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【ニュース】第34回新型コロナウイルス対策連絡会議を開催。選手のワクチン接種について「(職域接種を)Jリーグから提供するパターンとクラブが模索するパターンをかけ合わせながら、なるべくスピーディに実施していこうと思っています(村井チェアマン)」

6月21日(月)、JリーグとNPB合同の「第34回 新型コロナウイルス対策連絡会議」が行われ、会議後にWEB上で記者会見が行われた。

会見には感染症専門家の賀来満夫 座長(東北医科薬科大学医学部感染症学教室特任教授、東北大学名誉教授)、三鴨廣繁 氏(愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授)、舘田一博 氏(東邦大学医学部微生物・感染症学講座教授)、NPB(日本プロ野球組織)斉藤惇コミッショナー、村井満Jリーグ チェアマンが出席した。

会見での出席者の主なコメント(抜粋)をお届けしています。


〇村井満Jリーグチェアマン
「今日から沖縄を除く地域で、非常事態宣言が解除されてまん延防止等重点措置に移行することに伴い、大きくマネジメント体制が変わる中での会議となりました。高齢者の接種が進んでいるとお聞きしていますが、今日から職域接種が始まりますので、ワクチン接種が本格化していく中での会議となりました。今後ワクチン接種が進んでいくに伴って、どのような留意点があるのか様々な観点からご指導いただきました。
また今日は広島東洋カープの感染事例からのゲノム解析の報告を受けながら、様々な知見を頂戴しました。今後とも気を引き締めていきたいと思います」


〇斉藤惇NPBコミッショナー
「今日は主にワクチン接種が中心の議題となりました。老齢者への接種が進んできて、いよいよ若い方々に接種が始まります。いくつかの課題があります。接種を希望する人・希望しない人、特に希望しない人の中にも正しい認識を持っておられる方もおられますが、中には市中に蔓延しているガセネタに惑わされる方もいらっしゃいます。我々としてはきちんとした知識を元に、専門家の先生方のアドバイスを元に決めさせていただきました。それから悩ましい問題として出てくるのが、濃厚接触者を認定する時に、接種をした人としていない人とどうわけるのか、行政や医療関係者からはっきりとした見方が出ていません。どうしても打った人と打っていない人に分かれるわけで結果的には差別的になってしまうのですが、打った人が自動的に濃厚接触者になるのかという問題もあります。我々としてはワクチン接種を推進していきたいということで、何か協力できることがあればJリーグさんと一緒になって選手の皆さんに呼び掛けてもらって国民に推進していきたいところです」


○賀来満夫座長(東北医科薬科大学医学部感染症学教室特任教授、東北大学名誉教授)
「今日はまず私の方からは世界や日本の感染状況について説明させていただきました。世界的にはワクチン接種が進んでいる国もあることもあり、現在減少傾向にあります。日本も第4波が減少傾向にありますが、沖縄含めて一部の地域では感染状況は決して油断できないリバウンドの傾向もあり得るとご説明させていただきました。
それからワクチン接種が急速に進んでいます。インド株やデルタ株に対しても一定程度の効果が認められているので、日本の中でもワクチン接種をしっかりと行っていく必要があると、プロ野球やJリーグ共に職域接種ということで進んでいくと思います。

それから広島東洋カープのデータについて疫学や遺伝子解析の専門の先生も含めて議論がありました。遺伝子解析で分かったのは、広島の場合は同じタイプであったということなので、チーム内で広がっていることがわかりました。例えば室内で密集した状況もあり得たかもしれないということで、今後はさらに解析をしていかなくてはいけないと思います。またPCR検査を毎日することで対応できたという情報も共有していただきました。
それからJリーグの方からはマスクについて、これから暑くなりますし良いマスクは息が吸いにくいということもあるので、マスクの効果の可視化について、しゃべる時に着けた時と着けていない時にどれだけ唾が出にくいか小さな飛沫が出にくいのか情報共有させていただきました。

またワクチンに関しては正しい啓発をしていきたいということで、プロ野球やJリーグには我々専門家の方から講義やビデオ収録のようなもので正しい知識でワクチン接種を進めていくことができないかという話がありましたし、ワクチン接種後の対応についても若干議論がありました」

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