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デイリーホーリーホック

「コミュニケーションを大切に、明るい未来へ。本間幸司選手が鯉淵小学校6年生に講演」【HHレポート】※無料記事

【写真 米村優子】

3月10日、水戸市鯉淵町の鯉淵小学校で本間幸司選手が講演し、卒業を目前に控える小学6年生の児童に自身の挑戦の軌跡、東日本大震災の経験を伝えるとともに、中学進学へ向けてのメッセージを贈りました。

翌週に卒業式を迎える予定の鯉淵小学校6年生29名は、修学旅行などのイベントがコロナの影響で軒並み中止に。
一つでも多くの思い出づくりの機会を与え、初対面の生徒が多い中学生活でも萎縮せず、伸び伸びとした学校生活を送るための秘訣、学校や社会で大切となるチームワークや挑戦へのアドバイスをして貰いたいという学校側の要望に対し、茨城県の教職員OBが多数在籍する「NPO法人ひと・まちねっとわーく」が水戸ホーリーホックをコーディネート。
その講師として、チームの中で最も人生経験豊富な水戸のレジェンドが教壇に立ちました。

まず本間選手は出身の日立市で過ごした自身の小学時代を振り返り、「キャプテン翼の日向小次郎に憧れて、いつも肩までユニフォームの袖をまくっていた点取り屋でした」とGKではなくストライカーだった過去を披露。
高校時代、イタリア、ドイツ、オランダ、スペイン、ベルギーなどサッカー強豪国のチームとの対戦や試合観戦をしたヨーロッパ遠征に触れ、「忘れられないひととき。今でも財産です」と刺激を得た経験を語っていました。
複数クラブからスカウトがあった中、サポーターの熱量に惹かれて浦和レッズに入団を決意。しかし、プロのメンタルや技術についていけず、ストレスで円形脱毛症になったことも。
「好きなことが上手くいかず、余計に辛かった。中学で環境が変わると思うけれども、ここで何をすればいいのか自分で考える時間は大事」とアドバイス。

3年強在籍した浦和では一試合も出られない中、先輩や周囲の励ましの声やサポートがありましたが、JFLに所属していた水戸へ移籍。
「『最後に試合に出られたらいいかな?』と甘えた気持ちで地元に戻ってきたら、みんなバイトをしながら一生懸命に土のグラウンドで練習していた。『もっとやらないといけない』と自分が恥ずかしくなりました」と当時の心境を吐露。
それから改心し、天皇杯なども含むと水戸で630試合も出場。277人のチームメイトとサッカーに励んできました。

【写真 米村優子】

そして話題は2011年3月11日へ。
震災時は15時からツインフィールドで練習があり、グラウンドでアップしていたという本間選手。
「選手らは立っていられず、ピッチに座り込んでいる人もいた」と当時の状況を振り返っていました。
そしてチームはすぐさま解散し、本間選手は水戸市内の病院の駐車場で車中泊を余儀なくされることに。
「非常に厳しい状況で、サッカーのことなんか考えられなかった。普通に生活できるようにしたいとばかり思っていた。ちょうど梅まつりの時期だったので、帰れない観光客が病院に泊まっていて、自宅のウォーターサーバーの水を取ってきて支援した」
少しでも自分の街の役に立ちたいという一心で、個人として避難所の物資運搬を手伝う活動を続けていたと言います。
そこで目にしたのは、サッカーファミリーの絆。
「ホーリーホックがある水戸市のために、他のJクラブのサポーターがわざわざ車で運んで届けてくれた物資もあった。サッカーの力ってあるんだなと思いました」と感無量となったエピソードも明かしていました。

震災から一ヶ月後、リーグ再開日が決まると、チームがトレーニングを再開。
その時、本間選手は「こんな状況でサッカーしていいのだろうか?試合をしていいのだろうか?」と複雑な心境での再スタートとなりました。
しかし「見てくれる人、関わる人のために、前向きで明るく、ポジティブになれるような試合をしたいと選手、スタッフ、クラブ全員が思いました」と次第にメンタルを切り替え、徳島戦へと挑んだ過去を振り返りました。

そして今シーズンへ向けて、「今のコロナは震災の時に近い状況。震災と違って、行動がなかなか起こせないけれども、SNSを始めたり、世の中は明るい兆しも少し見え始めている。地域や水戸の明るい未来、光となれるよう、地域代表としてしっかりプレーしたいです」と意気込み、最後に児童らが歩む中学生活に向けては、「中学校はガラッと環境が変わるかもしれないけれども、しっかりと受け入れ、それに合わせて自分のスタイルを出すこと。そしてコミュニケーションは大事。思春期で恥ずかしいかもしれないけれども、新しい友達に分け隔てなく『おはよう』『またね』などの挨拶をしっかりすること。そこから輪が広がれば、清々しい気持ちになる。助け合いながら、明るい未来に向かっていこう。頑張って!」とエールを贈りました。

講演を聞いた川井桜奈さんは「サッカーを愛していて、自信もあって、すごいとしか言いようがないです。私は人と話すのが大好きでコミュニケーションが得意なのですが、挨拶が大事という本間選手の言葉はその通りだなと感じました。中学では部活に入りたいので、積極的に先輩らに対しても挨拶をしていきたいです」と笑顔で語りました。

児童らは、地域を想い、地域で挑み続ける大先輩のエールから、中学生活やこれからの人生に役立つヒントをたくさん得たことでしょう!

【写真 米村優子】

(米村優子)

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