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2020年度クラブ経営情報開示に関するメディア説明会(1)営業収益は56クラブ合計で1,095億円(前年比約2割の減少)、営業費用は1,237億円(前年比約1割の減少)。

7月29日、2020年度クラブ経営情報開示に関するメディア説明会をWebにて開催した。
今回の発表では、先行発表で公開されたクラブに加えて3月決算の3クラブ(柏、湘南、磐田)を加えた全56クラブが対象となった。

会見にはクラブライセンス事務局 クラブライセンスマネージャーの村山勉氏が出席し、概要の説明を行った。

Jクラブ個別経営情報開示資料(令和2年度)※PDF
クラブ経営情報開示資料(2021.7.29現在)※PDF

会見でのコメントを追いながら、今回から数回に分けて2020年度の経営情報開示を見ていきたい。

※画像は5月の先行発表でのものです。

○村山勉 クラブライセンス事務局 クラブライセンスマネージャー
「2020年度クラブ経営情報開示ということで、2つの資料を皆様のお手元に配布させていただいています。
1つ目が2020年度クラブ経営開示資料というもの横型のもの、2つ目がJ1・J2・J3のクラブごとのP/L(損益総括)とB/S(貸借対照表)を取りまとめたものです(Jクラブ個別経営情報開示資料)。
5月に先行発表したものに3月決算のクラブ(柏、湘南、磐田)を足した56クラブの発表となります。

今年度の主なトピックスです。


(1)単年度赤字クラブは35クラブ(約6割)。先行発表では34クラブでしたが1クラブ増えました。債務超過に陥るクラブは10クラブ(約2割) 、こちらは先行発表と変わりません。昨年10月に発表した見通しでは、赤字クラブが全体の約8割、債務超過クラブが 約4割でしたが、赤字クラブが8割から6割、債務超過クラブは4割から2割に減少ということで、各クラブの損益改善により、かなり改善したことが言えるかと思います。

また、経営の継続(資金繰り)が困難に陥っているクラブは存在しないということは、我々クラブライセンス事務局で日々モニタリングしながらチェックしています。

(2)新型コロナウイルスの影響により、超厳戒態勢でのリモートマッチや厳戒態勢で入場者 数を制限して試合運営を行ったことで、入場料収入が前年度と比較し約6割減となった。

ご承知の通り、昨年リモートマッチになったり、お客様をお迎えできるようになってからも50%制限がありましたので、各クラブ入場料収入が大きく減少しています。

(3)費用に関しては試合関連経費やチーム運営経費が減少しているものの、チーム人件費については、契約の関係もあり年初に決まった金額が毎年予算化されていますので、それほど変わらず微減となっています。

(4)スポンサー収入については、クラブを支えていただいているスポンサーの皆様のサポート継続により、前年度と比較し約1割の減少に留まったということでまとめさせていただきました。

こちらがクラブ合計の収益になります。

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