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中村憲剛の凄さ、情緒薫る岡山レビュー,隅々まで伝える熊本レビュー『今週のひぐらしひなつ おすすめ3本』(7/30~)

タグマ!サッカーパック』ユーザーに向けて、サッカーパック対象コンテンツをご案内するコーナーが復活。7月はサッカーライターの「ひぐらしひなつ」さんが毎週「これは!」と思った記事をおすすめとして紹介いきます。
※コンテンツ対象期間:7月22日~7月29日

 

■中村憲剛「ホームでずっと笑顔なしだったので。今日の勝利は非常に大きいと思います」/J1 第20節 川崎vs大分【試合後コメント】(川崎フットボールアディクト)
わたし自身、大分担当記者として現地・等々力で取材した一戦です。ちなみに川崎フットボールアディクト編集長の江藤高志くんとは同郷で同じ高校の卒業生だったりします。川端康生さん、川端暁彦さんとともに大分県中津市はサッカーライター輩出率が異様に高いのであります。…と、いきなり話が逸れましたが、この試合。川崎Fのハイプレスをかわして大分がチャンスを立て続けに作った立ち上がりから一転、川崎Fが守備を修正した給水タイム以降、じわじわとJリーグ王者とJ2からの昇格組との地力の差があらわになってきます。その転換点の選手たちの様子を、屈指のファンタジスタ・中村憲剛選手が、囲み取材で生々しく再現してくれました。サッカーIQの高さと経験の豊富さを惜しみなくあふれさせる言葉の数々は、やはりこういう選手がピッチにいるからこそ、という説得力満点ですね。冒頭のじゃれ合いにはじまり徐々に試合の機微を明かしていくやりとりにも、選手と記者との信頼関係が感じられます。

 

■『初めて4連勝を達成したチームは一つの方向に向かっている』/【J2第24節・甲府戦レビュー】(ファジラボ)
しばらく足踏みを続けているようだった岡山が、ここに来て4連勝と調子を上げています。現在6位で首位との勝点差は6。しかし7位の横浜FCも5連勝して急激に追い上げてきており、今季もJ2の昇格争いはヒートアップしそうです。その好調・岡山の高揚感を、シズル感たっぷりな文章で伝えてくれるレポートがこちら。ライター・寺田弘幸くんの取材中の表情が目に浮かぶような、ちょっとアオハルテイストな情緒の薫る等身大の文体は、読む者の心をぐんぐん引き込んで躍動させてくれます。それでいて洗練されたイメージに仕上がってるところが上手いんだよなー。主観に軸足を置いたタイトルからして魅力的ですよね。ここまで自分に引き寄せて書きながら、しっかりとポイントを押さえ試合の流れを追うマッチレポートとしてのクオリティーも、もちろん確かなものであります。レポートの終盤は、まるでチームの成長物語を読んでいるよう。

 

■【レビューコラム】第18節 vs. ガイナーレ鳥取/反撃の勢いを挫かれた3点目。今季初の連敗で2位後退。(熊本蹴球通信)
わたしの担当する『今週のおすすめ3本』7月最終週は、J1・J2・J3から各1試合、注目の一戦という感じになりました。こちらは今季J3で、1年でのJ2復帰を目指し戦っている熊本の最新試合レポートです。渋谷洋樹監督のサッカーも着々と浸透しつつ首位を走っていた熊本ですが、ここに来て今季初の連敗を喫すると同時に、調子を上げてきた藤枝に首位の座を明け渡しました。3位の北九州はちょっと足踏み中で、5位の群馬はC大阪U-23に5-1という豪快な勝利。この試合で熊本が苦杯を舐めさせられた鳥取も、5連勝で4位をキープしています。J3もJ2に負けず劣らず熱い状況。その激しい攻防を、そしてクラブの浮き沈みを、長年にわたり近くで見守り続けてきた井芹貴志さん。我慢のシーズンとなった今季も、いつと変わらず息をひそめるようにつぶさに、抑制の効いた筆致でチームの隅々までを伝えています。地道に成長を続けるチームを追う記者もまた、地道に歩むのみであります。

 

ひぐらしひなつ

サッカーライター。大分県中津市生まれ。
九州を拠点に育成年代からトップまで幅広く取材。大分トリニータのオフィシャル有料メディア「トリテン」などに執筆、エルゴラッソ大分担当。2019年6月1日に新著『救世主監督 片野坂知宏』を上梓したばかり。2018年7月発売の著書『監督の異常な愛情-または私は如何にしてこの稼業を・ 愛する・ようになったか』で「サッカー本大賞2019」優秀作品および読者賞受賞。他に『サッカーで一番大切な「あたりまえ」のこと』、『大分から世界へ 大分トリニータユースの挑戦』。

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