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東京2020メンバー発表 「大きな器」と「人間的な成熟」が、なでしこジャパン(日本女子代表)を牽引

2021年6月18日、なでしこジャパン 第32回オリンピック競技大会(東京/2020)/MS&ADカップ2021(7.14@京都) メンバー発表会見が行われました。冒頭、日本サッカー協会女子委員長の今井純子さんの挨拶は、コロナ禍の最前線でご尽力いただいている皆さんへの感謝から始まりました。なでしこジャパン(日本女子代表)は、厳しい社会情勢の中で、再び世界一を目指します。

「なでしこジャパンはワールドカップに優勝し、日本社会にポジティブなインパクトを残しました。東京で行われるオリンピックで、諦めない心、最後まで粘り強く戦う姿をお見せすることで、また、日本社会にポジティブなインパクトをお伝えしたいと思います。」

そして、「月のWEリーグに向けて良い波を作りたい」と言及がありました。

「今朝まで悩んだ」18人のメンバーを発表

続いて、高倉麻子監督は、たくさんの素晴らしい選手たちをトレーニングキャンプに送り出してくださったなでしこリーグ、WEリーグのチーム関係者への感謝を伝え、その後、メンバー発表が始まりました。

高倉麻子監督が「今朝まで悩んだ」と言ったメンバーはこちらです。

?? 山下杏也加選手 池田咲紀子選手

?? 熊谷紗希選手 清水梨紗選手 宮川麻都選手 南萌華選手 北村菜々美選手 宝田沙織選手

?? 中島依美選手 長谷川唯選手 杉田妃和選手 三浦成美選手 塩越柚歩選手 遠藤純選手

?? 菅澤優衣香選手 岩渕真奈選手 田中美南選手 籾木結花選手

※バックアップメンバー 平尾知佳選手 三宅史織選手 林穂之香選手 木下桃香選手

 

北村菜々美選手、宝田沙織選手、塩越柚歩選手は東京2020の開催が1年間延期されたことでメンバー入りに追いついた選手と言って良いでしょう。特に2020年後半から2021年に、大きな成長が感じられます。 

キャプテンは熊谷紗希選手、10番は岩渕真奈選手

このチームのキャプテンは「紗希以外には考えられない」と高倉麻子監督が言う熊谷紗希選手。「器が大きい」選手と表現されました。

10番は岩渕真奈選手。「ただの番号だと言えばそれまでですが、なでしこの象徴的な10番といえば澤さん。彼女の後で10番を背負う選手は重い意味があると感じます。」という高倉麻子監督。チーム発足当初から岩渕真奈選手が10番候補の選手だったということを初めて明かしました。

10番はチームを背負っていく顔になる番号。持っているパフォーマンス、潜在能力、人間的にも10番を託すときは「成熟したとき」と、高倉麻子監督は考えていました。そこで、それまで意図的に、岩渕真奈選手に8番を授けていたというのです。「今10番を託しても責任を果たしてくれると思います。」というのが、高倉麻子監督から見た、現在の岩渕真奈選手です。確かに、メキシコ女子代表戦でのプレー、そして、試合後の記者会見での立ち振る舞いから、筆者も、それを強く感じました。「成熟」が、東京2020直前のタイミングでやってきたと考えて良いでしょう。

「大きな器」と「人間的な成熟」が、なでしこジャパン(日本女子代表)を牽引します。

高倉麻子監督は、選手へのプレーのリクエスト、そして自分自身の抱負を、このように語り記者会見を締めました。

「選手には、伸び伸びと世界一へのチャレンジしてほしい。私自身は全員のパワーが同じ方向に向くように精一杯戦っていきたいと思います。」

目指せ女子サッカー世界一

ついにメンバーが決定しました。なでしこジャパン(日本女子代表)は「私たちの武器」で戦っていくことを忘れずに、「奇跡のチーム(高倉麻子監督談)」に追いつき追い越していただきたいと筆者は思います。地元開催、初優勝のチャンスです。

(2021年6月18日)

 

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