Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

【解説】試合開催の責任の考え方、試合開催の方策、開催できない場合の取り扱い(代替開催、みなし開催)について、改めて説明が行われる。

本日、Jリーグの2021年度第3回の理事会が行われ、理事会後WEB上で記者会見が行われた。

2021シーズンの試合開催の責任の考え方、試合開催の方策、開催できない場合の取り扱い(代替開催、みなし開催)については、1月の理事会後の会見で村井チェアマンが説明を行った他、リリースで発表されていたが、G大阪の6試合が中止になったことで、改めて実行委員会や理事会で目線合わせが行われ、会見でもJリーグフットボール本部・黒田卓志氏が改めて説明を行った。
今回はその説明部分をお届けします。

○Jリーグフットボール本部・黒田卓志氏
「今シーズンの試合開催対応について、メディアの皆様からいくつかお問い合わせいただいています。1月の理事会後の会見でご質問をいただいて村井チェアマン回答させていただ、リリースさせていただきましたが、説明が不足していたと認識していたと認識しています。その点についてお詫びさせていただきます。これから説明させていただきます。
また本件については、昨年12月までの実行委員会や理事会で決議したルールの内容は一切変わっていません。ただ今シーズン過ごす中で、今後クラブの皆さんと解釈の差異がないように、目線合わせ・認識合わせをしたというのが、3月22日の実行委員会と本日の理事会でした。

本日お伝えしたい内容は3点です。

1つ目が、今シーズンが試合が開催できない場合の責任の考え方です。2つ目が試合を開催するための方策、3つ目が開催できない場合の取り扱い、この3点をお伝えさせていただきます。

まず大前提ですが、昨年も説明させていただきましたが、今シーズンは昇降格のかかったシーズンであるため、クラブ間での試合数の差を許容しないという事を1つ目においています。よって、2020シーズンのような大会成立基準を設けません。全試合を実施することとしています。ただし、やむを得ず全試合が実施できなかった場合の取り扱いについて決めておく必要があります。

まず、試合開催できない場合の責任の考え方ですが、Jクラブはどんな状態でも13名以上を試合にエントリーする責任があると規定しています。
また、試合が開催できなかった場合は、13名以上エントリーできなかったことの責任を当該Jクラブが負うとしています。この2つが試合開催できない場合の責任の考え方です。

そういった中で、試合を開催するための方策が2つあります。

1つ目が、試合開催可否基準です。
こちらは記載の通り、エントリー要件を明確化しました。そしてエントリー下限人数を13名と設定しています。また、チェアマン判断による中止プロセスの明確化を行っています。
2つ目が、もし試合開催可否基準に引っかかり試合が中止になった場合は、まず代替開催日の設定に移ります。公平・公正な代替開催日設定が求められますので、ルールを決めた上でJリーグが代替日程を設定します。(Jリーグ)規約にも記載がありますが、原則として今年の12月31日までに代替開催の設定ができないとチェアマンが判断した場合は、開催できない場合の取り扱いとして、このみなし開催に移ることとなります。

冒頭にも申し上げた通り、大前提として、クラブ間の試合数の差を許容しないということで、順位決定のためには、中止となった試合を開催したことにする必要があります。これがみなし開催という概念です。
対象となる試合の中止原因に対する責任の所在に応じて結果が変わるということも規約に記載しています。(規約64条)。また同じ試合が複数回中止となった場合の責任は累積されます。この辺の細かい点についても後ほど説明させていただきます。

一部繰り返しになりますが、試合開催を目指すためのルール整備についてです。
予定通り開催できればもちろん問題ありませんが、できなかった場合は代替開催に移ります。代替開催ができれば問題ありませんが、どうしても開催できない場合は最終手段としてみなし開催ルールとなります。

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