デイリーホーリーホック

【HHレポート】[HOLY SPONSORS]第11回・茨城交通株式会社「地域活性化の大きな財産」(2013/5/28) ※全文無料公開

水戸ホーリーホックを支えてくれるスポンサーさんにお話を聞く企画「HOLY SPONSORS」。第11回目にレポートさせていただいたのは、スタジアムへのシャトルバス、ラッピングバス、選手輸送バスの運行、ピッチ看板スポンサーなど様々な支援していただいている「茨城交通株式会社」です。どのような思いを抱いて水戸のスポンサーとなり、支援を続けているのか、任田正史代表取締役社長にその経緯や今後の水戸への期待すること等をインタビューした模様をお伝えします。

ピッチ看板スポンサー・茨城交通
茨城交通株式会社 代表取締役社長 任田正史さん

お金を出しても買えない地域の大きな財産
バス会社ならではの遊び心溢れるPR活動


Jリーグに所属するチームは、全国でたったの40クラブ。茨城県内には鹿島アントラーズ、そして県央、県北地域の中心都市であり、県都の水戸市にある水戸ホーリーホックの2つだけです。その存在は非常に大きな意味があり、お金を出しても買えない地域の大きな財産です。また、クラブが成長する事により、水戸を中心とした地域の活性化にも繋げる事が出来ます。
そのような思いからピッチ看板スポンサーとなり、今年で4年目になりました。

スポンサーとなってから、少しでも多くの方々に水戸ホーリーホックの関心を持って貰いたいと思いまして、弊社独自のPR活動を行なっています。
私達が楽しんで企画する事でそれが皆さんにも伝わるのではないかと思いまして、半分遊び心を持ちながら取り組んでいます。
まず、路線バスの窓に「水戸ホーリーホックを応援しています」と書かれたポスター、次節のホームゲームの日程を掲示しています。色々な方とホーリーホックの話をすると「今週末、試合やるんだっけ?」「次どことやるんだっけ?」というコメントが非常に多い。バスの試合の案内を出して、目に触れる機会を増やしたいと思っております。

また、弊社から提案しまして、昨年から運行しているラッピングバスもその一つ。ホーリーホックの青色はすごく目立つものですから、町の方々により親しんで貰えたら嬉しい限りです。
水戸駅北口発のスタジアムへのシャトルバスの中では、水戸とアウェイチーム両サポーターへ選手の肉声によるメッセージも流しています。今年も昨年と同様、5人の選手(本間幸司、加藤広樹、冨田大介、三島康平、近藤岳登の各選手)にお願いしています。サポーターの皆さん、お聞き逃しなく!
通常運行のバス内では、遊び心から沼田邦郎社長のメッセージも流しています。沼田さんはホーリーホックの顔であり、水戸を中心としたスポーツ文化の顔でもありますね。

今年から空港、スタジアムへ送迎する選手輸送バスを弊社が担当しています。ゲームはだいたい毎週末に開催されますので、選手が使用しない日も多くあるのです。そこでホーリーホック側の了承を頂きまして、一般のお客様も利用できる観光バスとして活用しています。
ホーリーホックの対外的な宣伝になりますし、乗っている方にも愛着を持って貰いたいという試みです。
早速、千葉方面への日帰り旅行で利用されたお客様がいまして、運転手に反応を聞いた所、お子様が「カッコイイ」と気に入ってくれたり、バスと一緒に写真撮影した方もいたようです。「戸惑うお客様もいるかもしれない」と最初は思いましたが、実際はそういった声はほとんどなく、逆に好評だったようです。
このバスを利用することで一味違った記念旅行となり、ホーリーホックにもより一層愛着を持って貰えると実感しています。社員旅行、学校の遠足など、今後もどんどん水戸サポーターや地域の皆様に乗って頂きたいと思っています。

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【写真 米村優子】

成長の可能性、距離感の近さが魅力

私が茨城交通の代表取締役社長に就任する以前は東京に住んでいまして、日産自動車サッカー部時代から横浜F・マリノスのファンでした。そんなに熱心ではありませんでしたが、木村和司、水沼貴史がまだ現役でいた時代から観ていました。元日産の柱谷哲二さんが監督として水戸にいるのも感慨深いものがあります。
でも、今はホーリーホック命!今年は色々な用事が重なって開幕戦しか足を運んでいませんが、昨年もスタジアムへ10試合、アウェイも4試合程、観戦に行きました。
マリノスはJリーグ発足から既に出来上がっていたチームなので、何十万人のサポーターの一人といった感じでしかなかったのですが、ホーリーホックは身近に感じますよね。規模が小さい分、これからの成長の可能性を感じる。「たまごっち」じゃないですけれども、応援しているチームが成長していく楽しみがありますね。
同じ県内にアントラーズがある訳ですから、あれだけの規模になれるはずです。当初思い描いていた程、成長のスピードは早くないのですが、少しずつ着実にサポーターも増やしていますよね。成績が全てを引っ張っていくものだと思いますので、なんとか頑張っていただいてJ1へ行けると私は思っています。近い将来、リーグ戦で赤対青の茨城ダービーを観てみたいです。

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【写真 米村優子】

小澤司選手、橋本晃司選手、島田祐輝選手に期待

今季のJ2リーグは始まったばかりなので、まだまだチャンスは十分にあります。出来れば1位、2位に入ってJ1へ昇格して貰いたい。最低でも6位以内に入って、昨年の大分トリニータのようにプレーオフを制して欲しい。
スタジアム問題は、最初から器だけを大きくするのではなく、サポーターを増やして応援の実績を積み上げて、スタジアムの所有者である水戸市を納得させるものを作り上げていくことが重要です。それを続けていく中で解決されていくものだと思っています。

鈴木隆行選手、本間幸司選手はもちろんチームの柱ですけれども、特に好きな選手は小澤司選手、橋本晃司選手、島田祐輝選手。
私は石川県出身なので、金沢市出身の橋本選手は頑張って欲しいと強く思っています。彼の実力からすれば、もっともっといいプレーができるはずだと思っています。
小澤選手は小柄ですが、今季の初ゴールはちょっと遅かったですけれども、タイミング良く飛び出してきて、良い所でゴールを決める所を何度も観ているので好きですね。
島田選手は左サイドハーフからスピーディーに抜けていく所が面白い。あの突破力はまだまだ伸びるのではないかと思っています。スポンサーになった時に選手一人一人のポスターを社内に貼っていたのですが、色々な選手が抜けていく中で島田選手がずっと残っている所も印象深いですね。

今後は若年層を開拓 駐車場や渋滞問題に寄与

今後はまず、スタジアム周辺の駐車場問題、渋滞解消に寄与したいと思っております。
弊社は笠松運動公園陸上競技場でホームゲームを開催していた頃から、一人でも多くの方にスタジアムへ足を運んで頂けるよう、増便を出しながらシャトルバスを運行しております。
せっかく観戦に来たサポーターの皆さんに不快な思いをさせないためにも、公共交通で来る人を増やしたり、多くの来場者が見込まれる神戸戦、ガンバ戦はシャトルバスや別な所に駐車場を設けてそこからのシャトルなど色々な対策をクラブや水戸市と協議しております。
それに、これからはビールを飲みながらの観戦が楽しい季節。是非、公共交通を使ってスタジアムへ来て貰い、帰りは水戸の街でまた一杯という流れを作っていきたいですね。

そして、若年層がスタジアムへ足を運んでくれるような取り組みをしたいと思っています。お子さんが行きたいと言えば、親や祖父母も一緒になって連れて行ってくれますし、若い頃からスタジアム観戦すれば大人になってからもずっと続くものです。例えば、水戸ホーリーホックと連携協定を結んだ茨城大学の学生達がキャンパスからスタジアムへ直行出来るシャトルバスの運行など、様々なアイデアを持って検討していきたいと思います。

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茨城交通株式会社
県都水戸市を中心に県央、県北の7市5町村にわたる路線、高速バス、観光バス、各自治体のコミュニティバスなどバス事業を中心に、旅行、広告、保険、不動産業を展開。
http://www.ibako.co.jp/

(米村優子)

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