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大槻毅監督「どのスタジアムもこんなに風が吹くわけじゃないから難しい」、長倉幹樹「Jの舞台では一つ一つのプレーで展開が変わってしまう」……J2第31節・群馬戦(H) 相手監督&選手コメント

J2第31節・群馬戦。相手監督と選手のコメントのうち、横浜FCについて語った部分、試合内容について相手側視点として参考になる部分を抜粋してお届けします。

 

■大槻 毅監督

「結果は残念でした。風が強かったりとかいろんな流れが90分間ありましたが、ああいうクロス一つの高さや迫力みたいなのはウチは持ち合わせていないところ。あれは仕方がなかったというか、点を取られるのは嫌ですけど、取られて、取り返すところを表現し切れなかった。前半、風下なら風下なりにやることがあるので、それをもう少し効率良く使えたり、その機会を使い切るようなところができればよかったが、後半は選手がアジャストしてよくやってくれた。点を取るところが課題だったかな。勝点1は取って帰りたかった」

 

――ゲームプランとしては後半勝負だったのでしょうか?

「試合前にコイントスをするんですよ。(風上と風下と)どっちになるか分からないので、それが出てからという話になりますが、風下なら風下で、風上なら風上でやることがあるので。あとは交代も含めて、パワーを持っていけるような組み立てをしようと思っていました」

 

――後半に北川柊斗選手、加藤潤也選手を順次投入していった狙いは?

「そうしたほうがパワーが出ると思ったし、若干形を変えて相手のところにプレッシャーをかけていきたかった。前半からやりたかったですが、合わなかったのと、スイッチのところがボケていたのでハーフタイムに修正して、それを選手たちがうまく表現してくれたと思います」

 

――「風下なら風下なりにやることがある」というところ、もう少し詳しく教えてください。

「これだけ(強い向かい風で)ボールが上に上がると空中で止まると、裏に行けないと思うじゃないですか。でも実はそうじゃない場面があるので、ボールの質だとか、前のとこがどこに行くかとか、そういういろんなところ。ウチの正田醤油スタジアムは風が強いんですよ。風の通り道で。僕も今年気づいたことがあって、風下だから、風が向かいから吹くからといってディスアドバンテージばかりじゃなかったりする。そういうのを生かせれば良かった。逆に追い風だとディスアドバンテージになったりすることもあるから、難しいところだなと思います。どっちも分かりながらやったらいいなと思います。どのスタジアムもこんなに風が吹くわけじゃないから(笑)、難しいですよね」

 

――後半は交代で並びをどんどん形を変えていきましたが、その交代は手順通り?

「交代枠は5枚あるが、ハーフタイムを入れると4回交代できる。順番的には、まず相手の作りみたいなところで、今日は岩武(克弥)選手がいなかったり、中盤の作りが後ろに降りるのではなくて前に和田(拓也)選手が出てきて後ろ3枚にしてきたり、ここまでとビルドアップの形が少し違っていた。2トップ気味というか、長谷川(竜也)選手がこう入ってくる。それに対して、準備したものと若干ズレがあったので、給水なんかで変えて、ハーフタイムで、風もあったので相手のビルドアップに当てていくような形も準備はしていましたけど。ウチの選手の特徴も考えて、行けるようなところをちょっとずつ突いて広げようというのがありましたけど、なかなかゴールまで行かなかったですね。ただ、悲観する内容ではなかったと本当に思ってます。何としても勝点を、次の試合から取れるように頑張りたいと思います」

 

――残留争いのライバルが勝点を積み上げているが、状況をどうとらえていますか?

「内容的に悲観するところばかりだったかというと、そんなことはないので。あと11試合、夏場で連戦が一つ増えてしまったが、回復して仙台戦に向かっていくだけです。今日は1点取られたが、選手がそこからゲームに適応してやっていく場面を増やしていった。そこを継続してやっていくのと、選手が何人か戻ってくるので、戦力的な上積みも期待できる。残り11試合、一丸となってやっていきたい。ありがたいことに、この状況で選手たちは一丸となって向かっていくことを諦めてはいない。そこは誇らしい気持ちはあるし、彼らに何とか勝点を取らせて、この苦しい状況から抜け出せるようにみんなで頑張りたいと思います」

 

■長倉 幹樹

――プロ初出場の感想は?

「緊張はありましたけど、中でもっとやらないといけないと思いました。自分のプレーで相手ゴールに迫るような、怖いプレーをもっと出せれば良かった。攻撃はもっと周りの人と連携を取ったり、自分でもっとチャンスを作り出したりしないといけないなと思いました。守備では後ろとの連携とかは声をかけ合いながらうまくできたのかなと思います」

 

――大槻 毅監督からはどういった指示を受けていましたか?

「攻撃のときはシャドーの位置になるので、そこでボールを受けたり、裏に抜けたりするようにと言われていました。守備のときは2トップで、攻撃のときはちょっと下りた位置で。2トップになったり一個下りてシャドーになったり、どっちもありました」

 

――加藤選手が入ってからは?

「右サイドでした。攻撃のときはちょっと中に入る感じでプレーしました」

 

――後半にボールを握る時間が多くなった中で心がけたのは?

「自分のポジションでプレッシャーにかからないようにしたり、動き出しでゴールに向かえるように考えていました」

 

――関東サッカーリーグ1部からの移籍でしたが、ピッチに立った実感は?

「一つ一つのプレーで展開が変わってしまうので、一つ一つのプレーが大事だなとJの舞台に立ってみて感じました。周りを先に見ながらというのを意識していましたが、球際だったりがやっぱり早いので、慣れていかないといけないと思いました」

 

――最も違いを感じた部分は?

「ボールを回しているときに、ボールを触れないくらい良い位置を取られた。守備のときは良いポジションを取らないと簡単に前を向かれてしまう。そういうところが違うなと思いました」

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