デイリーホーリーホック

「『私たちが生きている内にJ1へ』 合計年齢179歳のご長寿サポーター・石本さん夫妻」【HHレポート】※無料記事

【写真 米村優子】

「私たちのサポーター歴は本間さんの在籍期間とほとんど一緒なんですよ」。
土浦市在住の石本長光さん(89)と美穂子さん(90)夫妻が水戸ホーリーホックと出会ったのは約20年前。
愛情を注いで育てた子や孫が手のかからない年齢となり、空の巣症候群になりかけていた所、「サッカーの試合に行ってみる?」と息子にスタジアム観戦に誘われたのがきっかけでした。
「家族全員がスポーツをするのも、観るのも好き。それまでサッカーとの接点はなかったのですが、夫婦で夢中になってしまったんですよ」と長光さん。
ポッカリと空きそうになった石本さん夫妻の心を埋めてくれたホーリーホック。
その観戦以降、毎年欠かさず年間パスポートを購入し、ホーム戦は一度も休むことなく全試合、車で行ける距離のアウェイも観戦する熱烈なご長寿サポーターです。
今ではスタジアムで知り合ったサポーター仲間10人と一緒にグルメを味わったり、並んで観戦をして週末の交流を楽しんでいるそう。

「いつも試合中は『下がるなー!』『上がれー!』『走れー!』って大声で叫んでいるんですよ。もう90歳になったけれども、サッカー観戦が生きがい。試合の日には『元気でいなくちゃ!』と思いますね」と美穂子さん。
十数年前にひき逃げ事件の被害に遭った美穂子さんは平衡障がいを持ちますが、夫婦ともに杖を使わずに移動し、背筋もピンと真っ直ぐ。
しかし高齢ゆえに、「一度だけでいいから、私たちが生きている内にJ1へ上がって欲しいです」と今季の昇格を切望しています。
「ひ孫のような存在」という選手らを長年見守ってきた石本さん夫妻。愛する“家族”が悲願を成し遂げる瞬間を、今か今かと待ちわびています。

【写真 水戸ホーリーホック提供】

(米村優子)

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