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元なでしこジャパン 膝の怪我で引退し沖縄で次世代に託したいこと 髙良亮子さんインタビュー

琉リハ(琉球リハビリテーション学院)はリハビリテーション医療の専門職人を育てることを理念に掲げた専門学校です。作業療法学科、理学療法学科、メディカルスポーツ柔道整復学科、こどもリハビリテーション学科、等があり、プロスポーツ選手のセカンドキャリア支援にも役立つ国家資格の取得をサポートしています。琉リハはJリーグ・FC琉球のコンディショニングパートナーになっており、学生が担架要員や運営スタッフとして試合運営に関わっています。その琉リハが女子サッカー選手育成のため女子サッカー部をつくることを発表しました。

琉リハがあるのは、都市部から少し離れた地域。沖縄県の中心部にあり自然豊かな環境です。プレナスなでしこリーグのクラブがある街でいうと、東海岸に面して大病院がありヘルスツーリズムを推進している千葉県鴨川市(オルカ鴨川FC)が近いイメージかもしれません。

金武町フットボールセンター 提供:提供:琉球リハビリテーション学院

なぜ引退したのか? なぜ琉リハで次のプロジェクトに挑むのか?

女子サッカー部準備室兼学生募集支援アドバイザーに就任された髙良亮子さんに、女子サッカー選手育成プロジェクトのお話をうかがいました。インタビュー取材中のカッコイイたたずまいは、学生から人気を集めそうです。

日本女子代表でもプレーされた髙良亮子さんは、INAC神戸レオネッサ、マイナビ仙台レディースで活躍し、ノルウェー女子1部リーグのLSK Kvinner FKで1年間プレーした後に28歳で引退されました。知られざる引退の経緯についてもお話ししていただきました。

髙良亮子さんは、沖縄県出身者で唯一の日本女子代表経験者という強みを生かして「GENIUS CUP」と「GENIUS CLINIC」のイベントを沖縄で2回開催。川澄奈穂美選手、田中明日菜選手、上尾野辺めぐみ選手、仲田歩夢選手らに依頼し、スペシャルゲストとして参加してもらっています。

髙良亮子さんは、女子サッカー選手が男子と比べて、価値を低く見られがちなことを気にしています。女子サッカー選手の価値を上げていきたいと思っています。こうしたイベントの存在が目に入り、一緒にサッカーを体験してもらうことで、女子サッカー選手の素晴らしさに気がついてもらえればと思っています。そのため、なかなか実現できないトップクラスの選手との交流の場を、髙良亮子さんならではの方法で提供しています。

今回は、イベントではなくチームの立ち上げのお話です。2021年1月22日に行われた、那覇市の産業支援センターでの記者会見に手応えはあったのでしょうか。

記者会見での髙良亮子さん  提供:琉球リハビリテーション学院 

—記者会見の反響はいかがでしたか?

髙良–正直、取り上げられても沖縄県内だけかな、と思っていたので、県外の友達からも「見たよ」という連絡をもらってびっくりしています。(現役時代にプレーしていた)仙台でお世話になった人からも連絡がありました。

「みんな上に行けますか?」と気付いたのは20歳代の後半

髙良–私は鹿児島県の神村学園から18歳でINAC神戸レオネッサに加入したので、当時はサッカーで上を目指すことしか考えていなかったです。セカンドキャリアには関心がありませんでした。若手は(クラブからの待遇が良くて自由な時間が十分にあると)どうしてもトレーニングに励むと思います。ベテランも、より念入りに自身のレベルアップに力を入れます。

「みんな上に行けますか?」と気付いたのは20歳代の後半になってからです。誰もが選手として一番上にまで行けるわけではないです。引退後にサッカーの指導者になれる人も全員ではないです。年齢が上がり、周囲の人が引退し始めると、引退することに対して不安を持つようになる選手が増えました。引退していったサッカー仲間や周囲の仲間が「引退後に不安がある」と言っていました。

金武町フットボールセンター 提供:琉球リハビリテーション学院

 

お話をうかがっていくと、どうやら髙良亮子さんの引退は、現役生活を完全燃焼させたものではなかったらしいと分かってきました。引退のタイミングですら、計画されたものではなかった。突然、予期せぬ引退をしたときの、心が空白になるような記憶が、琉リハのプロジェクトには反映しているようです。

髙良–最後はノルウェーでプレーしました。ずっと、膝が悪く、満足なプレーをできなくなり引退しました。

—髙良さんといえばタッチライン際をテーピングして走っていたという記憶があります。

髙良–今振り返れば「自分が、怪我をもっと理解していれば、早めに自分の膝をケアできたのに」と思います。若いと我慢してプレーしてしまうので、最終的には怪我が悪化してしまいますね。無理をすると選手寿命は縮まっていきます。引退後に、サッカーをやりたくても、遊びですらできなくなってしまうこともある。若いときに、それを解っていたら……というのはありますね。現役時代から、ずっとテーピングしてプレーしていて、それが当たり前だと思っていたのですが、結果的には良くなかったですよね。日本では我慢することが褒められる風潮がありますが、本当は「それを我慢とは言わない」というラインがあると思います。「休むのは悪い」「我慢するのは良いこと」という風潮が変わってくれたら、もっと選手は身体を大切にできるのかな。

—先日、陸上競技の中村水月選手(2017年全日本インカレ3冠)にお話をうかがいました。膝前十字靭帯断裂の怪我をされたのですが、サッカーと違って前十字靭帯断裂に詳しい方が怪我をしたときに近くにおられず、そのまま練習をしてしまい、悪化してしまったのだそうです。がんばって良いところと良くないところがあるのですね。 

 

サッカーをしながら理学療法士や柔道整復師などの国家資格を取得

琉リハでは新設する女子サッカー部でプレーしながら学び、理学療法士や柔道整復師等の国家資格を取得できるようサポートしていきます。セカンドキャリアを豊かにしていくことにつながりますし、自分の身体を理解することにもつながります。多くの企業が女子サッカーを支援するプロジェクトを立ち上げていますが、これほどマッチングの相性が良い支援は、他になかなかありません。

インタビューでの髙良亮子さん

髙良–琉リハで学ぶことで、選手は怪我の知識の習得やセカンドキャリアの準備をできます。国家資格を取得しておけば、選手として上に行けなくなったときに、トレーナーを目指す道を選ぶこともできるようになります。

—最初にプロジェクトの話を聞いたときは、どのように感じましたか?

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