WE Love 女子サッカーマガジン

2022―23 WEリーグカップ開幕!大宮Vさいたまダービーに向けて攻守の切り替えをチェック 一年間の成長とは? 

10月からのリーグ戦の前に新設されたタイトルマッチ、2022―23WEリーグカップのグループステージ全25試合が幕を上げます。WEリーグ王者のINAC神戸レオネッサは2022年8月20日にジェフユナイテッド市原・千葉レディースと対戦。皇后杯 JFA全日本女子サッカー選手権大会王者の三菱重工浦和レッズレディースは8月21日に大宮アルディージャVENTUSとさいたまダービーを戦います。 

代表クラスの戦力を補強したINAC神戸レオネッサ 

圧倒的な強さでWEリーグの初代王者となったINAC神戸レオネッサは、攻守に代表クラスの補強を敢行。今シーズンもWEリーグの中心的存在となることを狙います。堅い守備が持ち味のチームが、最終ラインに経験豊かな土光真代選手を加えました。土光選手は守備の強さはもちろんですが、自ら前に運ぶドリブルを効果的に使い相手の守備陣形を崩して差し込む縦方向へのパスにも特徴がある選手です。INAC神戸レオネッサの攻撃に、新たなアクセントが加わりそうです。攻撃陣には脇阪麗奈選手が加わります。ノジマステラ神奈川相模原ではチーム事情により中盤の底で守備に奔走することも多く、残念ながら本領を発揮できない試合もありました。本来は得点に絡むプレーが持ち味の選手です。脇坂選手のポジションによって、成宮唯選手のプレーエリアが、より相手ゴールに近づくかもしれません。役割分担に注目です。そして、スペインの有力チーム・エスパニョールから山本摩也選手が加わりました。山本選手は初めてカンプ・ノウでプレーをした日本人女子サッカー選手です。急速に発展するスペイン女子サッカーの転換期の貴重な体験を生かし、素晴らしいプレーを披露してくれるに違いありません。 

離脱した選手の穴をどのように埋めるかに注目が集まる三菱重工浦和レッズレディース 

三菱重工浦和レッズレディースは戦力の維持に苦しんでいます。守備の要だった南萌華選手がASローマ女子へ移籍。センターバックでコンビを組んできたリハビリ中の長船加奈選手はトレーニング中に再び負傷し左膝前十字靭帯損傷。復帰が大幅に遅れています。ゴールキーパーの池田咲紀子選手も6月の代表活動中に負傷し右膝前十字靭帯損傷。復帰まで、約8ヶ月を要する見込みです。池田選手を目標に技術を高めてきた福田史織選手はU-20日本女子代表のゴールマウスを守り、FIFA U-20女子ワールドカップ コスタリカ2022から、まだ帰国していません。幸い、伊能真弥選手を特別指定選手として加えることになりました。日体大SMG横浜に所属する伊能選手は浦和レッドダイヤモンズレディースジュニアユース~浦和レッドダイヤモンズレディースユースの出身。以前から、三菱重工浦和レッズレディースのスタッフは日体大SMG横浜の試合をスタジアムでチェックしており、この移籍が実現しました。なでしこリーグでの経験・実績は十分で、貴重な戦力となりそうです。あとは、栗島朱里選手の本格的な復帰のニュースが待たれます。 

三菱重工浦和レッズレディースをホームで迎え撃つ大宮アルディージャVENTUS 

三菱重工浦和レッズレディースと第1節で対戦するのは大宮アルディージャVENTUSです。開幕直前となった2022年8月18日にアルディージャ練習場を訪ね取材しました。あいにくの雨模様となりましたが、負荷のかる厳しいトレーニングが行われました。特に、監督・コーチからチェックが入ったのは攻守の切り替え。攻撃から守備、守備から攻撃への瞬時の移行を何度も確認していました。 

仲田歩夢選手

「ゼロから生まれたばかりの新チーム」一年後の現在地 

一年前の大宮アルディージャVENTUSは様々なチームから選手が集まり「ゼロから生まれたばかりの新チーム」としてWEリーグの開幕を迎えました。それから一年経て、2年目のシーズン開幕を、どのように迎えるのでしょうか。有吉佐織選手に聞いてみました。 

「チームの雰囲気は良い感じです。去年からの明るい雰囲気を保ちつつ、ピリッとした空気を持ち合わせ、充実したトレーニングが出来ています。球際や対人のトレーニングを多く行っているので、チームとしても、個人としても積み上げをできていると思います。(一年前は)ゼロから始まったチームでしたが、(乗松)瑠華や(井上)綾香が代表に入って活躍し、いろいろな選手に刺激を与えてくれます。(杉澤)海星がU―20日本女子代表で戦ってくれていることからも刺激を受けています。3人に負けないように、しっかりと結果を出してチームとして成長していければと思います。」 

乗松瑠華選手

井上綾香選手は「代表」という肩書で特に変わるところはないと言います。EAFF E―1サッカー選手権2022決勝大会でスピードは通用しましたが身体の強さでは、まだまだ足りないところがあると感じているそうです。 

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