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【特集:鉄の男ポステコグルー】「アンジェと古橋亨梧はストラカンと中村俊輔を彷彿させる」マリノスを革新した名将が挑む戦術革命<#3>

 

オーストラリア代表、横浜F・マリノス……鉄の意志をもって指揮したチームを改革してきたアンジェ・ポステコグルー。ギリシャ哲学者のような風貌からも頑固一徹のイメージが先行しがちだが、理想を実現させるための方法論にこそこの「理想主義者」の真骨頂がある。
人々を魅了する稀有なサッカー哲学はいかにして出来上がったのか? そして新たな挑戦の地スコットランドで何を起こそうとしているのか? 日本代表監督に推す声も聞こえてくる名将の正体に迫るべく、英国記者の協力を得て3回に分けてレポートする。
「理想と結果は両立できる」マリノスを革新した名将が語る美しく勝つチームの設計図<#1>
「新しいサッカー哲学を植え付けて欲しい」マリノスを革新した理想主義者に託されたセルティック再建<#2>

文=田邊雅之
取材協力=サイモン・マロック

 

■スコットランドで空前の戦術論ブームが起きている!

新たなサッカー哲学の注入と、クラブそのものの再建。

ポステコグルーはセルティックで、重要な二つの役割を担うこととなった。だがここまでの歩みは、追い風と逆風に同時にさらされるような展開になっている。

まず戦術面に関しては、期待通りのインパクトを与えている。

ポステコグルーは4-3-3や4-2-3-1をベースにしつつ、時によっては3-4-2-1なども駆使してきたが、4バックを採用した際には、いわゆる「偽サイドバック」も実践。中盤のパスコースと数的優位を確保しながら、ピッチの幅を最大限に活用して攻撃を展開しようと試みてきた。このような新機軸が奏功し、8月初旬に行われたリーグ戦の第2節と第3節では、立て続けに6-0で相手を粉砕してみせた。

結果、スコットランドの現地メディアやサッカーファンの間では、今や空前の戦術論ブームさえ生じている。これはミュンヘンやマンチェスター、そして日本で起きた現象を彷彿とさせるようで微笑ましい。

かつてセルティックでフォワードとして活躍し、中村俊輔とプレーした経験も持つクリス・サットンは、ポステコグルー効果を次のように分析する。

「そもそもセルティックはプレシーズンマッチで、ウェストハムに負けている。しかも相手は主力を5、6人も欠いていたのに、2-6で大敗したんだ。つまりアンジェは、そんな状態からチームを作り直さなければならなかった。
この手の作業にはとにかく時間がかかる。だが全体的に見るなら、アンジェの下でチームは大きな進歩を遂げてきたと思う。チームのサッカー哲学は明らかに変わったし、選手たちには後方からゲームを組み立て、ボールを粘り強くキープしていく方法を学び始めたんだ。
たしかに、ここまでの成績には波がある。でも自分に言わせれば、アンジェは非常にいい仕事をしてきている。サポーターも彼を信頼しているのは間違いない」

 

■プレー以外でも大きな役割を担う神戸印のスピードスター

ポステコグルーの下では、新たなスター選手も生まれ始めた。その代表格がヴィッセル神戸から招かれた古橋亨梧である。

古橋は8月8日、セルティック・パークでのデビュー戦となったダンディーFC戦でいきなりハットトリックを達成。先程述べた6-0の勝利に貢献し、時の人になった。

ムードメーカーが登場すれば雰囲気は一気に盛り上がり、チームには勢いがついていく。また新体制に移行したチームにとっては、勝利という結果が何よりも必要になる。これら二つの点で、古橋は新人ながらも主力級の貢献をしたと言っていい。

だが古橋は、実ははるかに大きな役割を担っている。

 

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