デイリーホーリーホック

「[HOLY SPONSORS]第43回・株式会社オートバックス関東販売茨城カンパニー『ともに夢を追いかけ、ブランド力の維持・向上へ』」【HHレポート】※無料記事

水戸ホーリーホックを支えてくれるスポンサーさんにお話を聞く企画「HOLY SPONSORS」。第43回目にレポートさせていただいたのは、今季から新規でエメラルドパートナー契約を結んだ「株式会社オートバックス関東販売茨城カンパニー」です。どのような思いを抱いて水戸のスポンサーとなり、その活動を続けることになったのか、茨城カンパニー社長・河添貴之さんにインタビューした模様をお伝えします。

【写真 米村優子】

株式会社オートバックス関東販売茨城カンパニー 社長 河添貴之さん

念願のJクラブのスポンサーへ

株式会社オートバックス関東販売は、カー用品店チェーン「オートバックス」「スーパーオートバックス」などを運営、フランチャイズ展開している株式会社オートバックスセブンの100%子会社。
当社は昨年4月から、本部方針をより強く反映、地元に根付くカンパニーとしてリスタートを切りました。
栃木と茨城に拠点があり、茨城カンパニーは県央、県北に5店舗のオートバックスを運営しています。
私はコロナ禍の真っ只中、昨年4月に茨城カンパニーの社長として着任しました。

オートバックスは全国にフランチャイズ加盟法人が約70社あり、各地でJクラブとスポンサー契約を結んでいます。
長崎ですと株式会社オートバックス長崎がV・ファーレン長崎と、北海道は本部と地元のFC加盟店が共同出資してコンサドーレ札幌を長い間支援をしています。
私は昨年まで本部で東日本全体の業務に関わっていましたので、そういったJクラブとの取り組みを見聞きしながら、「いつかやってみたいな」と常々感じていました。
元々私は小中高と野球一筋、今でも草野球をしているのですが、見る方はもっぱらサッカーにはまっています。
そのきっかけとなったのは、高校サッカーでした。
当時担当していた静岡県のFC加盟法人の幹部様が藤枝東高校の練習場を案内してくれて、そこで驚きの光景を目の当たりにしました。高校のグラウンドにも関わらず、人工芝の恵まれたピッチ。しかも市民の方が寄付してくれたと聞いてビックリ。
その後、静岡学園高と藤枝東高の試合を観に行くと、静学の方に明らかに動きが違う選手がいて、これまた驚きました。
その選手は後に川崎フロンターレで活躍する大島僚太選手で、「見る目あるな!?」と自画自賛しましたね(笑)。
藤枝市はサッカー熱のある街で、サッカー部の全国出場が決まると、オートバックスでも応援コーナーを作ったりされています。
私の自宅が埼玉なのでW杯の予選など埼玉スタジアムへ観に行った経験もありますし、浦和のホーム戦の日に電車内が真っ赤になる姿も見ていますが、藤枝を知ったことでサッカーの存在がより大きくなったと思います。

ブックエース奥野社長との出会いでトントン拍子

しかし茨城カンパニー着任時は、失礼ながら「そういや水戸にもJクラブがあったな?」という程度の認識でした。
私は自称・熱男(アツオ)。
「どんなチームか分からないけれども、直談判で切り拓いてくるわ!」と意気込んでいました。

そして6月頃、着任の挨拶で、株式会社ブックエースの奥野康作社長とお会いする機会がありまして、その時にホーリーホックの話が出たんです。
奥野様は当時ホーリーホックの社外取締役であり、Tポイントの取り組みなど、現在もやっていらっしゃって、色んな企業を取り込みたい考えはお有りになったと思います。
そんな中、私は「サッカーにめちゃくちゃ興味あります!」と前のめり(笑)。
クラブに直談判しなくても上手くつながることができ、トントン拍子で色々と進みました。
世の中って狭いですよね、ラッキーでした。

すると、8月2日の金沢戦で「ブックエース×Tポイントサンクスマッチ」が開催されることになり、奥野さんから「よかったら、スタジアムに出店しませんか?」とお誘いが来ました。
「やります!やります!」と快諾したのですが、いざ社内では「何やる?!だってみんなサッカーを観に来てるんやで?」と大慌て(笑)。
そしてニーズの高いドライブレコーダーの販売をすることになったのですが、本当の目的はこのエリアでの知名度アップでした。

オートバックスは関西発祥で知名度はトップ。しかし東日本ではそうではなく、特に水戸市は東日本屈指のカーショップ激戦区。
競合店、個人のタイヤショップが多く、もっと我々の存在を地元の方々にもっと知って貰いたかったのです。
結果、ゲームは劇的勝利を収め、白星だと工賃無料のドライブレコーダーは5台売れました。
試合前まで2、3件の注文だったのですが、勝利後に「やっぱり買います」と2、3件来てくださいましたね。
販売台数云々よりも、店長や社員がこのようなイベント出店の経験を積めたことが良かったなと感じています。

【写真 米村優子】

最も胸を打たれたMVPの取り組み

今年のパートナー契約は、サンクスマッチの実施と選手教育プログラム「Make Value Project(MVP)」の協賛と社内での活用となります。

私はホーリーホックの取り組みの中で、一番胸を打たれたのがMVP。
サッカーだけでなく、プロ選手であっても社会人として意識していることに感銘を受けました。
企業として11のKPI(重要業績評価指標)もしっかり設定して、わかりやすく報告もしている。いいクラブだと思いますね。
どこの企業もそうですが、一番重要なのは現場の従業員。彼らに学ぶ機会を提供することが結果的にお客様に伝わり、いずれ企業の成長につながります。すなわち、「従業員→お客様→企業の成長→従業員…」こういった好循環構造を作ることが必要です。
茨城カンパニーとしても、これまで以上に何か学ぶ場がないか、と考えていました。
内容はこれから詰めていくのですが、合同研修だったり、選手と話せる機会があれば御の字。
研修後に社員が家族や友人らとホーリーホックの話題で盛り上がってくれることに期待しています。

サンクスマッチでは全国各地のオートバックスで実施されているイベント「こどもばっくす」を予定しており、「こども免許証」の発行や、スーパーGTの車両展示、マスコットキャラクター「タイヤくん」との写真撮影など、子ども中心の企画を考えています。
しかしそれは、あくまで付帯のイベント。サンクスマッチですので、水戸サポーターの方々にオートバックスの名前を知って貰うことを一番の目的としています。

また、ホーリーホックのパートナーになることで、地元の企業と多くのコネクションを持ちたいと考えています。
当社は地元密着を掲げていますが、私自身、関西出身と言うこともあり茨城の企業を全くと言っていい程知りません。
当社は本社が栃木にあり、これまでの流れもあって栃木から業者が来ることもあります。小さな事ですが、それをどんどん地元の業者に変えていきたいのです。
地元企業とのコラボなども含め、時間かけて横の輪をつなげて、地元に根付いた企業になっていきたいと思っています。

育成クラブのポジションは大正解

これから全国的に過疎化が進みますので、アツマーレは廃校活用の成功事例になると感じています。
天然芝のピッチが2面あるのも、Jクラブでは稀なこと。トレーニングジムは町民と共有しているので、選手と地元の距離が近いのもいい。
練習場までの道中、誘惑に負けてしまうようなスポットがほとんどないという副産物もあり、育成クラブとしてはプラスに働くのではないかと思います。

ホーリーホックは、育成クラブという立ち位置をしっかり理解されている。
J1を目指すのはもちろんですが、選手を成長させて送り出すというJクラブの中のポジションも考えている。私は大賛成です。
仮にJ1に上がったとしても、すぐ降格するチームを多く見てきました。一度降格すると再度J1に帰り咲くのは非常に難しいと思います。やはりどうしてもお金の世界がありますから。
しかし育成を続けていると、いい形でお金がグルグルと回り出す。
今年はJ3からあがってきた選手もいますし、レンタルの選手が少ないですよね。今年だけ見ても大分、成長しているのではないでしょうか?
これを5年、10年と続けていくと、J2下位の方と言われている資金力がグッグッと上がって、選手やフロントの方々の昇給も実現していくのではないかと思います。

第一弾のコラボ商品は軽自動車用のホイール

当初からコラボ商品を作りたいという思いがありました。
しかし本部と子会社とでは発注ロット数に大差があるので、簡単には作れない。
100、200個だけだと単価が非常に高くなります。極端な例を挙げると芳香剤一個が2000~3000円の世界になってしまうのです。
しかし運良く採算合う会社が水戸市内で見つかりまして、今回は実現することができました。

軽自動車は市場の約95%が14インチのホイールが装着可能です。そのため多くのユーザーに使用していただける軽自動車用アルミホイールのコラボ商品が誕生しました。
本当は11月末に発売予定だった所、コロナの影響で遅れて12月頭の発売となってしまいましたが、「普通車でも作って欲しい」などの要望も多数寄せられ、Twitterでも大きな反響があり、非常に喜んでおります。しかし、普通車のホイールは規格がバラバラなので、正直なところ難しいのが現状です。まだ軽自動車ホイールも残っていますし(笑)
是非、店舗の方で実物をご覧になり、そしてマイカーでホーリーホック愛をアピールしてみて下さい。

【写真 米村優子】

9割ホーリーホックネタ!? 水戸・バイパス店のTwitter

元々オートバックス本部で東日本全体の業務をしていた私は、Googleとコラボしたデジタルマーケティングを実施していました。
しかし私自身、SNSは全くの初心者。立場が変わったこともあり、「いつかやらなければいけない」と感じていました。
それで普段からSNSをやっている社員に一から十まで教えて頂き、私が“中の人”となって水戸・バイパス店のツイートを始めたのです。

なぜホーリーホックのネタを9割も呟くのか?
その理由は、オートバックスの名前でやっても誰も見てくれず、広がっていかないからです。数年以上やっているある店舗のフォロワー数が100名に満たないという事例がざらにある。
しかしインフルエンサーの芸能人にお願いする訳にもいかず、自分で切り拓かなければならない現状がありました。
マーケティングの基本は、ツイートのネタを絞ること。それでホーリーホックをターゲットにすることに決めました。

「うちの事しか呟いてないけど、いいの?」と小島耕社長に心配されましたし、サポーターの方々もきっと驚かれたと思います。
しかしオートバックス水戸・バイパス店(@abmitobypass)のアカウントを立ち上げてから、過去最高のインプレッション数を叩き出したのは、ホーリーホックのクラウドファンディングの返礼品「2020全選手サイン入り選手着用マッシュアップユニフォーム」を呟いた時。
これには何万という数字になり、これが答えだと確信しました。
これからもホーリーホック中心に、時々は実用的なカー用品ネタを呟いていこうかと思っています。

応援するが故に生まれた勝敗への一喜一憂

昨年から初めて一つのサッカーチームの試合を連続して見始めて、一番印象に残ったのは監督が選手を上手に使っていること。
プレーや戦術は正直よく分からないのですが、昨年はコロナ禍の過密日程の影響もあって、メンバーの9割が出場していますよね。
昨年は降格がなかった分、エースの山口一真選手を中心に撃ち合いをして、同時にビックリするぐらい失点も多かった。見応えがありましたね。

ホーム戦も、めっぽう弱かった。
水戸・バイパス店からスタジアムまで車で5分なので、「勝ったら帰りに飯を食おうな!」と従業員と意気揚々といつも観戦に出かけていたのですが、全然勝てない…。
「負けたから牛丼や……」と嘆く日ばかりで、数回だけ「よっしゃ!勝ったから今日は回転寿司や!」という日がありましたかね。
応援するチームが負けるとこんなにテンション下がるんだと、心底感じました。

もっと戦術の部分を公開してくれると分かりやすいですよね。
例えば本部が支援しているスーパーGTでは、レース前に選手やチームがスポンサーの前でその日の戦術を教えてくれるんですよ。
「今回のレースではこの作戦でいくので、3位以内に入ったら御の字に思って下さい」「思いっ切り攻めるのでリタイアか優勝かどちらかです」など包み隠さずに明かしてくれる。
そういうのを念頭に置きながらレースを見ると、非常に面白い。
もちろん一般の方へゲーム前の種明かしはできないでしょうけれども、終わってからでも答え合わせできると、もっと盛り上がるんじゃないかなと思ったりしましたね。

 

twitterが面白いタビナス・ジェファーソン選手に注目

当然昇格も狙いたいですが、今年は4チームが降格するので、そこも重要なポイント。
昨年はあれだけ失点し、山口選手というエースがいなくなった。一体、今年はどんなサッカーになるのか本当に未知数です。昨年とは丸っと戦い方が変わるんだろうなと感じています。チームとして昨年と比較すると、レンタルも少なく、完全移籍が多いので、どれだけスタートから仕上げてくるのか楽しみですね。

個人的にはタビナス・ジェファーソン選手が気になっています。
プレーは分からないのですが、Twitterやキャラクターが面白い。
弟さんが選手権で活躍されていて、「ジェフよりいい選手だったわ」とからかわれていたり、それに返したやり取りがユニークで、早くプレーも見てみたいなと思っています。

開幕戦は車検証やスマートキーのコラボケースを販売

開幕戦の相手である大宮は、親交のある系列店が応援していまして、前回のアウェイ戦で負けて悔しい思いをしました。個人的にも今回は是が非でも勝ちたいですね(笑)。
当日はイベント出店もあり、車検予約の受付や、車検証ケース、スマートキーケースといったコラボ商品の販売も予定しています。
今年はサンクスマッチ以外もスタジアム出店を2、3回しますので、どうぞ皆様ご来店下さい。

今年は一週間置きのゲームですし、一喜一憂することなく、焦らず。
各選手一人ひとりの目標を持って、チーム一丸となって、怪我なく過ごして貰えれば嬉しい。
それで結果が付いてくれば幸いですね。

パートナーとして、ようやくスタートラインに立てた2021年。
3年後の2024年はホーリーホックのスタジアムが完成予定で、オートバックスは設立50周年の節目の年となります。頭の中で勝手に、門出をともに祝えるかな?と考えています。

夢がありますね、サッカーって。

【写真 米村優子】

株式会社オートバックス関東販売茨城カンパニー
カー用品店大手チェーン「オートバックス」「スーパーオートバックス」などを運営、フランチャイズ展開している株式会社オートバックスセブンの完全子会社。栃木と茨城に拠点があり、茨城カンパニーはオートバックス水戸・バイパス店、水戸住吉店、ひたちなか店、日立金沢店、常陸大宮店の5店舗を運営中。
https://www.autobacs.co.jp/ja/

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