横浜本牧フットボールマニアックス

シュタルフ監督「集中していかに自分たちの力が発揮できるのか、それがすべて」灼熱と消耗の8月、西への長旅が始まる【J3第9節・vsC大23】

2020年8月6日 横浜
(PHOTO,TEXT・佐藤功)

試合に出るためには何が必要なのか。選手個々の能力、指向する戦術理解度、対戦相手を考慮など様々な要因がある。だがそれよりも前に、『動ける』というのが大前提。いかに優秀な選手であろうと、動けなければピッチに立てない。過密日程である今季は、その『動ける』という条件をクリアするだけでも難しい。その厳しさが、試合前に配られるメンバー表からも漂っている。

Y.S.C.C.は前節の秋田戦、ベンチには和田、金子、ピーダーセン、音泉、古山、オニエとGK谷が座った。そのメンバーからは、シュタルフ監督の攻め勝つという意思が見えた。だが同時に、もしもの時に備えたDFを入れることすらままならない指揮官の苦悩もあるようにも見える。彼らは今『動ける』という条件をクリアできないケガ人を数名抱えている。

だが「それは相手も同じ」とシュタルフ監督は言う。次の対戦相手、セレッソ大阪U-23も苦しい。前節の岩手戦、ベンチには4名しかいなかった。今、全国的に育成の現場は厳しい。若い世代のチームは自粛により練習再開は遅れ、満足にサッカーができなかった時期があるとシュタルフ監督は指摘。まだ彼らは調子が出ていない。セレッソだけではなく、ガンバのU-23も出遅れていることがそのことを物語っている。若い選手たちも『動ける』という条件をクリアすることに苦しんでいる。

灼熱の8月、消耗をし続けている彼らは東の戦いから西の戦いに移行する。その彼らの体を、吾妻トレーナーはしっかりとほぐす。大阪で存分に戦えるように、無事に横浜へ帰ってこれるように。吾妻トレーナーは両腕にその想いを込めていた。

▼NEXT MATCH

2020明治安田生命J3リーグ 第9節
セレッソ大阪U-23 ― Y.S.C.C.横浜
2020年8月8日(日)18:00
ヤンマースタジアム長居

Y.S.C.C.横浜
14位:2勝1分5敗 勝点:7 得失:-7(11-18)

セレッソ大阪U-23
16位:1勝2分5敗 勝点:5 得失:-9(7-16)

▼必ず勝って帰りたい

シュタルフ悠紀リヒャルト 監督

――次節の相手はセレッソ大阪U-23、ここから西日本遠征がスタートします。

シュタルフ 楽しみですけれども、まだアウェーで勝っていません。ホームで勝つのが一番大事ですけども、しっかりと勝っていかないと目標達成はできません。大阪遠征は遠いですしバス移動だったりといろいろありますが、今回の試合はしっかりと勝ちたい。下の順位には順当に勝っていかないと、順位が下がってしまいます。今僕らはいたい順位にいるわけではないので、上の順位のチームを倒していかないといけないですし、下に負けてしまうと上で勝たないといけないチームは増えてしまうので、今のポジションを死守しながら一個ずつ上っていけるためにも必ず勝って帰りたい。今回はそこにこだわってやっていきたいと思います。

――本来だったら、この試合が開幕のカードでした。あの時監督は、U-23はシーズンの最初と最後では全然人が変わるぐらい成長する、できるだけ早い方がいいと言っていました。

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