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【田村修一の視点】2021年3月25日 国際親善試合 日本代表vs韓国代表

国際親善試合 日本代表3(2-0)0韓国代表
19:20キックオフ 日産スタジアム 入場者8,356人
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日本にとってはカタルシスとなる、韓国にとってはフラストレーションがたまるばかりの内容であり結果だった。森保一とパウロ・ベント。両監督が目指すレベルやクオリティ、方向性に大きな違いはない。にもかかわらず両者を隔てたのは、選手個々の力量の平均値の差だった。韓国は持ち前のアグレッシブさでスタートから日本にプレッシャーをかけた。だが日本は、コレクティブな連携でそれをかわして逆にアグレッシブに韓国ゴールに迫った。後半もスタートで圧力を強めた韓国に日本が同じ対応をしていたら、試合はその時点で決まっていただろう。歴史と伝統のなかで培われてきたこれまでの日韓戦とは、様相を大きく異にする試合だった。

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。

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