デイリーホーリーホック

【HHレポート】ヒューマンストーリー「株式会社フットボールクラブ水戸ホーリーホック 沼田邦郎代表取締役社長」第1回(全3回)「幼少期~学生時代」(2012/4/10)

現実を見ていた少年期

沼田邦郎は姉、兄を持つ三人兄弟の末っ子。生まれ育った水戸市南町三丁目の子供達の中では、「ガキ大将っぽい方」だった。「大人には『ばっち(末っ子)の馬鹿ぞう』なんて言われてね。昔から甘えん坊。弾けていてね、とにかく我儘だった」。

戦時中、東京・上野で軍隊や国鉄の帽子などを製造していた祖父が水戸へ疎開。そのまま腰を据えて鞄の卸売業を始め、家業を継いだ両親は昼夜問わず忙しく働く毎日だった。「昔の子供はみんなそうだったけど、ほったらかし。ほとんど店員に育てられた」。こうした家族以外の人間が店や自宅を出入りする日常は、目上の人をみればお辞儀をしながら挨拶し、場の雰囲気を読む解くことも自然と身に付けさせた。小学校の卒業文集では、多くの同級生が「レーサー」「プロ野球選手」と子供らしい夢を書き綴る中、誰に強いられた訳でもなく、「ヌマタ商事を貿易会社にする」と記した。

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