J論プレミアム

Jリーグの世界はもっと広い(海江田哲朗)[えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』]一段目

タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。

 

 

昨年、短い秋が過ぎ、風の冷たさが冬の訪れを告げる頃だった。

新宿の椿屋珈琲店での打ち合わせ。『タグマ!』の元締めであるM氏が言う。「サッカーパックに入ってくれた読者が楽しめる特別な読み物を提供したい」。1550円(税別)とわり合い強気な価格設定だ。自分のクラブ以外にも広く関心を持つ奇特な、もとい、知識欲旺盛な読者にサービスしたいと考えるのが人情である。

東京ヴェルディが11年ぶりのJ1に手が届くかどうかの切羽詰まった時期、こっちはそれどころじゃねえんだよとうっちゃっていたが、結果は皆さんご存知のとおり。来年もJ2かあ、上がってきた沖縄や鹿児島にいくのかあと、うだうだ年を越し、たいしてめでたくもない気分で新年を迎え、餅、おせち、お雑煮を食い、しばらくして電話をしたのがえのきどいちろうさんである。

昨季、えのきどさんの応援するアルビレックス新潟とは同じJ2で戦い、J1参入プレーオフの時期、ひどくふわふわした気持ちで「本当にお別れかもしれませぬ」とLINEでメッセージを送ったのがまるで昨日のことのように思える。

新潟よりも応援歴の長い北海道日本ハムファイターズ、さらに日光アイスバックスとの関わりも深く、年中オフなし男。忙しい身なのは承知だが、この際、付き合ってもらおうと考えた。組むならノリも大事だが、自分にとって気の抜けない負荷のかかる相手のほうがいい。

以前、えのきどさんは言った。「サッカーってほんとはすごく広大なフィールドがあるのに、いまのサッカーメディアはみんな隅っこでこちょこちょやっている印象なんですよ」。ならば、もっと広い視野と細かい洞察でJリーグを横断的に扱う企画をやろうというのが僕の提案だった。

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