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INAC神戸レオネッサ なぜ2位まで急上昇したのか? 2020年の戦術変遷から見えたこと

#女子サカマガ ではサッカーの面白さを模索しています。目の前にあるサッカーの面白さに、男子も女子も関係ない。Jリーグであろうと地域リーグであろうとサッカーは面白いからです。今回は、2020プレナスなでしこリーグで展開された戦術を考察します。考察の対象としたのはINAC神戸レオネッサです。INAC神戸レオネッサは、2020プレナスなでしこリーグの13節以降を5勝1敗。勝ち点35で2位となりました。今シーズンから監督は、横浜フリューゲルス、浦和レッズ等を指揮したゲルト・エンゲルス監督です。今回は3試合に焦点を当てて戦術を考察します。中心に置いたのは第10節の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦。勝利したものの、ここまでの戦術を攻略された感があり、INAC神戸レオネッサは次節から連敗します。これをゲルト・エンゲルス監督は、どのように立て直したのか。ピッチ上の出来事から考察します。

ここから先は、女子サッカーをほとんど観戦せず、Jリーグをスタジアム観戦し、欧州サッカーをテレビ観戦する男性が、女子サッカーの戦術を考察する過去に例のない記事となっています。INAC神戸レオネッサのピッチ上に何が描かれていたのか……戦術考察を担当してくださったのはakiraさんです。

akiraさん プロフィール

神奈川県・湘南出身。FIFAワールドカップ2010南アフリカ大会をきっかけにJリーグに興味を持ちスタジアム観戦。同年最終節の故・松田直樹さんのスピーチに心打たれて横浜F・マリノスサポーターに。横浜F・マリノスに関わる海外の情報をまとめたブログ『Diario de F. Marinos』を2017年から運営。footballista「横浜F・マリノス優勝に5年の重み。サポーターが振り返るCFGとの航海」寄稿。マンチェスターシティファン集客施策『#シティズンおいでよ清水戦』発起人。2018年からは横浜F・マリノス主催『沸騰プロジェクト』に参加し、初心者向け観戦ガイド制作。Mission Sports Business School(MSBS)第1期生(最優秀ゼミ)。

こんにちは、akira(@akiras21_)といいます。2010年からサポーターとして横浜F・マリノスをフォローしています。スタジアムでの試合観戦はもちろん、マリノスにまつわる海外情報系ブログを運営したり、横浜F・マリノスが実施する「沸騰プロジェクト」に参加したりもしています。今回はご縁をいただきまして、プレナスなでしこリーグ1部のINAC神戸レオネッサについて書かせていただくこととなりました。よろしくお願いいたします。

第7節 愛媛FCレディース戦、第10節および第15節 日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦、3試合からINAC神戸レオネッサの2020年を紐解く

はじめに、普段わたしは女子サッカーをほとんど観ていません。FIFA女子ワールドカップ2011ドイツ大会の前後にテレビ中継を少し観ていたくらいなので、あまり造詣は深くありません。しかしINAC神戸レオネッサの名前は以前から知っていて、FIFA最優秀選手賞を受賞した澤穂希選手を筆頭に、数々の代表選手が所属してきたクラブというイメージがありました。

そんなわたしが、今回は2020シーズン第7節 愛媛FCレディース戦、第10節および第15節 日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦の3試合を対象に、ゲームプランのベースを探るべく各試合の前半45分を観た上で、INAC神戸レオネッサについて綴っていきたいと思います。至らぬ部分もあるかとは思いますが、どうぞ温かい目で、ざざっとお読みいただけたら嬉しいです。

第7節 愛媛FCレディース戦 4-4-2と2-4-4を併用

それでは早速参りましょう。ゲルト・エンゲルス監督率いるINAC神戸レオネッサは4-4-2をベースとした布陣で愛媛FCレディースとの対戦に臨みました。前半45分間を観た限りINAC神戸レオネッサと愛媛FCレディースとではかなりの力量差があり、ほとんどの時間帯でINAC神戸レオネッサが主導権を握る展開となりました。

ボール保持時はゴールキーパーやセンターバックによるロングボールを多用し、サイドハーフおよびサイドバックがそれぞれ1列ずつ上がる2-4-4のようなシステムで、前方へ厚みのある攻撃を展開していました。

この手のやり方は後方が手薄になるので、最終ライン裏に生じる広大なスペースに対するケアが欠かせません。INAC神戸レオネッサはボールサイドに人数を割いて密集させることでこれに対応。ショートパスのコースを塞ぎつつ、ボールホルダーへのプレスやミスパスの素早い回収を遂行し、そのままカウンター攻撃へと移行していました。

相手ディフェンスの崩しやフィニッシュに関しては、田中美南選手と岩渕真奈選手の日本代表2トップが抜群のテクニックを見せた一方で、右サイドバックながらゴール前にも絶妙なタイミングで顔を出すなど、高瀬愛実選手のパフォーマンスもまた素晴らしいものでした。

第10節 日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦 ボールサイドで選手間の距離を縮めるサッカーが裏目に

対して、第10節の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦はスコアとは裏腹に苦戦を強いられました。愛媛FCレディース戦に引き続き攻撃的な姿勢を見せるものの、ピッチの縦3分の2以降は日テレ・東京ヴェルディベレーザの質の高い守備連携に行く手を阻まれ、なかなか前進できないという意趣返しに遭いました。

具体的には、INAC神戸レオネッサが強みとしていた最後方からのビルドアップを狙われ、グラウンダーの縦パスを中心に日テレ・東京ヴェルディベレーザがボールを奪いに来る…というシーンが散見されました。また、INAC神戸レオネッサのボールサイドで選手間の距離を縮める傾向を逆手に取って、日テレ・東京ヴェルディベレーザはINAC神戸レオネッサをサイドへと押し込むように守備網を形成。

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