J論プレミアム

『今シーズンJ3で気になるチーム、気になる選手は○○だ』ロアッソ熊本番記者・井芹貴志編【Jロス解消企画】

 

■開催延期をプラスに捉え、練習試合を通してチーム戦術を熟成。

明治安田生命J3リーグはまだ開幕さえしておらず、今季から就任した大木武監督も「(開催延期が)決まったことは仕方ないが、本音を言えば早くやりたい」と話しているように、リーグ戦開幕に向けて高まった気持ちをいかに維持するか、選手たちも苦労している様子だ。

そうした中でも試合勘を失わないよう、鹿児島や長崎など隣県のJクラブ及びJFL、九州リーグのチームなどを相手に、リーグ戦と同じ週1のペースでトレーニングマッチを重ねている。

徐々に主力と控えの線引きができつつあるが、トレーニングマッチではメンバー構成によってゲーム内容に開きがあるケースが見られるため、大木監督は全体のレベルアップの必要性を強調。誰が出ても同じクオリティを発揮できるようになることが、シーズンを通しての課題となる。

過去、甲府や京都、岐阜を率いた当時の大木監督のスタイルは、選手間の距離を近くとって狭いエリアでボールを握る攻撃が特徴的だった。しかし熊本では、よりピッチを広く使うダイナミックなサッカーを志向。自分たちでボールを動かし、ゲームの主導権を握ることを意図しつつも、切り替えを早くし、テンポの良いスピード感のある攻撃を目指している。

公式戦の開催延期は一方で、怪我で離脱していた選手の復帰やチーム戦術をより深く浸透させるという意味でプラスになっている。予定通りなら昨季も上位を争った藤枝が初戦の相手となるが、勝って好スタートを切りたいところだ。

 

■昇格のライバル多し。不気味な存在は、初対戦のFC今治。

多くのチームが大幅な選手の入れ替えを行い、昨季とは違うチームとなっている今季のJ3。J2から降格の岐阜と鹿児島のほか、昨季のリーグ戦で後塵を拝す結果となった藤枝や富山、さらには2敗を喫した相模原などもライバルとなる可能性が高いが、熊本にとって不気味なのは、今季からJ3を戦うFC今治だ。

 

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