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【田村修一の視点】2022年5月21日 J1リーグ第14節 浦和レッズvs鹿島アントラーズ

J1リーグ第14節 浦和レッズ1(1-1)1鹿島アントラーズ
17:04キックオフ 埼玉スタジアム2○○2 入場者37,144人
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勝てない浦和。実力のあるチームであることは、今日の試合からもわかる。引き分けは妥当な結果だが、2位鹿島相手に勝利で終えていても決しておかしくはなかった。水曜(18日)の横浜FM戦同様に前後半のパフォーマンスに落差があること。ゴール前での決定力を欠いていることなど、勝ちきれない要因は幾つかある。だが、最も気になるのは、自分たちが何になりたいかが、今の浦和からは感じられないことだ。川崎や横浜FMの今日があるのは、チームがうまくいっていないときも自らの信念を貫き通して方向がぶれることがなかったからだ。スタイルを完成させれば結果はついてくるという強い思いが、風間八宏にもアンジェ・ポステゴグルーにもあった。ならばリカルド・ロドリゲスの信念は何であるのか。勝利にこだわるのはわかるが、浦和をどんなチームにしたいのか。昨年も今期当初も感じられた方向性がピッチから失われた。それが最大の問題だろう。

 

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。

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