MF22 大澤靖信

MF25 高松琢人

MF23 吹田諒

MF20 藤井惇

FW10 操将真

FW28 清水大士

 

【控え】

GK1 菅野佳陽

GK21 西村孝允

DF5 田沼和樹

DF15 小寺薫

MF7 荻谷嵩人

FW18 渡辺悠太

MF19 畠山友志

 

【交代】

69分:清水大士→渡辺悠太

82分:関口蓮→田沼和樹

90分:藤井惇→荻谷嵩人

 

 

 

【戦評】

関東リーグ1部昇格の夢を「あと2戦」に繋いだチャレ。チームは今季最高のモチベーションで決戦の日を迎えたが、試合を観ることが出来ないサポーターに勝利の報を届けることが出来ず、今シーズンの1部昇格の夢が消滅することとなってしまった。

 

強烈な助っ人弾に夢を砕かれる

 

今節の相手は勝点13で2位に付けているエスペランサ。元アルゼンチン代表という輝かしい経歴を持つオルテガ監督に、アラン(元讃岐、金沢)、カベッサ(元松本、富山)、そしてオルテガ監督の息子で、J3秋田にも在籍していたアグスティンという3人の外国籍選手を擁するチームに対し、ここまで築いてきたチャレの攻撃的サッカーが「どこまで通用するのか」もポイントの一つだった。

 

だが、試合は自分たちのサッカーをやる以前に、誰が見ても衝撃を受けるほどの一撃を浴びてしまい、後手を踏む形で進んでいくことに。立ち上がりの7分、エスペランサが右サイドに長いボールを入れる。ペナルティエリアからまだ離れた位置でカベッサがボールを受け、そこにチャレの吉原がチャージに行く。しかしこの場面、カベッサがボールを上手く浮かせて反転してチャージをかわすと、なんとそのままの態勢からダイレクトボレー。距離にして約30メートル、ボールを受けてからたった3秒で放たれたスーパーショットは、一瞬でゴールに吸い込まれていた。

 

元Jリーガーの肩書を持つブラジル人助っ人の強烈すぎる一発を受け、前節同様、1点を追いかける展開となってしまった。しかし時間の経過とともにボールが回るようになり、チャレらしいサイド展開からチャンスを作り出すようになる。

 

そして前半13分、左サイドからカットインしてきた吹田がチーム最初のシュートを放ち、徐々にギアを上げ始めていくかと思われた。だが【4-1-4-1】システムのエスペランサは1度目の給水タイムを経て、アンカーに入るアグスティンを中心に守備の修正を行うことで、徐々にペースを取り戻し、試合は拮抗した白熱の展開へと変わっていく。

 

チャレも同点を狙えるシーンはあったものの、これまでの相手とは段違いとも言える「厳しい体の寄せ」の前に決定打を放てない。また、エスペランサもカベッサという強烈すぎる個の力を前面に押し出し、カウンターから2つの決定機を作り出したものの、そこはシュートミスもあり追加点を奪えず、0-1のまま前半を凝り返す。

 

 後半早々に再び失点しプラン崩れる

 

そして相手キックオフで始まった後半だが、単純に前に長いボールを蹴り込む形ではなく、短く繋いだエスペランサは、キックオフと同時にチャレゴールに迫っていき、後半立ち上がりの1分6秒という時間に、またもカベッサが決め、リードを2点差とする。チャレとしては、落ち着いて試合に入り、相手の足が止まり出すであろう60分ぐらいまでに追い付きたいというゲームプランだったはずが、それはもろくも崩されてしまった。

 

 

しかしそうは言っても、まだ時間はほぼ45分ある状態で、1点を取り返せば試合の流れをひっくり返すことも不可能ではなかった。だが日本人以上に「サッカーを知る」オルテガ監督の指導を受けると同時、本場南米でいろんな駆け引きも経験してきた助っ人が揃うエスペランサは、焦るチャレを前に「大人なサッカー」を展開し、その攻撃をいなし続けていく。

 

攻撃に関しては、ボールを奪ったら前線で待つカベッサに送ることを徹底し、カウンターへのリスクをケアしながら、守備でしっかり網を張り、スイッチを入れる瞬間を狙えば良いという形を構築。完全にゴール前に鍵を掛けられてしまったチャレは、後ろからのビルドアップによる形を封じ込まれてしまい、次第に繋いで崩す形から、個の力による突破ばかりになってしまう。

 

チャレンジはまだ終わらない

 

それでも仙葉、吉原の効果的なオーバーラップに、幾度となくチームのピンチを救ってきた吹田がエスペランサの壁にアタック。そしてアディショナルタイムも5分を超えたところでCKのチャンスを奪うと、途中交代で入った田沼がうまくマークを外してフリーでヘディング。これを決めて1点差に詰め寄ったものの、ここで無情のタイムアップ。チャレは1-2で敗れ、この瞬間に関東1部昇格への道が閉じられてしまった。木村直樹監督は現実を受け入れつつ、「最終節に全力を注ぎ、観戦できない草津町関係者、そしてサポーターに必ず勝利をお届けしたい」と、最終戦勝利を誓った。

 

 

関東昇格が果たせなかったからと言って、選手たちのチャレンジがここで終了するわけではない。トップチーム昇格への努力は、12月のシーズン終了まで続いていく。だからこそ、この敗戦で沈んでいる暇はないし、次に向かっての歩みも止めてはいけない。そして最終節はVONDS市原ヴェル戦。「成長した姿」を見せつけて、勝って終わりたいところである。

 

 

 

次戦情報

関東サッカーリーグ2部後期第9節

ザスパ草津チャレンジャーズvs  VONDS市原ヴェル

10月4日(日) 11:00キックオフ

会場:本白根第3グラウンド

 

 

 

(2020.10.03)

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