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【ニュース】2022年度第2回の理事会を開催。「今後もスポーツがスポーツとして健全に発展していくように、こういう思いを野々村さんに託していきたいと申し上げさせていただきました(村井チェアマン)」

2月28日、Jリーグの2022年度第2回の理事会が行われ、理事会後WEB上で記者会見が行われた。

会見の冒頭では、決議事項についてそれぞれの担当者が説明をこなった後、村井チェアマンは次のように述べた。


○村井満チェアマン
「シーズンが始まりまして最初の理事会となりました。そして私を含めた現執行部最後の理事会となりました。個人的には4期8年皆様に支えられてここまでやってきましたが、今日が最後となりました。
本日は数多くの決議事項がありましたが、理事会の最後に30分くらいかけて、理事がずいぶん入れ替わっていますので退任する理事の皆さんに一言いただき、そして野々村さんの今後の体制にエールを送る会となりました。

内容的には多岐にわたりましたので、詳細は割愛させていただきますが、マーケティングパートナーとして電通さんをはじめ新たな契約を交わすことができました。

株式会社電通と「Jリーグ マーケティングパートナー」契約に基本合意(リリース)

またクラブの経営の選択肢を向上させていくために、『上場』というクラブ経営の選択肢も増やした今回の意思決定で、非常に大きな意味を持っています。

上場も考慮した資本流動性の研究_株式異動に関わるルール・規則の改定について(リリース)

非公開会社はプライベートカンパニーと訳しますが、公開会社は『パブリック』と呼ばれます。Jリーグは公共性を非常に重要視する団体ですので、Jリーグの理念を違えないという前提の中でパブリックな会社が存在してもいいと、そういった経営の選択肢を増やしました。

いわゆる財務指標に表れない『非財務価値』と言われるもの、我々スポーツ団体としては誰もが認める地域の公共財と認識しながらも、通常の財務指標でしか今までの企業価値が図れなかったわけですが、今後は『のれん』と呼ばれるような非財務価値も一つの尺度として我々の経営の指標になりうる、そういった意思決定でした。今後の運用に関して一年かけて練っていきたいと思います。

百年構想クラブに関しては2件ありました。新たなJFL以外の3クラブがJリーグ入りを目指すということですそ野の広がりを感じています。

Jリーグ百年構想クラブ 審査結果について(リリース)

一方で、鈴鹿ポイントゲッターズと言うクラブが、今回解除条件付き判断となりました。今日JFLの理事会があり、そうした事案が公表されたわけですが、それを受ける形で課題が解決されるかどうかを見極めた上で、我々としては今後判断していく事を申し合わせています。

鈴鹿ポイントゲッターズのJリーグ百年構想クラブの資格について(リリース)

役員に対しても新体制が候補者としてお認めいただきました。顔ぶれを見ていただくとわかりますが、大変フレッシュな顔ぶれとなっています、またJリーグがステージを一歩上げてあ予感を感じています。心から期待したいと思います。

それから冒頭申し上げた通り、今回最後の理事会ということもあり、私自身が今後に託す思いとして、1つの文章を理事会で共有させていただきました。

私自身が就任した8年前も、開幕後の第2節で差別的事案がありました。また昨年の12月31日まで監督によるパワハラ事案で、私自身が対処を迫られてきました。
ある意味私の在任期間は、こうしたスポーツが普通におこなわれることがとてもありがたいことを再認識する期間でもありました。今後もスポーツがスポーツとして健全に発展していくように、こういう思いを野々村さんに託していきたいと申し上げさせていただきました。

また世界では紛争が報じられていますが、特定の国や地域だけではなくて、今後も様々な地域や国々での紛争も無いわけではありません。特定のエリアや事象に限定せずに、スポーツ界として改めて、その決意を表明させていただいた次第です」

その他、本日Jリーグから決議事項・報告事項がリリースされています。

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