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【試合結果詳細】J2第5節 水戸ホーリーホックvs松本山雅FC(2012/3/24)

Jリーグディビジョン2 水戸ホーリーホックvs松本山雅FC

キックオフ:2012年3月24日(土)13:04
会場:ケーズデンキスタジアム水戸
入場者数:2,952人
天候:雨のち曇
主審:日高晴樹

水戸ホーリーホック VS 松本山雅FC
0 0 前半 0 0
0 後半 0
延前
延後
PK
得点者

※試合終了

メンバー

水戸 松本
GK 1 本間幸司 GK 21 野澤洋輔
DF 25 市川大祐 DF 4 飯田真輝
DF 18 キム ヨンギ DF 28 飯尾和也
DF 6 塩谷司 DF 23 多々良敦斗
DF 3 輪湖直樹 MF 38 喜山康平
MF 8 村田翔 MF 5 小松憲太
MF 24 ロメロ フランク MF 14 玉林睦実
MF 15 島田祐輝 MF 16 鐡戸裕史
MF 28 小澤司 FW 32 船山貴之
MF 10 橋本晃司 FW 11 片山真人
FW 30 鈴木隆行 FW 8 弦巻健人
サブ
GK 21 笠原昴史 GK 25 白井裕人
DF 2 岡田佑樹 MF 7 北村隆二
DF 5 加藤広樹 MF 30 渡辺匠
DF 16 石神幸征 FW 9 エイジソン
MF 22 内田航平 FW 13 木島徹也
MF 17 鈴木雄斗 FW 33 木島良輔
FW 13 岡本達也 FW 35 久木田紳吾

スタッツ

73分 村田 翔 → 石神 幸征 選手交代 60分 弦巻 健人 → 木島 徹也
72分 船山 貴之 → 木島 良輔
83分 片山 真人 → エイジソン
48分 キム ヨンギ(ラフプレー)
70分 ロメロ フランク(反スポーツ的行為)
警告 45分+2 弦巻 健人(ラフプレー)
90分+2 木島 良輔(反スポーツ的行為)
退場
11 シュート 6
7 GK 15
4 CK 5
15 直接FK 9
3 間接FK 1
0 PK 0

フォーメーション

水戸ホーリーホック
水戸・フォーメーション

松本山雅FC
松本山雅・フォーメーション

監督コメント

柱谷哲二監督

■試合について

前半からちょっと寝ていた状態。反応が悪くて、ミスが多くて、リトリートして守る相手に対して攻めなれていない。そういう部分で、特にメンタリティーのところが気になりました。集中力のところですね。それは1試合通して気になりました。また、メンタル面を直して次のゲームに臨みたいと思います。連戦が続いて苦しい状態でしたが、勝点1を取れたのは昨年のチームではOKなのですが、今年のチームは勝点2を落としたということになります。そういうことを選手たちに伝えました。J1を目指しているチームはこのチームを相手にしっかり勝点3を取らないといけない。反町さんがウチを研究して、しっかりとストロングポイントを消してきたけれども、それでもこじ開けることができるのがJ1のチームだと思うので、また勉強して、次につなげていきたいと思います」

■質疑応答

Q.ゲームを作るというところで、ボランチからの展開が物足りなかったのではないでしょうか?

A.そうですね。特に前半、最終ラインがボールを持っているとき、センターバック同士のパスが多くなってしまって、もう少しボランチを絡めないといけないのに、村田とフランクのところでノッキングしたような感じでしたね。どこでもらえばいいか整理されてなかった。真ん中で作れない分、サイドにボールを追いやられてそこでつぶされてしまった感じがします。後半に指示をして、落ち着いて真ん中でボールを回せるようになってだいぶ変わったんですけど、そういう意味では前半からやれないと上にはいけないと思いますね。今日は落ち着きがなかったですね。

Q.雨でピッチコンディションが悪かったですが、それを踏まえての指示は?

A.セカンドボールの勝負になるし、ボールが浮くのならば、ショートパスや多彩なものをということで。いつも同じことを言うんですが、しっかり判断しなさいと。こちらから何かいうのではなく、昨年から判断力をつけてきたのですから、そういう意味で判断力がいい時もあったけど、悪い時もあった。どちらかというと、悪い時の方が多かったようなゲームだったと思います。ただ、これぐらいのピッチコンディションでボールを回せなかったらレベル低いと思いますよ。僕らが選手としてやってきたときと比べて、これはいい方ですよ。技術の差はピッチコンディションが悪ければ悪いほど、技術の高いチームが勝つと思っているので、そういう意味では、相手は別にして、我々の技術はJ1に行くレベルではないのかなと。そういう厳しい見方をしました。やれるのにやれないというメンタリティーのところに今日は非常に問題があったと思っています。

Q.メンタル面について詳しくお願いします。

A.いろんなコンディションの問題があったと思います。肉体的な疲労はすごくあったと思います。この連戦、選手を変えずにずっと使い続けました。そこに耐えられるものがまだできていなかったのかなと。ここをどう乗り越えるのか。我々は選手層の厚いチームではないので、この中でいかに勝点3を取っていくのかを探していかないと、今のレベルで交代をしてすぐに流れが変わるとは思えなかった。早く吉原だったり、三島だったりが復帰するのを待つしかないのかなと。今回の連戦に関して、どこまでこの選手たちがやれるのかをチャレンジしたかった。メンタル的にも、フィジカル的にも。そういう意味ではそんなに悪くはなかったかなと。ただ、最後のゲームでメンタルが落ちたかなと思います。

Q.昨年のチームならば蹴っていたと思うが、しっかりビルドアップして攻めることができました。ただ、バイタルエリアからの崩しに問題があったと思いますが、そこから先に行くために何が必要だと思いますか?

A.2人目や3人目の動き。フリーランニングしてペナルティエリアに入って行く選手の動きが必要だと思います。それはカウンターだったらできるんだけど、遅攻にされて、守られた時にポイントをどこに置くのかを見て出しているようでは遅い。ダイレクトやワンタッチで攻めていかないとダメですね。角度を変えたアイデアを持っていないといけない。相手は高校生ではなく、プロの選手です。それで5バック気味で守備を固める相手を崩すのは我々だけでなく、どこのチームも容易ではないと思います。反町監督は割り切っていると思います。「我々は力がないのでこうするしかない」と常に言っていますから。そこを崩していくのは、今後我々だけでなく、山雅と対戦するチームは大変だと思います。その中でなんとかアイデアを持って崩していければと思います。その辺は水戸がこれだけリトリートした相手と戦うのははじめてだと思います。それだけ我々の力を評価されたのかなとポジティブに捉えて、選手たちに伝えて今日は終わりました」

Q.今日の松本の戦い方は想定の範囲内でしたか?

A.範囲内でした。予想通りです。

Q.その中でいかに勝ち切るかが今日のテーマだったと思います。そこで勝ち点はマイナス2という印象が強いと。

A.そうですね。レベル的にも勝てると踏んでいた相手だったので。しかも、ホームですし。今までの富山や岡山と同じ3バックでも微妙に違うやり方なので、そこの修正するためのトレーニングが連戦だったためにできなかった。ちょっと日が足りなかったというのが一つです。ビデオだけのイメージだけでやらせてしまいました。やっぱり実際にやるのは違いますね。実際のズレというのがあったと思います。

Q.前節、松本は3失点しています。それに対して、今日の松本の戦いぶりはいかがでしたか?

A.山雅さんは3-5-2で戦っていますが、今日は中盤のワイドの選手の帰りがとても速かった。愛媛戦のとき切り替えのところで遅れていたのですが、今日は反省点を改善してきたのだと思います。島田にしてもフリーランニングでグッと出ていく場面が少なくて、相手の戻りの方が速かった、もしくは同等だった。その分、3バックが安定していた。遅攻にさせられてしまったというのが、僕のイメージです。とてもいい守備だったと思います。

Q.今年の出足のよさの要因は?

A.サッカーはクオリティーだと思います。ベースが出来上がった時、あとはゴール前で決められるか決められないかになってきます。メッシだったら決まるけど、橋本晃司だったら決められないとか。そういうものだと思います。そこにはクオリティーが求められるわけで、ゴールの%を上げられる選手がいるチームが強くなると思います。守備に関しては、いろんなやり方があると思うし、いろんな考えがあるけど、ゴールは才能のところがあると思います。そこのところは昨シーズンよりもいい選手を手に入れた。橋本だったり。彼はなかなかボールを奪われない。あとは両サイドバックの精度の高いクロスボールですね。それと、昨年鍛え上げた小澤であったり、島田がある程度高いレベルになって今年を迎えている。全体的にワンランク上がった中でクオリティーの高い選手を獲得できたことが今の結果につながっていると思います。

Q.前線の鈴木隆行と2列目の関係性があまりうまくいっていないように見えたのですが。

A.ワンタッチプレーや3人目の動き、ワンツーを入れていきたいのですが、すぐにできるほど簡単なものじゃないんですね。準備に7週間かけてきましたが、最初はフィジカルを追い込んで、それからコンビネーションを高めていこうと思っているのですが、誰を試合に出すかなどを考えて、7~8割ぐらいでスタートできればいいというのが僕の考えでした。これから試合を重ねていくことによってコンビネーションが出てくるし、そのためのトレーニングもしていきます。その辺を辛抱強く積み重ねていければ、もっともっと面白いものが見えてくるだろうし、その間に選手の組み合わせ、違うタイプの選手が出てくると思いますし、早く出していきたい。(吉原)宏太であり、三島であり、若い鈴木雄斗であり、内田であり、そういう選手をメンバーに入れて組み合わせを自分の中で悩むことができれば、今年のチームはさらにレベルが上がると思います。

Q.7割ということですが、今は何割ぐらいですか?

A.8割ぐらいこの5試合でできました。1割上がったと思っています。岡山のゲームを見られた方は分かると思いますが、とてもいいゲームができました。そこにはコンビネーションもありましたし、意図することがよく分かるゲームだったと思います。北九州戦も後半はとても面白かった。今回も悪くはないけど、集中力のなさで自分たちでブレーキを引いてしまった。その辺をまた改善していきたいですね。やれることはやれるので、このまま辛抱強く前に進んで行きたいと思います。

反町康治監督(松本山雅FC)

■試合について

前節非常に緩い試合をしてしまったので、今節は見てのとおり、相手よりもファイトして、よくユニフォーム汚した山雅らしいゲームだったかなと思っています。この勝点1をプラスに捉えたいと思っています。みんなで勝ち取った勝点1。水戸も最終ラインを含めてボールを動かす力が毎年よくなってきていて守勢に回ることもありましたが、最後のところでなんとか体を張って無失点で抑えることができました。見ていただいてわかるように、自分たちのボールを大事にできないという、なんとも見ている人にとって歯がゆいところがあると思いますが、ゲームをしながら少しでもスキルアップしていきたいと思っています。

■質疑応答

Q.先発に鐵戸選手と船山選手を起用しました。その意図と評価をお願いします。

A.まず、連戦ということを視野に入れながら、あと、シーズンがはじまって5試合目、新たな血を入れて競争ということもありますし、けがでというのだったら、新しい力を試してみたい、チームの力になってもらいたいと。船山も同様で、最初から行くのははじめてですが、彼のある意味冷静なプレーが、ウチはバタバタするところがあるので、そういうのがプラスになると考えて送り出しました。後半15分ぐらいから体力的に落ちましたが、そこまではしっかりとプレーできたと感じています。鐵戸はこれまでまったく試合に絡んでなかったのですが、いいゲームの入り方をして、彼らしさも出たかなと思っています。彼も後半15分ぐらいで普通にドリブルしている鈴木隆に吹っ飛ばされているぐらいですから。ちょっとフィジカルパワーはまだまだついていないと思いますが、最後によく食らいついたなと思っています。

Q.攻撃に課題があったと思いますが。

A.なんともコメントしがたいですね。ボランチからいいテンポでできれば、もう少し攻撃も活性化されるのですが、ボランチからのパスにため息が出ることが多いですから。どうしてもヨコや後ろに逃げてしまうのが多い。そこはちょっと残念ですけど、トレーニングしながら判断を早くできるようにしていきたい。そういうトレーニングはしているけど、試合になると自分のペースになってしまうことが多い。これはやりながら改善するしかない。そこはこれからまだまだまだ課題でしょうね。

選手コメント

○村田翔選手

自分のところでミスがあって、ゲームを作ることができなかった。それでは自分が試合に出ている意味がない。もったいないことをした。これでは次はない。今日の敗因の多くは自分が占めている。ただ、これから逃げないでしっかり取り組んで行きたい。相手の戦い方や連戦のコンディションという問題があったかもしれないけど、それでも自分がチームを落ち着かせないといけなかった。そうじゃないと、自分の居場所がなくなってしまう。

○塩谷司選手

今日はヨンギのところがかなり狙われていましたね。うまく連係を獲れればよかったのですが、ちょっとうまくいかなかった。ヨンギも調子が悪かったみたいで、途中に「替わって」と言われたので、僕が空中戦を競る役目になりました。誰でも調子がいい日もあれば、悪い日もある。連戦の疲れもあったと思う。そこをしっかりカバーできたのはよかった。

Q.ボランチとのコミュニケーションが前半うまくいってなかったが。
前半もう少しうまくできれば、もっとボールが回ったと思う。後半は相手の足が止まって、ウチのペースになった。前半は課題だけど、全体的にそこまで悪くなかったと思う。あとは最後のクオリティーの問題。ただ、昨年のこの時期と比べてはるかにいいサッカーはできている。下を向く必要はない。ここから強いチームと対戦できるので、楽しみですね。

Q.守備はかなり安定しているが。
守備のバランスが崩れた時もあったけど、そんなに問題はなかった。集中力の問題だと思いますね。リスクマネジメントもしっかりできていたし、個の能力でもうまく対応できたと思う。ここまで5試合で2失点というのはいいペースだと思う。年間通して25失点以下に抑えたいと思っています。

○小澤司選手

相手は引いていたので、1点取れば崩れると思っていた。粘られてしまいました。相手はカウンター狙いだったので、攻め急いではいけないと思っていました。組み立てに関して、後半はよかったけど、前半はやろうという気持ちが強くて球離れが悪かった。もっとボールを動かさないといけない。後半は改善されましたね。点は入りそうだったけど、最後のところのクオリティーが足りなかった。正確性を欠いてしまいました。

Q.全体的にミドルシュートが少なかったが。
試合前に「ミドルシュートを狙って行こう」という指示があったのですが、少なかったですね。もっと打ってもよかったと思います。あそこまで相手が引いてくるとボールを持ててしまう。なので、丁寧にやることを考えてしまいました。

○橋本晃司選手

こういう試合を勝ち切らないといけない。甘さがあったと思う。チャンスを決めないといけなかった。

Q.かなり引いた相手をどうやってこじ開けようとしたか?
裏のスペースもつけたし、チャンスは作れたと思う。でも、最後から2本目ぐらいのパスが雑だった。そこで正確にプレーをしないといけなかった。サッカーに優勢勝ちはないので。ミドルシュートももう少し打ってもよかったかもしれない。相手をもう少し前に引き出すことが重要だった。大事にボールを保持して、きれいに崩そうという意識があった。ただ、攻め急いでもいけなかった。そこのバランスは難しかった。

Q.セットプレーから点を獲りたいですね。
セットプレーはこれからカギになりますね。だいぶ合ってきているので、もっと練習して決められるようにしたい。

選手採点

GK 1 本間幸司 5.5 前半、クロスの対応ミスからピンチ招く。全体通してキックも不安定だった。

DF 25 市川大祐 6.0 プレーの質の高さは群を抜いている。この試合でも正確なクロスでチャンス作った。

DF 18 キム・ヨンギ 5.5 調子が悪かったらしく、塩谷に直訴して片山への対応を変更。その判断はよかった。

DF 6 塩谷司 6.5 調子の悪かったヨンギをカバー。後半は1対1の強さを発揮し、カウンターの芽を摘んだ。

DF 3 輪湖直樹 6.0 ビルドアップからいいボールを前線に送った。そして、サイドをえぐって好機作った。

MF 8 村田翔 5.0 前半は動きが硬く、ミスを連発。ボールも引き出せなかった。成長が求められる。

MF 24 ロメロ・フランク 5.5 前半は村田との関係性が悪く、力を発揮できなかった。後半は高い位置で躍動感溢れるプレー。

MF 15 島田祐輝 5.5 好調続きのため、相手に動きを研究されている様子。スペースを消されてしまった。

MF 28 小澤司 5.5 右サイドから中に絞った位置でよくボールを触ったが、ラストパスの精度を欠いた。

MF 10 橋本晃司 5.5 よくボールに絡み、バイタルエリアでアイデアを見せようとしたが、松本の堅守崩せず

FW 30 鈴木隆行 5.5 力強いプレーは相変わらず。だが、ゴールに近い位置で仕事できず。得点にもこだわりたい。

DF 16 石神幸征 6.0 アンカーの位置に入り、リスク管理を任された。カウンターの対応は安定していた。

監督 柱谷哲二 5.5 難しい展開の試合。采配で勝ち点3を引き寄せることできなかった。

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