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持ち味はスピード FIFAワールドカップの審判員に選出された山下良美さん 仲間や先輩への感謝を語る記者会見

私にできることは「自分自身のベストを尽くすこと」。FIFAワールドカップカタール2022の審判員に選出された山下良美さんは、慎重に言葉を選びながら記者会見を始めました。

「FIFAワールドカップは夢のまた夢と思っていたので正直なところ驚いたというのが最初の気持ちです。でも、それが夢になりました。嬉しさが溢れて幸せや感謝の気持ちが湧き上がってきました。」

昨夜、海外の審判員から「おめでとう」というメッセージが届き、意味がわからなかったそうです。その後ニュースを見て自分が選出されたことを知ったとのこと。これまで、FIFAワールドカップで女性の審判員が選出されたことはありません。さぞかし驚いたことでしょう。今大会では、ステファニー・フラッパールさん(フランス)、サリマ・ムカンサンガさん(ルワンダ)と共に、山下良美さんが女性では史上初めて選出されました。

FIFA審判委員会のコリーナ委員長はこのような談話を発表しています。

「性別ではなく審判の質にこそ価値があります。将来的には男子の重要な大会の審判団に、女性の精鋭が選ばれることが普通のこととして受け止められるよう願っています。」

 

難しい質問にチャーミングな答え

性別に関わらず、日本の女子サッカーリーグを主な活動の場とされてきた審判員がFIFAワールドカップの審判員に選出されたのは初めてです。そのことを山下さんに聞いてみました。

「日本でも海外でも、女性の審判員が男性の試合を担当し信頼を積み重ねてきています。仲間や先輩の積み上げてきた信頼がなければ、今、(私の)FIFAワールドカップという機会はありません。その信頼を壊さない責任を重く思っています。そして、その責任を感じることができることも嬉しく思っています。」

もう一つだけ、筆者に気になることがありました。Jリーグができてから、FIFAワールドカップの笛を吹いた日本人審判員で、J1の笛を吹いたことがない審判員はいません。しかし、今のところ、山下さんはJ3の担当経験こそありますがJ1の担当経験がありません。筆者が「J1への思い」を質問すると、山下さんからチャーミングな答えが返ってきました。

「審判員として活動する以上、J1の試合はもちろん憧れです。でも、私自身は、それを目標だとは思って活動してきたわけではありません。根本では『次の試合に全力で臨みたい』ということを目標にしています。ですから目標というわけではありませんが……日本でピピピっと(VARのポーズを)やりたいですね(笑)。」

 

J1の割り当てにつて日本サッカー協会 審判委員長の扇谷健司さんは、このように説明しました。

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