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【2020年Jリーグ戦術大予想】中途半端なポゼッション派が主流のJを総ナメにできるコスパの良い戦術とは?

2020年のJリーグの戦術はどうなるのか? まだシーズンが始まってもいませんが、その傾向と対策を西部謙司さんに予想してもらいました。Jリーグにとんでもない革命を起こせる可能性を秘めていながら、まだどこのクラブも掘り当てていないという戦術の「鉱脈」とはいかに?

 

▼リバプールを筆頭とする新しい波が日本にも届きはじめている

革新の波は辺境からやって来る。

フットボールにおいての直近のパラダイムシフトは2008年に起きている。夏のユーロでスペインが優勝し、続く08-09シーズンでバルセロナがリーグ、カップ、CLの三冠を達成した。バルサはともかく、スペインは当時のメインストリームではない。4-2-3-1ベースのミドルゾーンからのプレッシングが世界的に普及しきったタイミングで突然現れたスペイン、バルサの戦術は、それゆえに相手に対抗手段を与えず、ここからしばらくは一人勝ちの状況が続く。

規則性を特徴とするゾーナル・システムの「隙間」へパスをつなぐスペイン&バルサ方式は、世界に広まりきった守備戦術に致命的な打撃を与えた。ワクチンに耐性を持つ新型ウィルスのように、スペインとバルサの戦術的革新には当面の対策がなく、向かうところ敵なしの猛威をふるった。しかし、その革新はパンデミックには至っていない。スペイン&バルサ方式の感染者は無数に現れたものの、高度な技術を前提とするスタイルゆえに完全コピーが不可能だったからだ。ただ、急速な広まりは見せなかったものの、その影響はじわじわと広まって現在に至っている。

2019年のJ1は、2008年から始まった革新の延長線上にいる。じわじわと浸透するポゼッション・フットボールの影響下にあったといえる。

では、2020年のJリーグはどうなるのか。2019年の延長なのか、それとも新たな波が発生するのか。それを予想するのは困難だが、物事の流行の仕方にはある種の法則性がある。

革新は辺境から来る。当面、一人勝ちの状態。そして多くの追随者が生まれる。次の波が起こるのは革新がデフォルト化したタイミングで、新たな波は追随者たちを食い尽くす形で広まる。そしてまた新たな追随者を生み……これを繰り返すわけだ。

ヨーロッパではすでに新たな波が立っている。2008年のパラダイムシフトに匹敵する大規模なものに発展するか、小規模な変化にとどまるかは、なお1、2年の経過をみないとわからないが、波はすでに起こっている。それが日本にいつ波及するのか、その規模がどの程度なのかを予測するのは困難だが、すでに海の向こうの波はいくぶん日本にも届いてはいる。リバプールを筆頭とする新しい波だ。

 

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