デイリーホーリーホック

「水戸ユース所属・平田海斗選手、2020年トップチーム加入内定記者会見全文」【育成NOW】※無料記事

【写真 米村優子】

沼田邦郎社長
「今回、水戸ユースから1名、平田選手がトップチームに昇格することとなりました。ユース選手のトップ昇格は2年ぶりとなります。我々は育成(を大切にすること)を掲げながら進んでいるクラブです。なので、今回のことを非常にうれしく思っております。ただ、我々はトップに昇格させることで終わりではありません。我々のクラブからさらに羽ばたいていけるように、精一杯育てていきたいと思っています。そのためにも本人の覚悟が一番大事。これからが大事ですし、やっとスタートラインに立てたということだと思っています。これからの応援をよろしくお願いします」

西村卓朗GM
「ここ4年でユースチームから3人目のトップ昇格となります。トータルで数えるともっと多いのですが、少しずつアカデミーの成果がつながっていると思いますし、そこに本人の努力が重なってトップ昇格を果たしたと思います。トップチームでユース出身の選手が活躍し続けたことがありません。その中で平田選手に関しては、トップチームで活躍することを成し遂げてほしいですし、そのためのサポートを全力でしていきたいと思います。この現状に本人も満足していないでしょうし、スタートラインだと思っているはず。可能性のある選手だと思っているので、温かく見守っていただきたいと思います」

樹森大介ユースチーム監督
「今回、平田がトップに昇格することを僕自身非常にうれしく思っています。トップ昇格にあたって、今までご指導してくださったジュニアユースの指導者、ジュニアチームの指導者をはじめ多くの人の支えがあったからこそ、彼は今日こういう日を迎えることができたと思っています。ただ、先ほどGMから話があったように、ユース出身選手がトップチームで活躍できていないという現状がありますので、今日の日をスタートラインだと思って、今後の成長につなげていってほしいと思います。そして、僕らも近くにいるので、しっかりサポートしてさらに成長できるようにしていきたいと思っています」

平田海斗選手
「水戸ホーリーホックユースチームからトップ昇格します平田海斗です。トップ昇格にあたって、今まで自分を育ててくれた小学校の監督とコーチ、中学校の監督とコーチ、ユースチームの樹森監督をはじめスタッフのみなさんに感謝したいと思います。そして、何より一番感謝したいのはお父さんとお母さんです。このトップ昇格を第一歩としてホーリーホックで活躍して、さらに羽ばたけるように頑張りたいと思います。来季からでなく、これからのユースの活動においても成長していきたいと思っています。応援よろしくお願いします」

【写真 米村優子】

Q.平田選手に質問したいのですが、ユースで水戸を選んだ理由と水戸ユースの3年間で一番成長したことは何だと思いますか?
「水戸を選んだ理由は樹森さんがすごく期待してくれて声をかけてくれたからです。自分もプロを目標にしていたので、水戸ユースが一番チャンスがあると思い、選びました。3年間で一番成長したのは自分に自信を持てたことです。入団当初は自分自身をしっかり持っていいプレーができていたのですが、時間が経つにつれて低迷していた時期があり、壁にぶち当たっていました。3年生になって自分に自信を持てるようになり、それが活躍につながり、トップ昇格を果たすことができました。一番は自信に持てたことだと思っています」

Q.樹森監督に質問です。将来を見据えて、今まで平田選手のどういうところを伸ばしましたか?
「彼が海外志向の強い選手だと僕は理解していました。その流れの中で世界に旅立たせようということを念頭において指導していたわけではないのですが、まずトップチームで活躍して、海外で活躍したいという思いが彼の中にはあると思います。彼の場合は1年生の時にブラジル留学をクラブの支援のもとで行かせてもらいました。また、ベトナム遠征に行ったり、多くの海外での活動を経験して海外でプレーするイメージを持たせるようにはしてきました。ただ、現段階では代表や海外というより、まずJ2で活躍することを念頭において指導してきました」

Q.平田選手に質問ですが、プレー面のどういうところに自信をつけたのか。自分のどういうプレーで勝負したいのか。サポーターにどういうプレーを見てもらいたいのか。
「自分が得意なプレーは左サイドの仕掛けやドリブル。ドリブルからのチャンスメイクを見てもらいたいと思います。自信を持ったきっかけは2年生からサイドバックでプレーしていたのですが、今年の春の合宿で対人で自信を持てるようになって、そこから一気に成長したと思います」

Q.樹森監督に質問です。平田選手のプレーの特徴は?
「まず、スピードですね。スピードに関して言えば、トップでも通用すると思っています。ただ、プレッシャーの中や判断が伴う中でスピードをうまく使えるかどうかが今後の課題になると思います」

Q.西村GMに質問ですが、トップ昇格を決めた理由は?
「本人と樹森監督からも話がありましたが、プレーにおいてスピードやドリブル、対人能力に関して非常に高いレベルがあると思っていました。1年生の時からトップチームの練習に参加したり、ブラジルに留学に行ったりしたことによって、彼の思考を変えていったと思います。そこに関して、非常に評価していますし、順調に成長していったと思っています。2つ目は意志のところです。彼には強く「サッカー選手になりたい」という思いを持っている。誰もが「なりたい」と言うのですが、彼の場合はそれを表現できていた。今年沖縄キャンプに参加した時や8月に練習参加した時に非常に感情面を出して、こちらに「プロになりたい」という思いが伝わってきました。ここは非常に大きいと思っています。あとは樹森監督からも話がありましたが、彼は海外志向の強い選手。サッカーの世界がグローバル化する中でそこを目指すことは非常に大切なことだと思います。そこに対しても意志を強く持っている。選手に対して、目標シートを作らせているのですが、そこでも明確に出ていました」

Q.平田選手に質問ですが、目標にしている選手や憧れの選手は誰ですか?
「水戸でいうと、黒川淳史選手です。黒川選手はドリブルが武器。自分もそんなに体が大きくない選手。黒川選手はドリブルの運ぶコースがうまい。なので、そういうところをマネしていたことはありました。海外だとネイマール選手。2011年のクラブワールドカップの時に柏レイソルとの試合で衝撃を受けて一目ぼれしました。中学時代、いっぱいマネをしました。そこは自分の武器となりましたが、質が全然違うので、並ぶことは難しいですけど、目標としてやっています」

Q.平田選手に質問です。トップチーム合流までの4か月間で努力したいことは?
「まず、サッカー面だけでなく、オフザピッチのところでも周りから見られていることを意識して、アカデミーの代表としてお手本として意識して生活していきたいと思います」

Q.最後にサポーターのみなさんにメッセージをお願いします。
「1年目から勝負する気持ちで挑みますし、1試合でも早くケーズデンキスタジアム水戸で結果を残すとともにチームの勝利に貢献したいと思っています。あと、自分のドリブルなど、見て楽しんでもらえるプレーをしたいと思います」

【写真 米村優子】

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