Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

【ニュース】Jリーグ・NPB合同の第9回新型コロナウイルス対策連絡会議を開催。PCR検査体制の骨子案(定期検査と緊急対応検査・復帰の基準など)が提言される。

6月8日(月)、JリーグとNPB合同の「第9回 新型コロナウイルス対策連絡会議」が行われ、会議後にWEB上で記者会見が行われた。
3人の感染症専門家とNPB(日本プロ野球組織)斉藤惇コミッショナー、村井満Jリーグ チェアマンが出席した。

今回、専門家チームから提言された「PCR検査体制の骨子案」について、出席者のコメントと合わせて見ていきたい。

※重複箇所や表現等など、わかりやく修正している部分などがあります。


○斉藤惇NPBコミッショナー
「第9回となりました専門家会議では、引き続き3人の専門家の先生と地域アドバイザーの先生方にご参加いただいて、具体的なお話をさせていただきました。
開催の決定後、それぞれの選手から陽性を示す検査結果が報告されました。今のところ大きな影響はないと考えていますが、改めて感染予防の重要性を強く意識したところです。

本日専門家の先生方からは、試合実施において最も重要になる事前検査の方法について、プランをお示しいただきました。定期的な検査と再開後の緊急検査の必要性、また(陽性者の)復帰までの基準などより詳細な内容でした。

この後、我々NPBの方は12球団代表者会議を開催しまして、本日いただいた案に沿って、検査体制などを整えて、選手や関係者がより安心して試合に挑めるようにしていければと考えております。本日はどうもありがとうございました」


○村井満チェアマン
「齋藤コミッショナーありがとうございます。それから3人の専門家の先生、連日ありがとうございます。先ほど齋藤コミッショナーからも話がありましたが、陽性反応者が出たという事で、本会議以外にも本当に連日対応をお願いしました。そして今回、検査体制について、新たにご助言をいただけるということでございます。
通常の検査とは異なり、無症状のアスリートが検査を行うということで、そうした場合、陽性の反応が出た場合にどう対応するのか、本当に貴重なご助言をいただきました」

○賀来満夫 座長(東北医科薬科大学医学部感染症学教室特任教授、東北大学名誉教授)
「まずお話する前に、1点だけ事実確認をさせていただきます。
先日、読売巨人軍の2名の方からPCRの陽性者が出ました。そのプレスリリースの中で『微陽性』と言う言葉が出てきました。私が陽性という事をお聞きしてCT値がどのくらいなのか確認させていただいたところ、CT値が非常に微量なウイルスの遺伝子量でした。私は検査の専門医なのですが、『微陽性』という言葉は全く医学的にはありませんが、ウイルスが微量であったことを、どういう風な表現がいいのか表現できない中で、口頭で『微陽性、みたいな感じですかね』という言葉がプレスリリースとして掲載されました。
陽性なんですが、ウイルス量としては非常に微量だったため、今後こういった言葉が出てくることはありませんし、私との会話の中で出てきた言葉であるとお伝えします。読売巨人軍さんが(リリースを)出したことで、何か巨人が使った言葉のようになっていますが、私との会話の中で出てきた言葉という事だけ、まずはお伝えしておきます。

本日は、三鴨・舘田先生と昨日から地域のアドバイザーの先生方とも様々な議論をしてまいりました。

私の方から、新型コロナウイルスの世界的な状況について、感染がゼロになっていない、特にアメリカやブラジルを中心に感染拡大が続いています。

日本では(感染者の多かった)東京都でも新規感染者が少なくなりましたが、ただ一部ではクラスターが残っています。その中で、今後開催するにあたっても、十分注意をしていかなければないらないということで、私の方からまずそのことをお伝えしました。

この後、また舘田先生からの見解もいただきますが、事前検査についての骨子案・考え方を私共から示させていただきました。

この骨子案については、後ほど三鴨先生に触れていただきますが、いわゆるPCR検査は、(感染者が少なくなって)少し余裕ができてきた中で行われるもので、これが(第2波などの)感染拡大した時にどうなっていくかわかりませんが、安心安全のためにPCR検査をすることを考えていくことも必要だということで、私共の方で骨子案を先ほどお示し、NPB・Jリーグの皆さんと様々なディスカッションをさせていただきました。

(残り 3778文字/全文: 5539文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

1 2
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ