Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

理事会メンバーについて「伝聞情報ではなくて直の情報を還元していただく、グローバルの視点も大変重視した布陣となっている(Jリーグ・村井チェアマン)」~2月のリーグの理事会より(3)~

2月27日、JFAハウスにて2月のリーグの理事会が行われた。理事会後に記者会見が行われ、Jリーグ村井満チェアマンから決議事項・報告事項が発表された。

今回は理事会後の会見に出席した出席者のコメントをお届けしています。

関連リリース
https://www.jleague.jp/release/post-52692/


○村井満チェアマン

監事について

大塚さんは留任となります。味村さんが一定程度長く務められていたため、今回退任され、新たに山崎さんにお願いしました。

役職/氏名/年齢/所属
監事(非常勤)/山崎忠史(やまざき ただし)/55/株式会社PROPERTY INNOVATION CONSULTING代表取締役

大塚さんが会計のプロフェッショナルですので、もう1人はいわゆる知財・知的所有権、ライツのプロフェッショナルの方に一人お願いしたいと考えていました。山崎さんは現在、株式会社Property Innovation Consultingの代表をされています。知的所有権のプロフェッショナルです。Jリーグが保有するライツを、例えばJリーグホールディングスに委託してその価値を大きく向上していただいたり再販するといった際に、公益法人やホールディングスの知財管理がすごく重要となります。そうした背景から、会計のプロの大塚さんと、知財のプロの山崎さんという分担で、我々の経営の監査・監事をお願いしていきます。

特任理事について(上限5名)

議決権はありませんが、理事会で議論に参加いただく5名の方(小西孝生さん、佐伯夕利子さん、外山晋吾さん、馬場渉さん、福西崇史さん)に、特任理事をお願いしています。

小西さんは、株式会社Jリーグホールディングスの代表取締役社長ですので、我々と極めて近い利害関係ですので、議決権を持たない立場でボードメンバーに入っていただいています。

役職/氏名/年齢/所属
特任理事(非常勤)/佐伯夕利子(さえきゆりこ)/44/Villarreal Club de Fútbol, S.A.D.社員(総務部所属)スペインサッカー協会公認ナショナルライセンス監督
https://twitter.com/puerta0

それから佐伯さんは、現在スペイン1部のビジャレアルのレディースのトップチームの監督をされています。プロフィールを見ていただくとわかる通り、男子チームの育成世代の監督・コーチ、それから女子チームのトップの監督を務めています。現在もスペインに身を置きながら、選手の育成、強化に関してのプロフェッショナルです。今後Jリーグとして、先ほど申し上げた原副理事長が指揮を執るフットボールの中でも、選手育成の分野が大きな肝となりますが、海外の知見を佐伯さんにいただくことになります。また女子サッカーの普及は、JFAだけでなくJリーグにとっても極めて重要な要素です。そのあたりの知見もいただければと思っています。

役職/氏名/年齢/所属
特任理事(非常勤) /外山晋吾(とやましんご)/45/株式会社トラストテック 執行役員 欧州事業担当

外山さんは、直近で株式会社トラストテックという会社の欧州事業担当なんですが、ロンドンに身を置いて業務をされている方です。外山さんには、ロンドンにあるDAZN(ダゾーン)のオフィスに一定程度勤務していただいて、我々のカウンターパートナーとして、時差や言語的な障壁なく、DAZNのCEOジェームズ・ラシュトンさんをはじめとしたDAZNとコミュニケーションを取れる方がいることは、我々にとってもステークホルダーに対する非常に重要なマネジメントになると考えております。

外山さんは株式会社エディオンの経営に携わられていたこともあるので、サンフレッチェ広島のマネジメント側にいた経験もあります。また一時期、私のアジア事業とも被っていましたので、人となりもよく知っています。

馬場さん、福西さんは留任です。佐伯さんが女子だとすれば、福西さんには代表経験をお持ちですので、男子の強化に対する知見をいただきながらお願いすることになります。

最後に今回の人事の意図をおさらいします。

まず一つは(専務理事の)木村さんの起用に象徴されるように、このたびの候補者選任においては、クラブ経験を重視しました。クラブからの選出理事には、全員が非常に経験豊富なベテランで、木村氏も交えて現場と理事会が遊離せずに非常に深い関係を築けるような布陣にしたつもりです。

それから、グローバル
先の説明でおわかりいただいたと思いますが、木下理事がアジア9カ国との関係構築の中軸を担い、アジアのフォーメーションを固めました。それからロンドンに身を置く外山さんが、DAZNと連携しながらヨーロッパ、特にイギリス系の情報を、佐伯さんがスペインからの発信を、それから山本浩さんが現在ドイツのライプツィヒに常駐されていますので、ドイツから参加されます。さらに馬場さんがアメリカにベースを置かれているので、アメリカからの情報を伝えていただきます。伝聞情報ではなくて、皆様からの直の情報を還元していただく、グローバルの視点も大変重視した布陣となっています。

社外理事に関しては、有森裕子さん、小宮山悟さん、原田宗彦さん、村松邦子さんの4名が退任されます。いつもアグレッシブに理事会の議論に参加いただいた皆さんです。ただ就任されたタイミングで、社外理事は原則2期4年ですと最初に申し上げていました。一人の人が長くやるというよりは、インフルエンサーやオピニオンリーダーの方々がどんどん社会に出ていって、Jリーグの内側で見聞きしたことを発信してほしいということをお願いしていました。理事としての資質は全く問題のない方々でしたが今回退任していただいて、為末さん・藤沢さんをお招きしました。ある意味で社外理事の流動性をJリーグの発展につなげていきたいと考えています。

最後に特任理事だった池田純さんですが、梅澤高明さん、富山和彦さん、夏野剛さん、西内啓さん、堀江貴文さんと同様に、Jリーグの経営アドバイザーという形でアサインをしています。頻繁に直接私とやりとりをしていただきながら、レポートラインとしては私と直轄で引き続き関わっていただくことをお願いしたいと考えています。彼はプロ野球での実績がありますし、能力が非常に高い方です。月1回の理事会でというより、直接やりとりしたいという話をして、本人にも快く受け入れていただきました。これらの内容で改めて理事会に諮りたいと考えています。

理事会の定員は20名ですが、うちJFAから3名の理事が選出される予定です。JFA側の決定がこれからとなりますので、JFAの3名に関しては本日時点では名前を出していません。先ほどご紹介の15名に加えて、JFAからの3名、合計18名となります。定員20名の内2名空きがありますが、先ほどお話したとおり今後補充しうる枠として確保しています。

(4)へ続く

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