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femtech企業はWEリーグに何を期待するのか?

WEリーグがプロリーグとして⽴ち上がることで、社会に新しいうねりが⽣まれるのではないか、そんな予感がします。かつてJ リーグがスタートし、地⽅とスポーツの関係が激変し、社会と⼈々の関わりに⼤変⾰が起きたように、WE リーグが成功すれば、⼥⼦とスポーツ、社会におけるジェンダー意識が⼤きく変わるかもしれません。

誰が WE リーグに期待しているのか?例えば、⼥性向けサービスを提供している企業は、WE リーグに何を求めているのか?今回のインタビューは、選⼿からでも指導者からでもサッカー関係者からでもなく、企業からの視点でWE リーグへの期待を語っていただきます。WE リーグが掲げた「⼥の⼦の夢から限界をなくせ」とは?「Women Empowerment」とは?そして「ジェンダーギャップ問題の解決」とは?インタビューの中に発⾒がたくさん。筆者にも、その具体的な意味がわかってきました。筆者のように、今⼀つ WE リーグの理念やビジョンにピンとこない⽅に特におすすめの記事となっています。

お話をしてくださったのは fermata 株式会社(以下「fermata」)の佐々⽊裕華さんです。fermataはFemtech(フェムテック)プロダクトや サービスを提供する企業です。このインタビューを実施後に、fermataは大和シルフィードとイベントを共催することが決まりました。

fermata 佐々⽊裕華さん

「サーキュラーHRイベント第四弾★スポーツの観点から『働く女性のヘルスケア』について考える」イベント

■開催概要
開催日:2020年10月19日 (月)18:30~20:15
視聴方法:オンライン配信(ZOOMミーティング)
※Peatixのイベント視聴ページよりご参加ください
主催:株式会社Waris
共催:大和シルフィード、fermata株式会社

■登壇者
・大和シルフィード監督 藤巻 藍子
・fermata株式会社代表 杉本 亜美奈
・株式会社ラッシュジャパン人事部長 安田 雅彦
・株式会社アワシャーレ 代表取締役 小嶋 美代子

お申込み・詳細はこちらから

最近、注⽬を集めている Femtech(フェムテック)という言葉をご存知でしょうか

Femtechとは、⼥性(Female)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、⼥性特有の健康課題に対するテクノロジーを⽤いたデバイスやアプリ、プロダクトなどを指します。2012年ごろ、デンマーク出⾝の⼥性起業家のイダ・ティンさんが、⾃⾝の開発した⽣理⽇予測アプリへの投資を募るため、この単語を積極的に使い始めました。2020 年に⼊って各局のテレビニュースや番組、雑誌、webなどで特集された注⽬のキーワードです。

fermataはFemtech市場を活性化すべくコミュニティ作りを行っているほか、世界中からFemtechプロダクトを発掘し「⽣理時に履くだけで吸⽔してくれるショーツ」や「スマートフォンで撮影すると 1~2 分で精⼦の濃度・運動率のセルフチェックができるキットとアプリ」等、多くの商品を販売しています。

今回の佐々木さんのインタビューのポイントをまとめるとこのようになります。

佐々⽊–私たち fermataは「あなたのタブーがワクワクに変わる⽇まで」をビジョンに掲げ、⼥性が無条件に受け⼊れてきた体の悩みや不安、不便を⾒つめ、知恵を出し合い、⼥性だけでなく皆(全てのジェンダー)が⽣きやすい世界を⽬指して昨年10月に⽴ち上がった企業です。近年、欧⽶で拡⼤を続ける「Femtech(フェムテック)」市場を⽇本で拡⼤することを⽬指しています。

—イベントプロモーションが活発な会社ですね。

佐々木–Femtech Fes!と冠したイベントを開催しています。これまでは実際に Femtech 商品に触れたり、参加者同⼠で普段の⾝体の悩みやモヤモヤを共有したり、コミュニティメンバーと実際に出会える場を作ってきました。新型コロナウイルスの影響でオンラインイベントに移行してからはトピックによって260名以上の申し込みをいただいたり、開始から約4ヶ月で参加者1,000人を突破するほどに好評をいただいています。テーマは⽣理、妊活、ピルの服⽤から更年期まで様々です。特にこの記事をご覧の皆様におすすめなのはスフィーダ世⽥⾕の下⼭⽥志帆選⼿とセリエB でプレーされていた内⼭穂南さんが共同代表をされている株式会社 Rebolt とコラボした「アスリートと⽣理」をテーマにした回。私も何度もYouTubeで見直すほどにお気に入りです。

—私はこのような会社の存在を知らなかったです。Femtech という単語すら知らなかったです。まだまだ、これからのマーケットなのでしょうか。

佐々⽊–近年急速に広まったマーケットで、ここ1~2年の間にプロダクトやサービスが増えてきています。「#Me Too」運動などで女性が今まで抱えていた違和感に対して声を上げやすくなったことで、身体の不調に対しても解決していいのだという認識が少しずつ広まっていること、また海外と国内でFemtech関連の起業家が増えたりサポートする投資家が増えたことも大きいです。私はfermataに入ってから2ヶ月になろうとしているのですが、テレビや雑誌、ラジオをはじめ毎日のように取材依頼が来ています。それほどに注目されています。

「⼥⼦サッカー・スポーツを通じて、夢や⽣き⽅の多様性にあふれ、⼀⼈ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」WE リーグの理念に「気概を感じる」

—Femtech サービスを提供する企業から⾒ると、WE リーグの理念はどのように映るのですか?

佐々⽊–WE リーグは「Women Empowerment」の略ですが「⼥⼦サッカー・スポーツを通じて」のその後に続く理念の「⼀⼈ひとり」の部分に性別を指定しないのが優しい表現だと思いました。⼥⼦サッカーを通して⼥性だけではなく男性の背負う⾟さもなくしていく。社会には男性と⼥性だけではない「グラデーションの性別」がある、そういう⼈も含めて WE、私たちのリーグになっていくんだなと。当たり前にWE リーグがみんなを受け⼊れてくれるような気概を感じました。

私たちが⼥性の都知事を想像することが出来ても⼥性の総理⼤⾂を想像するのが難しいように、⼥性のプロサッカー選⼿も⼀握りの存在で、多くの⼈は存在を想像するのが難しいはず。でも、WE リーグの⽴ち上げで将来サッカー選⼿を夢⾒る⼥の⼦が希望を持てるような体制が整ったと感じています。ありえない・⼿の届かない夢物語でなく、近くに⾒えるプロ選⼿の存在は社会に対して好影響があるはずです。

セルフケアの重要性を WE リーグに広めてもらいたい

佐々⽊–ビジョンにある「世界一の女子サッカー・リーグ価値を」の部分にかかるのですが、サッカーにおいて結果を出すことは⼼⾝の健康が⼟台にあるからこそ成り⽴つものです。そういった⼥性の健康管理は⽇本ではまだ贅沢だと思われたり、後回しにされがちなのでセルフケアの重要性を啓蒙できるのはWEリーグの強みだと思います。

例えば、⽣理痛は「我慢、我慢。薬代がもったいない。」と⾔われたり、出産は痛みを伴ってこそ母親の実感がわくと言われたり・・・痛みには個⼈差があるので異性だけではなく同性からもこのようなことを⾔われてしまうのが現状です。「性にまつわる⾝体のことを話すのは恥ずかしいこと」「はしたないこと」など多くの⼥性たちが我慢していたり、無意識に抱えていた固定観念もあります。ですので、心身ともに健康でいること・不快を取り除くことのハードルを下げられたらfermataの理念や活動とも合致します!

fermataの商品

—「⼥の⼦の夢から限界をなくせ」について、どのような印象を持たれますか?

佐々⽊–これ以上ないほどの完璧なコピーだと感じています。

あの映像を見た時にヒラリー・クリントン候補が⼤統領選挙の敗北宣言で行った演説「ガラスの天井」 を思い出しました。おそらく、WEリーグの言う限界はガラスの天井とイコールだと認識しているのですが、今までは限界を「超えろ」と表現するコピーが多かった中で「超えられない限界もこの世に存在している」と認識しているのですよね。個人の努力では超えられないしがらみや社会システムなどが存在している現状を表出させ、みんなでそれを壊していこうという宣言。

かなり心強い、これだけで期待度の高まる素晴らしい言葉だと感じます。

ガラスの天井とは、⼥性の能⼒開発を妨げ、企業における上級管理職への昇進や、労使団体等における意思決定の場への登⽤を阻害している⾒えない障壁のことです。⽶国⼤統領選挙でヒラリー・クリントン候補が「最も⾼いところにあり、最も硬いガラスの天井を突き破ることができなかった」と語ったことから⽇本でも注⽬を集めるようになりました。英国エコノミスト誌が毎年、⼥性の働きやすさを⽰す「ガラス の天井指数 Glass Ceiling Index (GCI)」を発表しています。⽇本は経済協⼒開発機構(OECD)加盟の 29 カ国中 27〜28 位で発表されることが多いです。

この後は、⼈⾒絹枝さん(1928 年アムステルダム五輪の銀メダリスト)、吉⽥沙保⾥さんについて。そして WE リーグによって⽇本の⼥性や⼥性マーケットが変わる期待について、お話が進んでいきます。

オリンピック(日本オリンピック後援会 昭和31年発行)で大きく取り上げられた人見絹枝選手の活躍

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