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吉田謙監督「コンパクト形成、ボールへのプレッシャー、スペースを消す、人のマーク、奪って前に行くエネルギー。すべては走り勝ってこそ」……J2第15節・秋田戦。相手監督&選手コメント

J2第15節・秋田戦。相手監督と選手のコメントのうち、横浜FCについて語った部分、試合内容について相手側視点として参考になる部分を抜粋してお届けします。

 

■吉田 謙監督

「秋田の皆さま、サポーターの皆さま、皆さまのエネルギーが、選手たちの心に火を付けて走り勝つことができました。さらに強度を増して良い選手・良いチームになれるようチーム皆で努力を続けたいと思います」

――積み上げてきたものが良い形で出たゲームという印象ですが?
「そうですね。強度を積み上げて、練度・濃度も高まった。選手の強度が勝点3につながったと思います」

――得点シーンについて、最後までやり続けた結果だと思います。ゴール前に人数をかける狙いがうまくいった?
「リスクをかけてゴールに人数をかける。こぼれ球まで足を止めずに信じて動き続ける。その執念、粘り強さがゴールを生んだと思います」

――DAZNでのインタビューで、小暮は皆で取ったゴールだと話していたが?
「セカンドボールのこぼれ球を前向きに拾い続けて、チーム全員でねじ込んだ努力の結晶だと思います」

――風下に立った後半、相手に攻められる場面も多かったが、紙一重のところではじき返したが?
「一番危ないものから消していく、原則の守られた行動。助け続けるポジショニングと走力。それが非常に良かったと思います」

――後半ピンチの場面はあったが、中央突破をなかなか許さなかった。連携の取れた守備ができていたと感じますか?
「コンパクトさを保つためには、走り続けて走り勝たなければ成しとげられないので、声をかけ続けてピッチ内の熱が非常に高かった。集中力のある、走り勝ったゲームだと思います」

――4試合ぶり失点ゼロ。失点を許さなかったことについての評価は?
「サッカーの原則。危ないところから消していく、ボールへのプレッシャー。隙なく行うには、日ごろから鍛錬しなければ試合だけでは表現できない。その根底に流れているものは、走り勝つこと。走り勝ってこそのコンパクト形成、ボールへのプレッシャー、スペースを消す、人のマーク、奪って前に行くエネルギー。最後まで選手たちは自分たちを信じてやってくれた。それが素晴らしいと思います」

 

■稲葉 修土

先に取られなければチャンスはめぐってくると思っていたので、その通りになった試合でした。無失点で進めてきたからこそ最後にスペースが空いたと思うので、全員で守った結果だと思います」

――ゴール場面について、自身のシュートのこぼれ球を木暮選手が決めましたが?
「武(颯)選手が抜け出して、良いボールが入ってくると思っていた。相手の戻りというかディフェンスラインの間に隙があったように見えたので、そこに突っ込んでいきました。サイドの選手があそこまで入ってきているのも秋田の強みですし、こぼれ球を相手より自分たちがとったというのが一つ鍵だったと思う」

――守備の連携の完成度は?
「相手のねらいが前半からある程度明確になっていたので、サイドチェンジへのスライドの速さだったり、トップにめがけてくるセカンドボールだったりは練習でやってきたところと試合の中で自分たちが修正してできた。その2点はすごく良かったと思う」

――横浜FCに対して守備のねらいを教えてください。
「始まってみないと分からないところもあって、スタジアムの状況、芝の状態は相手もかなり見てきているのかなと思った。それが思ったよりもつないできたので、思い切って前から、ボランチを消しながらうまく奪いにいくことを狙っていました。なかなかこの芝生だとパススピードが出ないですし、自分たちがプレッシャーに行っても間に合うので。そこは自信を持ってできていたので、怖がることなく全員で前からハメに行きました」

――横浜FCボールのゴールキックの際も、プレスに行ける体勢で前に来ていましたが?
「今日の僕らのCB二人はヘディングが強いので、つながせるよりも蹴らせてセカンドボールを回収しようということでした」

――蹴らせれば競り勝って、必ず回収できると?
「はい。二人は強いので、そこは任せていました」

――後半は横浜FCにボールを持たれる時間帯も増えましたが?
「一つは風下になったので、相手のロングボールの飛距離が伸びてきて自分たちのディフェンスラインが下がってしまって、なかなかラインを上げられなかった」

 

■輪笠 祐士

「入りで風上を取れて、そこから背後に落とすというのと、はっきり割り切って入ろうということで、リズムを少し出せた。その中で守備も前からかけてけっこうハマっていたので、後半に風下になってもそれを続けようと意識してやりました。それが90分できた試合だと思います」

――リスク管理しながら激しく行けていた印象ですが?
「入りはどの試合も激しく行くというのは意識している中で、そこで剥がされたら引くこともプランとしては毎試合持っている。今日は前から行ったらハマるイメージがすごくあったので、そのまま行こうという感じでした。自分としてもマークがつかみやすかったし、後ろからの押し上げ、距離感もすごく良かったので、前がしっかり(パスコースを)切りながらプレスをかけに行ったときに、ボランチも連動して後ろも連動することができた。相手にすれば、空いている場所を見つけられなかったと思う」

――前半は相手の決定機はほとんどなかったと思いますが?
「でもやっぱり個のレベルは高いので、ちょっとでも気を抜くと隙を突いてくると常に思っていました。またセットプレーでは個の勝負が大事になるので、そこは嫌でしたし、前から行ったときにアバウトにロングボールを蹴ってくるのは、風もありましたし相手のレベルも高いというところで、そこは少し嫌でした」

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