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コロナ禍でクラウドファンディングをスタートさせた東京23FC、なんとしても生き残って欲しい!(えのきどいちろう)

タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。

 

コロナ禍でクラウドファンディングをスタートさせた東京23FC、なんとしても生き残って欲しい!(えのきどいちろう)[えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』]三十四段目

 

■クラブ広報が異例の文言でPRを行う

今回は呼びかけである。関東サッカーリーグ1部、東京23FCが新型コロナ禍で経営危機に瀕している。公式アカウントのツイートが「年内消滅が現実的に」という表現を用いている。運転資金のショートが具体的に見えているのだろう。普通はなかなかこんな言い方はできない。(おかしな表現だが)経営危機が表沙汰になると本当に経営危機になるのだ。急激に色んなことが回らなくなる。お金を回収しようと業者さんが乗り込んで来る。

が、東京23FCは一か八かに賭けたんだと思う。目標額500万円のクラウドファンディングを立ち上げた。非常にシンプルな話だ。500万は運転資金。クラブ存続のためにチームサポーター、そして多くのサッカーファンに力を借りようという趣旨だ。

まず、僕のすべきことはこの有料コラムの「無料部分(冒頭)」で、東京23FCのクラウドファンディングをしっかり紹介することだ。これは拡散を目的とする。以下にURLを貼るので、ぜひ東京23FCの話に耳を傾けていただきたい。「年内消滅が現実的に」なんて表現、ホントなら広報さんも使いたくないはずだ。このままでは消えてしまう。助けてほしい。そういう叫びなのだ。

 

コロナで年内消滅が現実的に。それでも江戸川と共に乗り越えたい。東京23FCの挑戦

 


僕は南葛SCの岩本義弘GMのツイートでこのクラウドファンディングを知った。岩本さんとは彼がフロムワンに在籍してる頃(『ワールドサッカーキング』編集長時代)からの知り合いだ。南葛SCと東京23FCはともに「東京右半分」に本拠をおくライバルチーム、ともに将来のJリーグ入りを志す仲間。両クラブの関係性が美しいと思った。それに僕は具体的には東京23FCに知人がいない(土屋征夫監督等、間接的に知ってる人はいる)けど、岩本さんならよく知っている。岩本さんの顔が見える話はイメージしやすい。彼が支援に応じているなら間違いないだろうと思う。

とりあえず東京23FCのクラウドファンディングをを告知できたのでホッとしている。とにかくこういうのは人目に触れる機会をつくるしかない。

コロナ禍の厄介なところは全員が当事者だというところだ。関東サッカーリーグ1部のクラブが身動きとれなくなっている一方、スポンサー企業も苦しくなっていて、またサポーター、サッカーファンの個々も苦しくなっている。身近な例をひとつ挙げると、飲食業やってる僕の知人はもうサッカーどころじゃなくなってしまった。店を廃業するのはもちろんだけど、離婚して奥さんや子どもに借金苦が及ばないようにするという。今はそういうリアリティの時代だ。本当は国や地方自治体が休業補償でセフティーネットをかけるべきだが、現状はクラウドファンディング等で「苦しい人が苦しい人を支える」構造になっている。

別件のクラウドファンディングを紹介すると、これはブラウブリッツ秋田の例(「ブラウブリッツファンド」)だが、無観客試合の実施などで大幅な減益が予想されるクラブへの資金支援に加え、「大きな影響を受けている飲食に関わるスポンサー企業」の支援を目指すものだ。先程の言い方(「苦しい人が苦しい人を支える」)も可能だけど、「苦しいどうしが助け合う」と一歩分、積極的に表現してもいい。やはり下にURLを貼ろう。

 

We Are AKITA!!『ブラウブリッツファンド』~ぼくらが今できること~

 

ブラウブリッツファンドのいいところは、サッカーという競技や、ブラウブリッツ秋田というクラブの存在意義を高めるところだ。もちろんコロナ禍のなか「苦しい人」(苦しいクラブ?)ではあるのだけど、そのプレステージや発信力を生かして地域コミュニティ再生の核になろうとしている。いや、そういう能書きをすっ飛ばすとしても、とりあえずスポンサー企業に恩返ししようとしている。スポーツには「魔法」があって、それはお金の話をしてもいやらしくならないところだ。まぁ、その「魔法」は(例えば五輪予算の際限ない増加のように)悪いほうへ働くケースもあるのだが、この企画はいいほうに働いている。

 

■サッカークラブをなくしてはいけない

5月末、Jリーグから2019年の経営情報開示が出て、ヴィッセル神戸の「史上最高営業収益100億超え」やサガン鳥栖の「純損失20億超え&2期連続赤字」がニュースになったりしたが、コロナ前の年度で19クラブが単年赤字(決算前のクラブを除く)である。下部リーグ、地方クラブほど(そもそも)経営体力がないのだ。そこにコロナ禍の大ピンチがやってきた。「無観客試合」「入場制限」でチケット収益が死ぬ。シーズンシートの見直しや払い戻しも考えねばならない。スポンサーフィーは減少するだろう。スポンサー離れはある程度見込んでおかなきゃウソだ。といって新規スポンサーを募ろうにも相手が(リモートワークで)オフィスにいなかったりする。Jリーグ機構が大型の融資制度を打ち出したのも道理なのだ。

が、まだJリーグは恵まれている。今回は東京23FCの苦境をフォーカスしたが、全国に同様なサッカークラブは(様々なカテゴリーで)無数にあるだろう。クラウドファンディングに命運が託される風潮は、要するに訴求力や発信力の勝負だ。無名で地味でマジメで口下手なクラブは消えてしまう。それをマネジメントの弱さだと切って捨てる考え方にどうしても僕は立てない。甘いと言われても、僕はどうにか生き残ってほしいのだ。

最後に僕の個人的な経験。

 

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