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クラブライセンスの審査体制について~2019シーズンJリーグクラブライセンス判定結果発表および説明会より(1)~

2018年9月27日、JFAハウスにて、2019シーズンに関するJリーグクラブライセンス判定結果発表および説明会が開催された。


会見にはJリーグ経営本部クラブ経営戦略部 部長 兼 ライセンスマネージャーの青影宜典氏が出席し、説明を行った。

今回から数回に分けて、会見でのコメントを中心に、クラブライセンス判定結果について見ていきたい。

○青影宜典 Jリーグ経営本部クラブ経営戦略部 部長 兼 ライセンスマネージャー
本日は、クラブライセンスの概要の説明ということで、皆さんにお時間を頂戴しています。
お手元にはいくつか資料があるかと思いますが、いつものようにパワーポイントの資料と、判定の概要、リリースがありますので、お手元にご準備ください。
本日のライセンス判定結果の説明に関して、トピックスとして口頭でご説明させていただきます。今回の判定結果としては、6月末に48クラブのクラブからライセンスの申請がありました。

その中で、J1クラブライセンスは41クラブ、J2が7クラブとなっています。昨年からの変更点としては、本日お伝えする中で主要なところで申し上げますと、J1クラブライセンスの中で、昨年までJ2ライセンスだった水戸が今回初めてJ1クラブライセンスを取得することが決まりました。ただ※印に書いてある通り、解除条件というのが付いています。これは後ほど詳細を説明させていただきます。

それから2点目は、J3の秋田が初めてJ2クラブライセンスを取得しました。秋田は昨年まではJ3のクラブライセンスを取得していました。J3ライセンスはJリーグ理事会で決議されるものですが、今回はJ1・J2ライセンスに申請しまして、J2ライセンスを初めて取得しています。
そのほかリリースの中で制裁の内容など是正通達についてリリースの中で説明していますが、詳細は後ほど説明させていただきます。

それでは、資料に沿って説明させていただきます。

今回交付されるJリーグのクラブライセンスということで、Jリーグクラブライセンス(J1ライセンスとJ2ライセンス)の判定結果の概要になります。繰り返しますが、J3ライセンスは次回の理事会の決議事項となっていますのでこの場でご報告するものはありません。一昨日、理事会の方でこれからJリーグの入会を目指すクラブのJ3ライセンスの決議内容を説明しましたが、既存のJ3クラブについては来月の理事会で決議させていただきますのでご報告させていただきます。(※八戸、奈良、今治がJ3ライセンスを取得

続いて、クラブライセンスの審査体制について説明しています。昨年までと体制等は変わっていません。初めての方もいらっしゃいますので、簡単に説明させていただきます。

 

決定を行う機関としてはクラブライセンス交付第一審機関(FIB)が判定を行っています。構成員は10名で、弁護士が4名、公認会計士が4名、有識者が2名という10名の構成です。3班に分かれて、16クラブずつを担当して、判定を行っています。最後に判定確認会議を行いまして、それぞれの班で判定した結果を持ち寄って、横串を通して最終確認を行うという形で最終結果を行っています。

もう一つ、クラブライセンス交付上訴機関(AB)とありますが、今回の判定結果について不服がある場合、上訴を行えるのは以下の3つの場合です。

・クラブライセンスの交付拒絶の決定を受けた場合
・制裁付きでクラブライセンスの交付を受けた場合
・クラブライセンスの取消しの決定を受けた場合

これに該当するクラブについては上訴を行う権利がありますので、今後上訴を行うクラブがある可能性もあるということを付け加えておきます。これまで一度もなかったので本年も可能性としては低いのかなと思いますが、一応そういったことがあると付け加えておきます。

次はもう少し俯瞰したところから見た組織構成について説明させていただきます。

AFCからライセンスの運用を依頼されてJFAからJリーグの方へ業務移譲を受けて、Jリーグの中でクラブライセンス事務局がクラブライセンスの申請をクラブから受けて、その情報をまとめて、最終的にはクラブライセンス交付第一審機関(FIB)が判定を行っているという流れです。

決定までの主なスケジュールについても、こちらも例年と大きな変更はありません。

2月1日からクラブライセンスに関するクラブの決算情報を入手したり、またはその他の基準に関して、施設や組織人事、法務、競技といった様々な基準について充足できているかどうか確認を行って、9月に判定会議にかけさせていただきます。
FIBの1~3班がそれぞれ判定会議を行いまして、最終的には9月20日に確認・決定をしています。

(2へ続く)

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