WE Love 女子サッカーマガジン

千葉L大滝麻未選手の妊娠を聞いて「チームメイトが増える」と思った(林香奈絵選手)「WE ACTION DAY(理念推進日)」の大きな一歩

今回の #女子サカマガ は、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースの「WE ACTION DAY(理念推進日)」をどこよりも詳しくご紹介します。「WE ACTION フォーラム~一人ひとりが輝く社会とは~」はYouTubeで公開中です。全編をご覧になりたい方は、本記事と併せて、ぜひ、動画でご覧ください。

大滝麻未選手

2021―22 Yogibo  WEリーグが2021年9月12日に開幕しました。ジェフユナイテッド市原・千葉レディースの開幕は「WE ACTION DAY(理念推進日)」となりました。

「WE ACTION DAY(理念推進日)」とは、WEリーグの理念「女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」を体現するために、各クラブがアクションを起こす日です。11チームで開催されるWEリーグは毎節5試合。1チームは試合がありません。試合のないチーム(第1節ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)は「WE ACTION DAY(理念推進日)」の活動を行うのです。

ジェフユナイテッド市原・千葉レディースは、当初、リモートではない方法で「理念推進」を世の中に示そうとしていました。しかし、COVID―19(新型コロナウイルス感染症)の拡大で、緊急事態宣言下となったことによりプランを変更。リモート開催による「WE ACTION フォーラム~一人ひとりが輝く社会とは~」と、2つのボランティア活動を行うことになりました。

WE ACTION(1)YouTube配信「WE ACTION フォーラム~一人ひとりが輝く社会とは~」

WEリーグの理念「女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」を考えるフォーラムを、オンラインで実施しました。

WE ACTION(2) 「フードバンクちば」での仕分けボランティア

9月11日(土)開催の明治安田生命J2リーグ ジュビロ磐田戦において「フードドライブ(家庭で余ってしまった食品を回収する活動)」を実施しました。

フードドライブ

WE ACTION(3) フクダ電子アリーナ・蘇我スポーツ公園の清掃

次節からホームスタジアムとして使用するフクダ電子アリーナのピッチ修復、来場者を迎える蘇我スポーツ公園入口付近の草取りをしました。

フクダ電子アリーナのピッチ修復

千葉市副市長 川口真友美さん、ジェフユナイテッド市原・千葉OB(元日本代表)巻誠一郎さんを迎えたWE ACTION(1)YouTube配信「WE ACTION フォーラム~一人ひとりが輝く社会とは~」

ジェフユナイテッド市原・千葉レディースは、WEリーグの理念「女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」を体現することを目的に、リモートでフォーラムを開催しました。

パネリストには、昨年春に千葉市初の女性副市長となった川口真友美さん、クラブOBで現在はNPO法人で慈善活動などにも力を入れている巻誠一郎さん、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースのキャプテンを務める林香奈絵選手、現在は妊娠中の大滝麻未選手。ファシリテーターを、Zホールディングス()執行役員で『ヤフーの1on1 部下を成長させるコミュニケーションの技法』等の著者でもある本間浩輔さんが務めました。

大滝麻未選手(2021年9月12日撮影)

WEリーグが示すロールモデルとは何か?大滝麻未選手の明快な回答

WEリーグは、その理念を社会に示しています。理念は、WEリーグの価値を集約して表現しており、WEリーグと多くの団体や企業との違いをわかりやすく伝えているからです。

女子サッカー・スポーツを通じて、
夢や生き方の多様性にあふれ、
一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する。

大滝選手によればWEリーグ事務局からWEリーガーへ「理念を大切にしたい」という働きかけが行われているそうです。そのため、WEリーガーの多くが理念を強く意識しています。Jリーガーだった巻誠一郎さんは「選手が理念を理解してプレーするのは素晴らしいこと」と言います。「これが価値につながり、組織はより強固になっていく」というのです。千葉市副市長の川口さんは理念の重要性をこのように言います。

「理念を打ち出すことが重要になってきています。東京2020も『このようなことを、大会を通じて実現しよう』と強く打ち出していました。このような組織の作り方が世の中に多くなってきていることを感じます。スポーツを通じて理念を打ち出すと、聞いている人の心に入っていきやすいです。私はWEリーグの理念に共感しています。」

しかし、従来のサッカーファンから、WEリーグのコミュニケーションが「理念先行すぎる」「頭でっかちだ」と批判を受けることも増えてきました。

それゆえに、筆者は、WEリーグが示すロールモデルのあり方に注目していました。WEリーグの岡島喜久子チェアは「WEリーガーがロールモデルになってほしい」と発言してきたからです。WEリーグの理念を体現すると思われるロールモデルとは、どのような人なのでしょうか。Jリーグのロールモデルとして頭に浮かぶのは、三浦知良選手、中田英寿さん、本田圭佑選手……その時々の社会問題に対する意識の高さが記憶に残っている選手たちでした。

千葉市 副市長 川口真友美さん

2001年に総務省入省を皮切りに、キャリアを歩んでこられた千葉市副市長 川口さんはロールモデルについて、このように考えています。

「光り輝くロールモデルが1つあって、みんながそれを目指していくというのは違うと思います。仕事の仕方やプレイベートの考え方は、人によって大きく違います。ただ、自分の『少し先』を歩いている自分の先輩がいるのは心強いことです。」

ロールモデルを「かっこいい人」「憧れの人」と説明しがちな私たちですが、大滝選手の考えも川口さんに近く、WEリーガーのロールモデルとしての理想像を感じさせるものでした。

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