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「現役大学生の水戸ユースOB、現役大学監督による大学進路相談会が開催」【育成NOW】※無料記事

全国各地の強豪大学へ進学する選手が多い水戸ユース。
例年、5月のゴールデンウィーク明けから大学での練習参加をスタートさせ、夏頃にはスポーツ推薦の内定を獲得するのが通常の流れですが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響によって、大学サッカーが活動を自粛。
先行き不安定な状況が続いていた水戸ユース選手らに、各大学のサッカー部の特徴、練習や生活環境などを知って貰おうと5月23日、現役大学生OBや常磐大学の島田祐輝監督による大学進路相談会をオンラインで初開催しました。

樹森大介監督の呼び掛けによって参加した現役大学生OBは、日本大学4年・金井亮太選手、立正大学4年・瀧田隆希選手、国士舘大学4年・尾村航選手、東京国際大学4年・大嶋洸哉選手、中央学院大学4年・鈴木一真選手、作新学院大学3年・蕎麦田龍也選手、福山大学3年・安江南斗選手、明海大学3年・山野辺翔希選手、中央大学2年・木村豪選手、日本体育大学2年・今井涼成選手、仙台大学2年・苅部広武選手、筑波大学1年・小塚天翔選手、専修大学1年・手塚文登選手の13名。
2016年から2019年に水戸ユースで活躍した選手達です。

多くの選手が自作の資料や写真を表示しながら、在籍している大学のサッカースタイルを始め、部の人数から一日のスケジュール、ピッチやトレーニングルーム、クラブハウスなどの練習環境、部の独自のルール、自身の大学の強み、プロ輩出の実績、部員が多く所属する学部、寮での暮らしや食事面、卒業後の主な就職先などを紹介。
中には学校周辺の生活情報、一人暮らしをした際の家賃の相場など、詳細な情報も加える選手も。
終盤にはOB自身の現状や大学サッカーでの心得、大学生活で得た新たな価値観を語って、後輩たちへ熱い想いを込めたメッセージで締め括っていました。
高校2、3年生の水戸ユース選手24名は、先輩たちの一語一句を聞き逃すまいと真剣な表情でメモを取りながら、熱心に耳を傾けている様子が画面からも伝わってきました。

水戸ユースの井坂虎鉄キャプテンは「志望大学のプレースタイル、所属する学部、その後の進路など、今まで分からなかったこと、知りたかったことの具体的な話を聞くことが出来て良かったです。今後の練習参加をする際の参考になりました」と語り、樹森監督は「今回の相談会で進路が変わる選手が出てくるんじゃないかと思うぐらい、想像以上の内容。OBの選手らは想いを乗せた言葉で後輩達のために語ってくれ、ユース選手、OB選手が互いに成長できた相談会になったと思います」と手応え充分の様子。

水戸ユース時代は1年時から2種登録され、現在は日大サッカー部の主将を務める金井亮太選手は「大学時代で得た『自分にベクトルを向けて考える事が大事』という信念を後輩達に伝えられて良かったです。ユース時代はトップ昇格できず、悔しかったですが、大学サッカーで人間的成長ができ、進学して良かったと今は感じています。今年は最後の年。試合出場を重ねてプロとなり、高校時代にお世話になった水戸サポーターの方々の気持ちに応えたいです」と力強く語っていました。

プロ引退後のセカンドキャリアも見据えて、浪人生活を経て、難関大学に学力で合格した選手。
壁にぶつかりながらも、懸命にサッカーや人生と向き合い、人間的な成長を実感していた選手。
強豪リーグで結果を積み上げ、一途にプロの夢を叶えようと全力疾走している選手…。
それぞれのステージでひたむきに高みを目指す姿が印象的だった水戸ユースOB。
徹底的に、献身的にサッカーへ情熱を注ぐ姿勢は、後輩達に受け継がれていくことでしょう。

(米村優子)

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