Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

【ニュース】NPB・Jリーグが共同で入場者数制限の緩和への要望書を政府に提出へ。「大規模イベントの開催のあり方について、感染症対策をしっかりと行いながら、同時並行的に観客の入場を少しずつ高めていく。そういった方向性について支持させていただきました(賀来座長)」

9月7日(月)、JリーグとNPB合同の「第14回 新型コロナウイルス対策連絡会議」が行われ、会議後にWEB上で記者会見が行われた。

会見には感染症専門家の賀来満夫 座長(東北医科薬科大学医学部感染症学教室特任教授、東北大学名誉教授)三鴨廣繁 氏(愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授)舘田一博 氏/東邦大学医学部微生物・感染症学講座教授) とNPB(日本プロ野球組織)斉藤惇コミッショナー、村井満Jリーグ チェアマンが出席した。

今回の会議では、入場者数の制限緩和について、議論や検討が行われた。

専門家の先生から現在の感染状況がピークアウトしたこと、これまでのガイドラインに基づいた感染症対策を踏まえた上で「現在の感染状況を見ながら、感染症対策を見据えながらではありますが、大規模イベントの開催のあり方について、感染症対策をしっかりと行いながら、同時並行的に観客の入場を少しずつ高めていく。そういった方向性について支持させていただきました(賀来座長)」と支持を表明した。また「共同で入場者数の制限緩和改正の要望書をできれば明日にでも政府に提出させていただきたいということで、村井チェアマンとも一致しています(斉藤コミッショナー)」とコメント。

要望書の詳細については、今後Jリーグ・NPB側で詰められることとなるが、Jリーグ側では明日行われる予定の「実行委員会の場で各クラブの意見を聞いて、Jリーグとしての方向性を決めたいと思っています(村井チェアマン)」としている。

今回は会見での専門家のコメント(抜粋)をお届けしています。


○NPB・斉藤惇コミッショナー
「本日も感染症の専門家の3人の先生方それに加えて地域アドバイザーの先生方から、現在の感染状況についてのご見解をいただきました。先生方からは全国的に感染が落ち着きあるという分析をいただきました。また市中感染についてもピークが過ぎたという報道も散見されるようになってきました。
我々としては現在上限5,000人の入場者数の次へのステップを考えていきたいということで、NPB・Jリーグでは、共同で入場者数の制限緩和改正の要望書を、できれば明日にでも政府に提出させていただきたいということで、村井チェアマンとも一致しています。

これは必ずしも経営の問題というよりも、9月になり野球の場合、120試合の半分を過ぎてきたので、来年の東京五輪・パラリンピックへのテスト・準備も必要でしょうし、NPBやJリーグがいろいろなスポーツイベントの開催モデルになってくるんじゃないかと思います。状況の変化に対応して、来年に向かった取り組みとしてこの入場者数の制限の見直しについて、政府関係者にお願いしたいということです。もちろん感染防止策を徹底して、ガイドラインをアップデートしながら守った上で開催することが大前提となります。地域ごとの感染状況を踏まえながら段階的に増やしていく、あるいは収容人員の比率、絶対数よりも比率(%)で決めていくことをお願いしたいと思っています。今後も専門家の先生のご指導・ご支援を賜りながら詰めていきたいと思います」

○村井満Jリーグチェアマン
「昨日からの台風10号による被害の自然災害に加えて、新型コロナウイルスへの対応も余儀なくされていますが、非常にきめ細かく個々対応していく必要があると思います。今斉藤コミッショナーからも話がありましたが、実質的には50%というよりは5,000人の人数基準が一律基準となっています。感染状況も地域によって異なりスタジアムの形状や収容数も異なります。7万人規模の日産スタジアムから、J1だと1万5千人、J2だと1万人と、収容数には大きな幅があります。
また、様々なガイドラインできめ細かく対応してきましたが、一律の基準からもう少し個々丁寧な対応に移行できるのではないかと思っています。
実際、Jリーグに関しては、6月下旬から7月上旬から2ヵ月ほどガイドラインに基づいて運用してまいりました。ガイドラインがきっちりと守れているところと、まだまだ課題は残すところもありますが、おおむねお客様をお迎えする観点では対応しつつあると思っていますので、ステップバイステップでこのあたりを緩和をお願いするところでございます。

こうした経済活動を感染防止と共に両方をにらみながらしっかりやっていくことが、我々が社会に果たしていく役割の一つかなと思っています」

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