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Jリーグを追い続けてきたジャーナリストから見た女子サッカーの魅力とは? 紫熊倶楽部・中野和也さんインタビュー

紫熊倶楽部(しぐまくらぶ https://www.targma.jp/sigmaclub/)は、毎月第2土曜に発行されるサンフレッチェ広島オフィシャルマガジン(月刊雑誌)です。そのウェブ版がSIGMACLUBwebで #女子サカマガ と同じタグマ!で運用されています。今回は、Jリーグを追い続けてきたジャーナリストから見た女子サッカーについて、紫熊倶楽部およびSIGMACLUBwebの編集長・中野和也さんにお聞きします。ゼロからのスタートとなったサンフレッチェ広島レジーナのここまでを、中野さんは、どのように感じていたのでしょうか。

紫熊倶楽部・中野和也さん 提供:中野和也さん

ゼロからのスタート、チャレンジに驚き

中野–一番は驚きです。女子の分野はアンジュビオレ広島(プレナスなでしこリーグ1部)にお任せすると思っていました。それが昨年、WEリーグにサンフレッチェ広島が参入すると聞いて正直、驚きましたね。参入を聞いた時点で、サンフレッチェの女子チームはまだ実態がありませんでしたから、どうやってチームを作るのだろう、と。一から選手を集めると聞いて、そのチャレンジに心の底から驚きましたよ。想像の斜め上をいった感じですね。

僕はサンフレッチェがWEリーグ参入を決めた当時、女子サッカーに対する知識がほとんどありませんでした。上野真実が、現役のなでしこジャパン(日本女子代表)ということも、山口千尋がなでしこチャレンジトレーニングキャンプに呼ばれていたことも知りませんでした。さすがに、近賀ゆかりと福元美穂のことは知っていましたけどね。でも調べてみると、アンダー年代の日本女子代表経験者をはじめ、良い選手が、たくさん集まってきていました。

近賀ゆかりは、サンフレッチェ広島レジーナから発表された第一号の契約選手です。その発表があるまでは、女子チーム設立の記者会見に参加しても、メディアやサポーターの反応が鈍いなという印象でした。ピンときていなかったのでしょうね。ところが、近賀ゆかりというビッグネームの契約が最初に発表された途端に、一気に周囲のWEリーグへの関心が高まりましたね。続いて福元の加入が発表されたことで、サンフレッチェ広島の本気度が伝わってきたと思いますね。今も二人の存在がチームを牽引しています。

サンフレッチェ広島オフィシャルマガジン 紫熊倶楽部

—2021WEリーグプレシーズンマッチでの評判が良かったですね。

中野–WEリーグがどのように女子サッカーをプレゼンテーションするのかに興味があります。

世の中には、男女がほぼ同じフォーマットでプレーするスポーツがありますが、その中で「男子と違う魅力を発信できた女子スポーツ」は成功している印象です。

特にテニスでは、男子と女子で、全く違うスポーツに見えます。スピードとパワーは明らかに男子が勝りますが、これは肉体的な特長を考えても仕方ないことです。けれども、それを逆手にとって、スポーツが持つ美しさを見せてくれているのが女子のテニスだと思います。特にラリーです。スピードとパワーの男子に対し、ラリーから見えてくる技術の確かさや戦略や戦術は、女子テニスの魅力だと感じています。そして、女子のサッカーにも、男子とは違う魅力がある。実際、サンフレッチェ広島レジーナの試合を間近に見た時、率直に「面白いな」と思いましたね。

例えば、男子のサッカーだと、昨年のJリーグ得点王であるオルンガのように、身体的能力を最大限に生かした一発のカウンターでパーンと試合を決めてしまうケースがある。そういうプレーも面白いのですが、女子にはそういうプレーは滅多にない。多くの場合、コンビネーションを駆使して、ゴール前で相手を崩しきろうとチャレンジします。

男子もコンビネーションを使って戦術的に崩そうとしますし、女子も身体的能力を生かしたプレーはある。ただ、女子はパワーだけには頼れない。だからこそ、よりグループで、チームで崩そうとチャレンジする。それを見るのが楽しいんです。

—崩しのロジックが明瞭に分かりやすいですね。

2021WEリーグプレシーズンマッチのジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦の先制点の場面では、川島はるながグラウンダーでサイドを横切るパスを出して山口千尋に通したことが、ゴールに直結しました。一歩間違えればボールをカットされ、カウンターを喰らいかねない。それをわかっていてもなお、川島はパスを出した。「通ればゴール」だからです。狙いのストーリーが見えやすいし、そういうチャレンジ精神を感じる楽しさもありますね。

ラフなプレーをしないフェアプレーも、魅力です。ただ「フェアプレーとひたむきさが女子の魅力」とある人に言われたことがあるのですが、それだけだとファンは見ていて飽きてしまう。フェアプレーに加えて「頭脳・戦略・戦術」のわかりやすさが女子サッカーの魅力になってくると思います。

—確かに、女子サッカーもラリーですね。テニスに例えると分かりやすいですね。

中野–むしろ、サッカーをよくわかっている戦術通に女子サッカーの魅力を発信できると思いますね。

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