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【ニュース】第43回新型コロナウイルス対策連絡会議を開催。3回目のワクチン接種や海外からの出入国管理の緩和やキャンプなど、来季を見据えた内容を議論。「来年すぐに開幕から(100%)というのは早いのではないかと思います(賀来座長)」

11月15日(月)、JリーグとNPB合同の「第43回 新型コロナウイルス対策連絡会議」が行われ、会議後にWEB上で記者会見が行われた。

会見には感染症専門家の賀来満夫 座長(東北医科薬科大学医学部感染症学教室特任教授、東北大学名誉教授)、三鴨廣繁 氏(愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授)、舘田一博 氏(東邦大学医学部微生物・感染症学講座教授)、NPB(日本プロ野球組織)斉藤惇コミッショナー、村井満Jリーグ チェアマンが出席した。

会見での出席者の主なコメント(抜粋)をお届けしています。


〇NPB 斉藤惇コミッショナー
「プロ野球の方はCSも面白く終わりまして今週末からは日本シリーズを開催します。来週の終わりごろには全日程が終了するかなと思います。そうして無事に終えることができるのは、この連絡会議の先生方やアドバイザーの先生方のご尽力のおかげです。

本日はNPB・Jリーグから特別な報告はありませんでした。従って今後に向けた有意義な討議ができました。
テーマはブースター感染に対する3回目のワクチン接種をどうやっていけばいいのか。それから政府から方針が出ている、海外からの出入国管理の緩和について。これはNPB・Jリーグも外国人選手が多いので、去年や今年はこれで揉めました。選手が戻って来れなかったり、選手の中には家族が入国できないのであれば国に戻ってしまう選手もいました。そういった出入国の管理の問題、それから入場者の実証検証について、検査をしっかりやることが非常に重要ということでその体制についての話、それから目先の話だとキャンプについて、これについては今から準備しなくてはいけませんが、現在の流れを受けてどういうふうに開催するのか、お客様の入場制限の問題をどうするのかという議論をさせていただきました。これらの議論はオンザウェイですし、今週は先生方のお話だと(政府の方針などがを決める)重要な週とのことなので、これからもご指導をいただきまして具体的に進めていきたいと思います」


〇村村井満Jリーグ チェアマン
「Jリーグの方もシーズンの佳境に入っています。公式戦全試合無事に終えられる見通しが立っています。すでにルヴァンカップは全日程を消化していますし、天皇杯はまだ残っていますが、全体を通して今シーズンも専門家の先生方のご助力のおかげで見通しが立っている状況です。
また全国的に(感染が)沈静化している状況ではありますが、諸外国の感染状況の報告等々をいただきましたが、予断を許さない状況が諸外国では起こっている状況だと認識しています。
いわゆるAIを使った趣味レーションでは第6波も視野に入っている報告がありましたが、
ちょうど今シーズンをしっかり締めくくることと、キャンプと来シーズンへの見通しのかかる非常な重要な時期ですので、引き続き連携していきたいと思います」

〇賀来満夫 座長
「私の方からは現在の感染状況について説明させていただきました。
日本では感染は沈静化しています。一方で世界に目を向けますと、WHOの様々な集計データを見ても世界的には感染が少し拡大してきています。その感染拡大が最も大きいのはヨーロッパ諸国です。特にロシア、イギリス、ドイツ、フランス、そして先ほどオーストリアでロックダウンを行うという報道がありました。一方で規制緩和も進んできていますが、一方でロックダウンをしている国もあるので非常に注意が必要になると説明させていただきました。
また日本政府では入国に関する規制をある程度緩和する方向です。これまで(待機期間が)10日間でしたが3日間(の待機)と7日間(の行動管理)となりました。今懸念されることは、海外での感染拡大の波が日本に再び来る可能性は否定できないという話を申し上げました。

ただ、日本の多くの感染症に関する意識は、東京都のデータなどを見ると警戒心が高い水準になっていることがわかっています。そういったことが諸外国との違いになっている可能性もあります。
この辺についてはこの後2人の先生から話がありますが、今後注視していかなくてはいけないのは、来年に向けてワクチンの3回目を進めていくことと、検査などをどう活用していくのか、そういったことをしっかりと考えていく時期になると思います。


〇三鴨廣繁 氏
「皆さんご存じの通り現在は感染が落ち着いていますが、その中で今後どういうふうにしていったらいいのか、キャンプの準備や留意点について主に話し合われました。
特に私からは3回目のワクチン接種について、少し情報を提供させていただきました。
どうも政府からそのスキームが今日発表されるようなのですが、接種券が前回と同様に送られて来るようですが、その接種券が送られてこないと職域接種等もうまくいかないようなことになっているようです。ですので、ワクチン接種記録システム(VRS)に情報がしっかり登録されているのか確認することが、接種をスムーズに進めることにつながると少しお話させていただきました。
いずれにせよ、ワクチン接種、そして我々の世界でも『そろそろ病院の面会を許可したらどうか』とかいろいろな意見があるように、どこの世界でもどのくらい許容していくのかが議論の対象となると思います。政府はもちろん許容の方向で、いわゆる興行スポーツもフルにして入れることを前提に考えています。気の緩みという言葉は嫌いですが、我々も今のモチベーションをどれだけ維持して努力していくのか、この連絡会議を通じて確認されました。

〇舘田一博 氏
「(新型コロナウイルスが感染拡大の)2年目ももうすぐ終わろうとしています。日本では落ち着いた状況となっていますが、海外に目を向けてみると、感染の拡大ブレイクスルー感染が起きて非常に混乱が起きています。
その中で今日の会議では、来年を見据えて、特にワクチン検査パッケージが動き出す中で、100%の観客を入れてスポーツを楽しめるような状態をいかに作っていくのか考えていなくてはいけないと思います。ワクチンを打ったから全てが大丈夫なわけではないし、検査が陰性であるからと言って感染していないと100%否定できるものではありません。その中でワクチンと検査をうまく活用しながら、来年は100%のお客さんを入れてスポーツを楽しんでいただけるような仕組みを考えていかなくてはいけないと議論されました。
決して油断することなく、そしてNPBとJリーグの活動が、他の分野への見本となるような活動を続けていかなくてはいけないと、そういう責任があると改めて感じています」

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