デイリーホーリーホック

【レビュー】「千葉の強烈なプレスに沈んだ水戸。脆弱さを露呈した」(2012/4/9)

千葉の体力よりも先に切れた水戸の集中力

「ホームだし、我々からアクションを起こしていく」と試合前に柱谷哲二監督が豪語していたように、序盤から水戸は千葉に対し、積極的なプレスをかけていった。だが、千葉も同様であった。前節栃木に敗れ、「絶対に連敗は許されない」(木山隆之監督)という気迫に満ちたプレスが水戸を襲った。両チームともコンパクトな陣形を保ち、中盤で激しく潰しあう展開。特に千葉のプレスは強烈であった。前線から果敢にボールを追いかけ、ボールホルダーに対して、必ず厳しくチェックに来て、自由を奪う。ただプレスをかけて攻撃を限定してきたわけではない。常にボールを奪取しようと気概にあふれており、実際、5分と12分には最終ラインでボールをかっさらい、決定機を作り出した。

とはいえ、前半こそ水戸は互角の戦いを演じてみせた。中盤のコンパクトを維持しながら素早い攻守の切り替えで対応。左サイドを起点に何度かチャンスを作り出した。時間とともに徐々に両チームの「色」が出始める。厳しいプレスをポゼッションでかいくぐろうとする水戸と、プレスでボールを奪ってから手数をかけずにスピーディーにゴールに向かう千葉。両チームとも明確な狙いを持っており、一瞬でも隙を見せればやられるという緊張感に満ちたゲーム展開となった。

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