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[プリンスリーグ参入戦への意気込み]樹森大介監督「プリンス参入は今年の目標。みんなの力で勝ち取りたい」【育成NOW】※無料記事

【写真 佐藤拓也】

2位に勝ち点12の差をつけて独走状態で今季のIFAリーグを制した水戸ユース。
茨城県の代表として12月22日から行われる高円宮杯JFA U-18サッカープリンスリーグ2019関東参入戦に挑みます。
初戦の昌平高校(埼玉県代表)戦に向けて、樹森大介監督に意気込みを聞きました。

Q.県リーグ優勝しました。いかがでしたか?
「今回の優勝に関しては、守備面で取り組んだことが出て、いい形で優勝できたという手ごたえがありました。2年前の優勝よりも手ごたえがありました。その中で年間通して成長していき、クラブユース選手権でもチームとして成長できたと思います」

Q.このチームの強みは?
「基本的にボールを持つスタイルなのですが、守備の意識が薄れてしまったり、不用意な失点でリズムを崩してしまうことが例年多々あったので、守備でリズムを作りながら、自分たちのスタイルを継続するというイメージを全体で持つようにしました。選手たちもしっかり理解してくれたと思います」

Q.クラブユースでは鳥栖や横浜FMといった強豪チームと対戦しました。いい経験になりましたね。
「本気の全国大会でそういう経験ができたことは本当によかった。その中で自分たちのスタイルは出せたのですが、課題である得点力不足やフィジカルの弱さを露呈してしまいました。内容に関しては想定内のゲーム展開でした。最後のところの質は全国トップレベルとは差がありましたね。そこを課題として取り組んでいるのですが、まだ改善はできていないのですが、間違いなく成長できているので、参入戦で発揮してもらいたいと思います」

Q.チーム力は高い?
「群を抜けた能力を持つ選手はいません。でも、選手個々の特長を出しやすいチームのスタイルだったんだと思います。フィジカル的に強いわけではないですが、やりたいサッカーを表現するためにふさわしい選手がそろっていた。3年間スタイルを貫いたことによって、構築できたんだと思います」

Q.トップチームとの連動については?
「就任した当初はそこを考えながらチーム作りを行っていましたが、トップチームは監督が替わるたびにスタイルが変わってしまう。でも、ユースは変わるわけではないので、ユースはユースでアカデミーにフィロソフィーに沿った指導を行っています。その中でトップと共有できる部分は守備の構築。トップの守備の質はJ2でもトップクラスだと思うので、いいところは参考にしながら、攻撃では個々の長所を出せるようにしています」

Q.今年はトップチームも好成績を挙げました。ユースチームの刺激になっていましたか?
「ユースの選手がトップチームの練習に参加することもありました。意識の高い集団の中で活動することによって、得られるものは大きかったと思います。やはりトップチームが勝つとクラブ全体に活気が生まれる。非常に刺激になりました」

Q.チームとして結果を出すだけでなく、選手をトップに輩出することもユースチームの役割です。そういう点で毎年コンスタントにトップ昇格する選手を生み出すことができています。
「アカデミーの場合は勝敗に一喜一憂するのはあまりよくないのですが、とはいえ、勝負にこだわらないといけない面もある。そこは難しいのですが、フィロソフィーの中でプレースタイルを構築しながら勝利にこだわるようにしています。その中で今年は平田海斗(3年)という選手がトップに認めてもらえたことはうれしいことです。ただ、中川洋介はトップに昇格して3年目で試合に出られないまま契約満了になってしまいました。中川だけでなく、ユースから昇格した歴代の選手たちもトップで活躍できていない現状があるので、昇格がゴールではなく、スタートだという意識でもっと努力していかないといけない。僕も昇格した選手をよりサポートしていきたいと思っています」

Q.参入戦に向けて。昌平高校と対戦します。
「強いですね。試合を見に行きましたし、映像も見ましたが、強いですね。とはいえ、どのチームも県を代表するチームなので、強いですし、そういうチームと対戦してとにかくやり切りたいですね。その上でプリンス参入は今年の目標でもあるので、みんなの力で勝ち取りたいと思います」

Q.昌平高校というと、技術の高さを生かしたパスサッカーという印象ですが。
「その通りですね。みんな、技術が高いです。その相手に対して、どこまで自分たちのリズムでサッカーができるかということが大事になると思います。夏に鳥栖や横浜FMといった全国トップレベルのチームと対戦しているので、臆することなく戦うことはできると思います。ただ、公式戦が少し空いているのは不安要素としてあります。でも、今までやってきたことを出すだけだと思います。その準備はできています」

Q.トップとも練習試合をしました。
「そういう経験もしているので、問題はないと思います。あとは一発勝負の経験がJユースのチームは乏しい。注目度が高い試合ですし、多くの人が見に来てくれる中でいつも通りのプレーができるか。不安はそこだけですね。いつも通りのプレーを表現できれば、しっかりした戦いができると思います」

Q.2年前は悔しい思いをしました。
「2年前は自分たちのゲームができず、ビビってしまった印象が強かった。もったいなかったという思いの方が強いです。でも、今年は年間通してそういう試合はほとんどありませんし、安定した戦いができている。なので、2年前のような試合にはならないとは思っています。あとは相手との相性ですね。そこはやってみないと分からないです。サポーターのみなさんにも期待していただいていると思うので、選手たちがそのプレッシャーをいい意味で楽しめるような環境を作ってあげたいと思っています」

高円宮杯JFA U-18サッカープリンスリーグ2019関東参入戦スケジュール
1回戦 12月22日vs昌平高校 13時半キックオフ 鹿嶋市卜伝の郷運動公園(A)

1回戦勝利した場合
2回戦 12月25日vs千葉U-18と栃木U-18の勝者 11時キックオフ 鹿嶋市卜伝の郷運動公園(B)

2回戦勝利すると、来季のプリンスリーグ関東参入が決まる。

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