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【六川亨の視点】2021年9月22日 J1リーグ第32節 FC東京vs名古屋グランパス

J1リーグ第32節 FC東京 1(1ー1)1 名古屋グランパス
19:03キックオフ 味の素スタジアム 入場者数4,982人
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22日のJ1リーグ第32節の3試合には、いずれもACLの出場チーム(勝ち残っているのは名古屋だけ)が登場した。首位の川崎Fは鹿島に2-1と勝利を収め、勝点を72に伸ばした。これで2位の横浜FMとの勝点差は7に広がり(消化試合数は同じ)、ACLも敗退したため再び独走の気配が漂いつつある。

そして激しさの増しているのがACLの出場権を獲得できる3位争いだ。現在は勝点53の名古屋が3位だが、勝点2差で神戸、鳥栖、浦和が続き、勝点45のFC東京も虎視眈々と滑り込みを狙っている。しかしながら結果は1-1の“痛み分け”に終わった。

試合内容は両監督のコメントが端的に表している。長谷川健太監督が「勝ちたい試合でした。内容的には勝っておかしくない試合ができた。今日も気持ちのこもった、熱い試合をしてくれた」と言った通り、シュートはもちろん決定機の数でも名古屋を上回った。そして立ち上がりから戦う気持ちを前面に出して攻め込んだ。圧巻だったのはボールを失っても安部柊斗と青木拓矢のボランチがスイッチとなり、アグレッシブな守備で素早くボールを回収して名古屋に反撃の糸口を与えなかったことだ。

マッシモ・フィッカデンティ監督も「距離感が悪く前半は一方的な展開。幸いスコアだけは残っていた」と、独特の表現で前半を1-1のドローで終えられたことを評価した。そのゴールシーンだが、FKからシュヴィルツォクの放ったシュートはニアに立っていた東慶吾に当たってコースが変わり、ゴール右へと飛び込んだ。ニアサイドに構えていたGK波多野豪も見送るしかない“アンラッキー”なゴールと言える。

これで前節の柏戦に続く失点(GKとCBのお見合いから相手にボールをかっさわれる)で、FC東京は勝点5を稼ぎ損ねた。しかし、名古屋戦の失点を“不運”で片付けていいのかどうか疑問は残る。

FKからのゴールはアンラッキーでも、気になるのはその前のプレーだった。FC東京の右CKをキャッチしたGKランゲラックはすかさずパントキックで前線左に待ち構えるマテウスにロングパス。これが見事に通り、マテウスは単独カウンターを仕掛けた。何とかペナルティエリアに入る前で青木が追いつきファウルで止めた。

青木はよく追いついたと思う。それだけGKランゲラックの正確なキックとマテウスの絶妙なポジショニングからのカウンターは素晴らしかった。シュヴィルツォクのゴールは、半分はFKのコースを変えた東のおかげ、残り半分はFK獲得の原動力となったGKランゲラックの正確なパントキックと単独カウンターを仕掛けたマテウスのおかげと思うのだが、いかがだろうか。

 

 

六川亨(ろくかわ・とおる)

東京都板橋区出身。月刊、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任し、W杯、EURO、南米選手権、五輪を取材。2010年にフリーとなり超ワールドサッカーでコラムを長年執筆中。「ストライカー特別講座」(東邦出版)など著書多数。

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