デイリーホーリーホック

【日日の風景】「和を生み出す大きな器」(2016/1/21)※無料記事

【写真 佐藤拓也】

【写真 佐藤拓也】

毎日、トレーニングが終わると、選手たちはそれぞれクールダウンのためにゆっくりとジョギングを行います。これは柱谷体制からの習慣であり、水戸のトレーニング後の見慣れた風景でもあります。柱谷哲二前監督時代から選手たちに求めてきたのは、1人で走らないこと。このジョギングは前述のとおりクールダウンのために行うものですが、それと同時に選手同士でコミュニケーションを図る大事な時間でもあるのです。
ただ、どうしても仲がいい選手同士で集まってしまうことが多くなり、特に若手は若手だけで固まってしまいがち。できる限り、いろんな選手と話をしながら走って欲しいところですが、実際はなかなか難しいものなのです。

しかし、19日のトレーニング後、こんな光景が見られました。若手の輪の中にフィールドプレーヤー最年長の兵働昭弘選手が加わって走り出したのです。
何を話していたのか分かりませんが、選手たちの表情を見る限り、難しい話ではなく、ただ談笑していただけだと思われます。でも、それも重要なコミュニケーションなのです。若手からベテランのもとに来るのは簡単なことではありません。それを悟って、兵働選手は自ら若手の中に入っていったのでしょう。器の大きさを感じざるを得ませんでした。

馬場賢治選手や田中雄大選手、岩尾憲選手といった昨季チームを引っ張った選手たちがチームを去り、「リーダー不在」が懸念されましたが、このベテラン選手がいれば大丈夫という思いにさせられました。
水戸のレジェンド本間幸司選手、昨季キャプテンを務めた船谷圭祐選手、フィールド最長在籍選手となった三島康平選手らとともにチームを力強く引っ張っていってくれることでしょう。

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