現役GMが教えるJクラブ経営のリアルな見方(J論)

Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

コロナからの復帰について。「様々な医学的もしくはスポーツのトレーニングの側面やチーム、家族との様々な関係性の話など、こうしたものをしっかりと追跡していくことが我々の財産だと認識しています(Jリーグ・村井チェアマン)」~2021年度第1回の理事会より(4)~

1月28日、Jリーグの2021年度第1回の理事会が行われ、理事会後WEB上で記者会見が行われた。

会見のコメントについて、前回に引き続き、質疑応答の部分をお届けします。

(3)はこちら

Q:担当レフェリ―の決定をしましたが、J3リーグではJリーグ初の女子レフェリーとなる山下良美さんも入っていました。先ほどWEリーグの会見でも女子レフェリーの人数を増やしていきたいという話もあったんですが、それについてコメントをいただけますか?

2021Jリーグ担当審判員決定(Jリーグ公式)

※村井チェアマンが回答
「今年WEリーグがスタートします。Wリーグに参加する多くのチームはJクラブのチームです。サッカーが日本でもっともっと根付いていくために、女子サッカーが発展することも不可欠だと思っています。成功に向けて努力していきたいです。その中で女子レフェリーの育成については、主にJFAが主導していくことになります。そうした場にJリーグのフィールドが提供できることは大変嬉しく思いますし、もっともっと増えていけばいいと思っています。
レフェリ―に関しては、VARというスタイルもありますし、いわゆるピッチ上のレフェリーだけではなくてデジタル上の様々な人材も今後は育成していかなくてはいけないと思っています。男女問わず、そのすそ野が広がっていくことを望んでいます」

Q:中止になった試合の取り扱いについて。『責になったチーム~』とありますが、どのように判断されるのでしょうか?クラブからすると相当重要なポイントになる気がしますが、どういう議論がされたのかも含めて教えてください。

2021シーズン 公式試合の中止に関する対応について(Jリーグ公式)

※村井チェアマンが回答
「まず、今回の新型コロナウイルスに感染すること自体が、責任を取らなければいけないものという認識を前提としては置いていません。多くのケースは試合の直前になって試合が行われないことを昨年も経験しましたが、この場合、試合日程を動かしたり試合日程が動かせなくなって終盤戦になった場合、今回の見なし開催が適応されることになるかもしれませんが、感染者や感染者を出したクラブに感染に関する観点から責任を求めるものではないことが大前提です。
ただチームには同時に、何が起こるかわからない不測の事態に備えて、チームが編成できるような準備をしてくださいと、今シーズンはスタート前から重ねて申し上げています。そういった意味では、感染源や感染経路とは別に、今回のみなし開催となった、チームが編成できなかったということで、0-3での敗退という位置づけを各クラブに了解いただいているという認識です」

Q:つまり、誰がどう判断するのでしょうか?
※村井チェアマンが回答
「チーム編成が試合開催基準を検討する我々J リーグ側で、試合エントリーに至る人員が編成できなかった場合にみなし開催と判断することになります。Jリーグ側が、必要とされる今回の試合エントリー人数(13名)に満たなかった場合、適応になると理解しています」

Q:これまでに陽性判定を受けた人や罹患された人の追跡という言い方が正しいのかわかりませんが、その後どういう回復をされているとか回復具合とか後遺症についての追跡調査などはされているのでしょうか?
※窪田氏が回答
「そこに課題を感じています。年が明けてそのあたりを調査しようと思っていますが、まだできていないのが実態です。復帰に向けたプログラムやどういう症状があってどういったトラブルが起こったのか、調査をすることで次につながると思っています。そこらへんはクラブや選手の協力を得てやりたいと思っていますが、今は手を付けられていない状況です」

※村井チェアマンが補足
「極めて重要な視点だと思っています。実はプロサッカー選手会会長の高橋秀人選手が、自身が感染したことをWEBサイトで自分自身の経験を開示されています。その時私は彼に直接連絡を取って、どういう思いでそれを表明したのかお聞きしました。非常に精神的に不安定な状態であり、そこからリハビリを重ねていくプロセスが大変困難を極めたということがありました。昨年トータルで94名感染していますが、個人のプライバシーは今後も厳格に守りながら、今後ご協力を得られる方々の感染経路やその時のご自身のコンディションや復帰に向けた苦労や何が支えになったのか、どういう事が有効であったのか。様々な医学的もしくはスポーツのトレーニングの側面やチーム、家族との様々な関係性の話など、こうしたものをしっかりと追跡していくことが我々の財産だと認識しています」

【参考】J選手会長、コロナからの復帰 アリ地獄に心やられた(朝日新聞2020年12月25日)
https://www.asahi.com/articles/ASNDS4GBSNDPUTQP020.html

(4)へ続く

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