J論プレミアム

すばらしいぞ、サンガスタジアム by KYOCERA(海江田哲朗)

タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。

 

京都府産の木材を使用し、お寺っぽいクラシックな外観に。

 

すばらしいぞ、サンガスタジアム by KYOCERA(海江田哲朗)[えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』]四十五段目

 

■オンライン会見ならではのトラブル発生

11月11日のJ2第33節、東京ヴェルディは京都サンガF.C.のホームに乗り込み、2‐1で勝利を収めた。終了間際の89分、井出遥也のスーパーミドルが炸裂という劇的な幕切れだ。じつに7試合ぶりの勝利である。

試合後のZoom会見は永井秀樹監督から始まった。監督が試合を振り返ったあと、進行役を務める京都の広報担当がメディアに質問を促す。僕は手元のタブレットの「手を挙げるボタン」をポチッとな。
「はい、どうぞ海江田さん」と言われ、用意していた質問を話し始めたが、どうも様子がおかしい。こちらの音声が届いてないらしく、モニターの向こうで広報担当が慌てている。

なんだ機材トラブルかよ。やれやれだぜ、と余裕の顔をつくった。勝ち試合の余韻は、気持ちにゆとりを与える。こんなことでイライラしたりはしない。

ところがしばらくしても問題は解決せず、何度か交信を試みたのち、「皆さんは海江田さんの声が聞こえていますか?」と広報担当が周囲に問いかけた。すると、あちこちから「聞こえていません!」の連呼だ。

えっ、うそだろ。

てっきり、京都側の問題だと決めつけていたら、こっちのほうに不具合があった。イヤホンはBluetoothで接続されているが、マイクが機能していなかったらしい。こんな事態は初めてである。できるだけトラブルを回避したく、ソニーの2万以上するイヤホンを買ったのになんてザマだ。これ以上ないほどヘラヘラしたアホヅラをさらしちまった。京都の地元メディアがはんなりと受け止めてくれたはずもなく、さぞかし冷たい目で見ていたことだろう。恥ずかしいやらみっともないやら、すべてなかったことにして引っ込めたくても手遅れである。

そこから先はてんやわんやだった。東京Vの広報担当から携帯が鳴り、パニックに陥った僕はイヤホンを引きちぎるように接続解除。どうにかこうにかZoom会見を終えている。

 

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