Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~

【ニュース】第39回新型コロナウイルス対策連絡会議を開催。「政府の分科会から出されたワクチン・検査パッケージが、プロ野球・Jリーグでも前向きに緩和に向けてどのように対応していったらいいのか、率直な意見交換がなされました(三鴨氏)」

9月21日(火)、JリーグとNPB合同の「第39回 新型コロナウイルス対策連絡会議」が行われ、会議後にWEB上で記者会見が行われた。

会見には感染症専門家の賀来満夫 座長(東北医科薬科大学医学部感染症学教室特任教授、東北大学名誉教授)、三鴨廣繁 氏(愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授)、舘田一博 氏(東邦大学医学部微生物・感染症学講座教授)、NPB(日本プロ野球組織)斉藤惇コミッショナー、村井満Jリーグ チェアマンが出席した。

会見での出席者の主なコメント(抜粋)をお届けしています。


〇斉藤惇NPBコミッショナー
「今日は先生方からいつものようにご意見をいただいた後、JリーグさんやNPBから特別な報告がありませんでしたので、産総研さんが研究してこられた、『小集団における感染症の動態と検査の効果』ということで、集団を仮想して感染者が出た場合の検査の効果について、詳しいご説明をいただきました。
これは我々を含めて、接種証明と検査証明を組み合わせたような方法で、いろいろなビッグイベントや入院患者さんとの面会の条件ですとか、旅行や観光など、これを徐々に年末に向かって元に戻していくデータの検証ができたんじゃないかと思います。我々のシーズンも後半に入っていますが、11月に向かってコロナ対策について、内閣府のコロナ室やスポーツ庁、厚労省と協力しながら対策を進めていきたいと思います」


〇村井満Jリーグ チェアマン
「斉藤コミッショナーからもご報告いただきましたが、今日はJリーグの方から連絡会議に具体的に報告や提案することはありませんでした。いわゆる重傷者数は非常に高い水準にあるものの新規感染者数は減少傾向にあるという報告をいただきました。今後そうした状況の中でワクチン接種を進めていくこと、そして検査の頻度やエビデンス、検査体制をしっかり引いていくこと、そして従来の感染対策、基本に忠実に対応していくことで進めていこうという報告をいただきました。
サッカー・野球共にこれから終盤戦に入っていくわけですが、そうした状況を見極めながら、何らかの緩和の方向性があるのかどうなのかについては、今後の議論になっていくことだろうと思っています」


〇賀来満夫 座長(東北医科薬科大学医学部感染症学教室特任教授、東北大学名誉教授)
「今日の会議では、私の方から現在の感染状況について説明させていただきました。皆様ご存じの通り、全国的に新規の感染者数が急激に減ってきていることについて説明させていただきました。ただ、重症者の方はまだまだ残っていますので、医療体制としてはひっ迫している状況ですが少しずつではありますが改善しつつあります。その中でワクチンの効果、変異株がデルタ株というものになって従来よりもかなり感染力が増していますので、小さいお子さんを含めた比較的若い方が感染する割合が増えていて、重傷化している方も増えています。ただ高齢者の方々はワクチン接種が先行して進みましたので、かなり感染が抑制されている様々なデータを示しました。全てではありませんが、1つの原因としてワクチンが非常に効果があると、アメリカのデータでも感染予防、重傷者阻止率、死亡率もかなり軽減しているデータもあります。広島県のデータでは家庭内感染も64%減らせる効果があるという話もさせていただきました。併せてイスラエルのデータでワクチン接種が60%くらいまで進んだとしても、早期に緩和をするとその後に急激に感染が拡大するので継続した感染対策が必要になるという話をさせていただきました。やはりマスクや換気、消毒という感染症対策をしっかりと行っていくことが非常に重要であることに加えて、ワクチン接種をさらに進めていくことが重要になると思います。観客の方もそうですが、全国民の方が打っていくことが大事になります。また今後社会・経済活動を回していくためにも、観客の方をいろいろな方をお迎えする際にも検査をどう生かしていくのか、今政府の方から出ているワクチン・検査パッケージをどのようにプロ野球・Jリーグの中で活用していくのか、それについても議論していく必要もあると、専門家グループからも話がありました」

(残り 1150文字/全文: 2869文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ