Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

「世界でもお客様をお迎えして、競技場の中でお客様と一緒にできる恵まれた環境を与えていただいています。スタジアム内の安全確保についてはサポーターの皆さんの協力抜きにはできません(Jリーグ・村井チェアマン)」~2021年度第1回の理事会より(3)~

1月28日、Jリーグの2021年度第1回の理事会が行われ、理事会後WEB上で記者会見が行われた。

会見のコメントについて、前回に引き続き、質疑応答の部分をお届けします。

(1)ははこちら

Q:冒頭に緊急事態宣言が延長した場合の話がありましたが、延長た場合の影響や準備状況など、どういったことを想定されているか教えてください。
※村井チェアマンが回答
「緊急事態宣言については、早々に政府の分科会が開かれて、方針が発表されると思います。ですので、現時点でどのような扱いになるか確定していませんが、いくつかの場合分けを想定しています。

1つは7日をもって緊急事態宣言が集結する場合、もしくは今緊急事態宣言が終結するエリアも出てくるパターン。それから現状の緊急事態宣言が延長するパターン。この延長も様々なパターンが考えられると思います。場合によってはさらに厳格化することもシナリオ上は考えておかなくてはいけないかもしれません。いくつかのパターンに分けてシミュレーションをしています。

具体的には入場数の観点、キックオフ時間についても20時までに終えないといけなくなりますし、それから飲食でのアルコール等も含めて、何時までに終えなくてはいけないのかによって変わってきます。
過去を振り返れば、50%に緩和するまでに現状の5,000人基準もしくは収容人数の50%の少ない方、その前の段階ではもっと厳格に運用したいた時期もありました。またはビジターの来場を制限するかしないか、先ほど申し上げた3つくらいのパターン分けと、延長分けする期間を想定しながら、いくつかの観点で整理を行っています。現実的には我々として直近で言えば2月20日のFUJIXEROX SUPER CUPの扱いです。そして2月26日の金曜日からの開幕節についてです。先ほど申し上げた様々なバリエーションの中でシナリオを作りながら協議していくこととなります」

Q:試合中止の対応について。五輪期間中に入れるかどうかという話がありましたが、最終節は揃えるという理解でいいでしょうか?

※フットボール本部・黒田氏が回答
「基本的にはその考えです。最終節を揃えるというのはインテグリティの確保で非常に重要な問題です。基本的には全試合を同じ日に同じ時刻で代替日をセットすることが大原則となります」

Q:通常Jクラブもチケットの券売を2週間前にはしたいと考えていらっしゃると思いますが、逆算すると6日くらいには発売したいというスケジュール感になると思います。一方で緊急事態宣言が7日までということですが、FUJI XEROX SUPER CUPのチケットをどういうスケジュール感で売っていくのか?

※村井チェアマンが回答
「おっしゃる通り、通常のチケット販売期間は2週間程度を見ています。この後おそらく7日までの緊急事態宣言の扱いについて、どのタイミングで出てくるのか、スピードを早めたりする必要があるかもしれませんが、8日の実行委員会その後の会見を用意しています。通常の2週間には少し足りないですが、8日をエンドとして置いています。必要があればそれを前倒す可能性もあります」

Q:今回の理事会を持って、新シーズンへのルール作りも一通り終えることができました。新シーズンに向けたルール作りまで終えられましたが、昨年はコロナの影響でかなり変則的な大会方式のシーズンとなってしまいましたが、今年はVARも復活し、みなし開催なども整備してかなり競技的にもコンペティションらしくなったと思います。そういう設定をできたことに対しての受け止めについて教えてください。

※村井チェアマンが回答
「昨年も想定すること一つ一つが覆される経験もしています。今シーズンも当初の想定通りいけるかどうかかわかりませんが、まずJリーグとクラブとスピーディな合意形成や意識決定がフレキシブルにできる風土が根付きつつあることに支えられています。まずはクラブの協力に感謝しています。昨シーズンは4カ月にわたる中断があり様々な制約がある中で、最終的には過密日程になったわけですが、やはり選手側の意向を聞いていくと、選手たちはサッカーができる喜びをすごく語ってくれました。そういう意味では選手の気持ちを考えるとしっかりサッカーができる運営をしていこうという事が原動力の一つになりました。

これも繰り返しますが、世界でもお客様をお迎えして、競技場の中でお客様と一緒にできる恵まれた環境を与えていただいています。スタジアム内の安全確保についてはサポーターの皆さんの協力抜きにはできません。こうした皆さんのお力添えでここまでこれたのかなと思います。ただ、油断せず今後も対応しなくてはいけないと思っています」

(4)へ続く

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