Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

VAR導入について「サッカーの面白さを消さないように導入していこうと、レフェリーサイドとも協議しています(村井チェアマン)」~2020年1回目のJリーグの理事会より(3)~

1月30日、JFAハウスにて2020年1回目のJリーグの理事会が行われ、理事会後に記者会見が行われた。

今回も理事会後の会見を追いながら、その内容について見ていきます。

○村井満Jリーグチェアマン

Q:今シーズンから導入されるVARについて、現時点での準備状況について教えてください。
「準備に関しては、昨年の後半から、ルヴァンカップのプライムステージ以降、準備を重ねてきましたし、トレーニングの最後の方は、JFAとも連携して万全を期してまいりました。
VARは、本当に運営次第でいろいろなアレンジになってしまう(可能性があります)。(導入されている)いくつかの海外リーグの実情を見ると、どのように運営していくのかコンセプトがとても大事だと思います。サッカーの魅力は選手がまず主体的に戦う気持ちを前面に大切にする、臨場感あふれるプレーをなるべく細切れにしないように中断を長くしない、選手の主体的な意思や思いをちゃんとリスペクトする。こういったサッカーが本来持っている精神をベースにしながらやっていこうと。ただ、本当にゲームを決定する重要な事象に対してのVARの導入はポジティブに考えていますので、サッカーの面白さを消さないように導入していこうと、レフェリーサイドとも協議しています」

「(VARのトレーニングの)推移を見極めて、今回来年からスタートできると判断しましたので、今回の決議に至りました(Jリーグ・黒田氏)」2019年8回目のJリーグ理事会後の記者会見より(4)

VARの本格導入へ越えなければいけない3つのハードルとは?「1つ目は予算面、2つ目は審判員の育成。3つ目はVARへの皆様の理解です(Jリーグ・黒田氏)」VARに関するメディア説明会(5)

Q:奈良クラブの件について。資格停止解除の条件が3つ提示されました。その中でステークホルダーの信頼回復とありますが、具体的にどういうふうに判断されるのでしょうか?

奈良クラブのJリーグ百年構想クラブ資格の認定について(Jリーグ)

【奈良クラブのJリーグ百年構想クラブ資格の認定について】
Jリーグ百年構想クラブ規程およびJリーグ規約に反する行為による、Jリーグ百年構想クラブ資格の解除条件付き失格

<解除条件>
以下のすべての事項が実効的に機能し実践されているとJリーグ理事会において判断されること※

●ガバナンス強化
●入場者数カウント方法の改善
●ステークホルダーからの信頼回復
※奈良クラブが2021シーズンJ3クラブライセンス申請を行うためには、2020年6月に開催する理事会において失格が解除される必要がある

「いわゆる都道府県のサッカー協会からちゃんとした推薦状を出していただけること(が前提です)。地域のFAは様々なところで、ファン・サポーターや行政や様々な近いところで見ていただけているという認識をしています。そういったところから推薦をいただけるのかどうかが一つの判断基準となります」

※クラブライセンスを担当する村山氏が補足
「地元のサッカー協会の他に、地元行政からも再度公文書をいただく予定です。クラブとはこれからコンタクトしますが、地元の奈良県サッカー協会、それからホームタウンの自治体、その2点については必ずお願いするつもりです。加えて、クラブから、ステークホルダーからの支援はいろいろな意味で回復している、という追加資料が有れば、それを拒むものではありませんが、私共としては、この2点を求めていくということです

Q:6名のVARの主審について。この6名ですべての試合を回すのでしょうか?
※フットボール本部の黒田氏が補足
「主審99名のリストがありますが、左側に新規VAR、AVARと書かれています。ここにVやAと印がある方は、主審・副審・VAR・AVARをそれぞれやることとなります。それらの方と、VAR専属の6名でVARを実際に担当していきます」

Jリーグ公式サイトより

※2020Jリーグ担当審判員決定
https://www.jleague.jp/release/post-62861/

Q:新型コロナウイルスについて。AFCから連絡が来たりしていることはありますか?
「今、AFCとの情報交換窓口はJFAに一元化しています。AFCとJFAが協議した内容をその内容をクラブに伝えています。ですので、我々が直接AFCや中国のクラブなどと協議しているわけではありません。日程変更やホームとアウェイを入れ替えるなどの措置を検討しているようです」

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